【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が5類へ移行したこと等から、 社会経済活動が正常化に動き始め緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、原材料価格の高騰や為替変動による物価上昇並びに人件費の高騰等による様々な影響が懸念されており、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。このような状況下、当社グループにおきましては、前期に美容事業や和装事業で不採算店舗を閉鎖したことにより、営業店舗数は前年同期比では減少いたしましたが、店舗・展示販売会への集客改善に注力し、既存事業の売上高は回復基調で推移いたしました。加えて、2022年5月にグループ入りした学習塾を運営する東京ガイダンス株式会社及び同年6月にリユース事業を展開する株式会社OLD FLIPが当四半期の売上高増に寄与いたしました。また、コロナ禍において抑制してきた採用や人材教育・研修等の取り組みをさらに強化し、組織基盤の強化に取り組みました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は、32億3百万円(前年同期比4.7%増)となりました。利益面では、採用強化による採用費及び人件費等の人的資本への投資が増加したことに加え、前期の子会社株式取得によるのれん償却費の増加等があり、営業損失は1億57百万円(前年同期は営業損失1億19百万円)、経常損失は1億58百万円(前年同期は経常損失1億24百万円)となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純損失は、新型コロナウイルス感染症による損失の計上が当四半期はなくなったこと等により、1億24百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億62百万円)となり、前年同期より赤字は縮小しました。 なお、四半期損益におきまして損失を計上しておりますが、概ね当初計画に沿った結果となっております。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
・美容事業美容事業においては、前期不採算店舗の閉鎖を実施し前年同期比で3店舗減の影響もあり、売上高は4億84百万円(前年同期比2.5%減)となりましたが、一人当たり生産性の向上や、来店客数回復への取り組みを進め、ともに改善傾向で推移しており、既存店ベースでは前年を上回る進捗となっております。損益面では、コロナ感染状況に応じて断続的に行っていた時短営業を終了し営業時間を正常化したことに加え、新卒採用を強化したことによる人件費増加があり、セグメント損失は△1百万円(前年同期はセグメント利益15百万円)となりました。美容事業では業態・ブランドごとに広告宣伝を見直し、効果的な顧客獲得に努めるとともに、店舗業態転換の実行や新業態展開の検討を継続して推進し、収益力強化を図ってまいります。
・和装宝飾事業和装宝飾事業においては、前期不採算店舗の閉鎖実施により前年同期比で1店舗減となったものの、店頭及び展示販売会での集客は回復傾向を維持しており、売上高は22億22百万円(前年同期比0.8%増)となりました。損益面では、新規客獲得に向けた商品販売に注力したことによる売上総利益率の低下があり、また、採用強化による採用費及び人件費が増加したことや、加工料金値上げ等の影響もあり、セグメント損失は96百万円(前年同期はセグメント損失75百万円)となりました。和装宝飾事業では、コロナ禍で縮小していた「前楽結び着方教室」は規模の見直しを行いつつ各店舗で再開しており、生徒数も前年を上回る進捗となっております。また着る機会の提供として「きもの会」も各店舗、各エリアで実施し、100名規模の「きもの会」も開催できるようになってまいりました。引き続きお客様へのソフトと価値の提供を強化し顧客満足度の向上を図ってまいります。
・DSM事業DSM事業においては、依然厳しい状況が続いており、前期に拠点の統廃合を実施した影響や販売稼働数の低下等もあり、売上高は2億8百万円(前年同期比8.3%減)となりました。損益面においてもコスト管理強化の推進は継続しておりますが、売上高減少による売上総利益の減少は補えず、セグメント損失は18百万円(前年同期はセグメント損失7百万円)となりました。DSM事業では、顧客数を増やすための紹介キャンペーンの実施や休眠顧客の深耕開拓に努めるとともに、提案商品や動員企画の見直しを図り、収益確保に努めてまいります。
・教育事業教育事業においては、株式会社マンツーマンアカデミーの安定した塾運営に加え、2022年5月付で連結子会社 に加わった東京ガイダンス株式会社が当四半期を通して寄与したこともあり、売上高は2億6百万円(前年同期 比59.7%増)となりました。損益面では前年同期に東京ガイダンス株式会社のグループ化に伴う一時的な管理統合費用の計上が今期はなくなったことに加え、両社ともに順調に推移していることもあり、セグメント損失は 14百万円(前年同期はセグメント損失45百万円)と改善いたしました。 教育事業では、「スクールIE」のブランド特色を活かし、他社差別化を図るとともに、キャリアアップ研修の充実や様々な育成プログラムなど人材育成にも注力し、さらなる顧客満足度向上に繋げ、安定的な収益確保に努めてまいります。
・その他の事業その他の事業の収益は、株式会社ヤマノセイビングの前払い式特定取引業による手数料収益及び一般社団法人日本技術技能教育協会の着物着付け教室の運営収益に加え、2022年6月付で連結子会社化した、リユース事業を営む株式会社OLD FLIPの業績が四半期で寄与したこともあり、売上高は81百万円(前年同期比3692.9%増)となり、セグメント損失は20百万円(前年同期はセグメント損失7百万円)となりました。株式会社OLD FLIPにつきましては、拡大が期待されるリユース市場において様々な可能性に取り組んでおります。
(2)資産、負債及び純資産の状況当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて26百万円増加し93億83百万円となりました。これは主に現金及び預金が70百万円減少、売掛金が66百万円減少、のれんが14百万円減少し、商品が1億73百万円増加したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べて2億6百万円増加し82億32百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が1億円増加、短期借入金が1億90百万円増加、賞与引当金が31百万円増加し、長期借入金が1億22百万円減少したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1億80百万円減少し11億51百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失計上による利益剰余金1億24百万円の減少、配当52百万円によるものです。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動該当事項はありません。
(5)従業員数当第1四半期連結累計期間において、連結会社または提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績当第1四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(7)主要な設備当第1四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。