【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
当第2四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルスの影響が続く中、経済正常化の動きは見られているものの、ウクライナ情勢の長期化や急激な円安進行等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いており、物価上昇や世界的な金融引き締めなど、国内外の動向に引き続き留意が必要な状況です。このような状況下、当社グループにおきましては、美容事業や和装宝飾事業で不採算店を閉鎖する一方で新規出店行い筋肉体質の強化に務めたことに加え、コロナ感染拡大に十分注意しつつ店舗・展示販売会への集客改善に注力いたしました。また東京ガイダンス株式会社及び株式会社OLD FLIPを当社グループ傘下に迎え入れ、教育事業の基盤強化を推進すると共に、市場成長期待の高いリユース事業の取り組みを開始いたしました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は67億95百万円(前年同期比5.6%増)となり、営業利益は1億44百万円(前年同期比165.2%増)、経常利益は1億40百万円(前年同期比214.0%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益については、売上高の回復に加え、新型コロナウイルス感染症による損失が大幅に減少したこと等により、54百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失29百万円)となりました。セグメント別の業績は、次のとおりです。なお、従来「その他の事業」に含まれていた「教育事業」については、2022年5月2日付で実施した東京ガイダンス株式会社の連結子会社化により量的な重要性が増したため、第1四半期連結会計期間より報告セグメント「教育事業」として記載する方法に変更しており、併せて、前第2四半期連結累計期間の情報についても変更後の区分により記載しております。
・美容事業美容事業においては、人出回復により来店客数は前年比増加となりましたが、不採算店舗の閉鎖及び売却を行い、店舗数が前年同期比で8店舗減少したことにより、売上高は9億68百万円(前年同期比4.2%減)となりました。損益面では、不採算店舗の閉鎖及び店舗売却による収益改善とともに、一部経費の見直しを実施したこと等により、セグメント利益は16百万円(前年同期はセグメント損失32百万円)と改善いたしました。美容事業では、客層変化による売上増を狙った店舗業態転換の実行や付加価値の高い新メニュー導入によるサービス単価の向上等により収益改善を目指すと共に、指名制度の導入やカウンセリングの徹底等により再来客増の取り組みを強化しております。
・和装宝飾事業和装宝飾事業においては、前年度に不採算店舗の閉鎖を加速したことにより店舗数は前年同期比7店舗減少となり、また一部展示会等においてコロナ再拡大の影響等がありましたが、全体として店頭及び展示販売会での集客や売上高が回復・増加傾向となったことから、売上高は48億83百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益は1億38百万円(前年同期比51.5%増)となりました。5月に新規出店した「ら・たんす久留米店」については、開店以来順調に営業を展開しております。また、コロナ禍で縮小していた「前楽結び着方教室」や「きもの会」についても規模の見直しを行いつつ各店舗で順次再開し、お客さまへのソフトと価値の提供強化を図っております。
・DSM事業DSM事業においては、コロナ禍の行動制限解除後も依然厳しい状況が続いておりますが、人員体制強化により展示販売会での販売増に務めた結果、売上高は4億73百万円(前年同期比2.0%増)となり、セグメント損失は1百万円(前年同期はセグメント損失21百万円)と改善いたしました。DSM事業では、お客さまの『モノ』から『コト』へのニーズ変化に対応する新たなサービスである「暮らしの安心サポート」を今年度から開始しており、引き続きお客さまとの信頼関係を強化するとともに、新規・休眠顧客の需要喚起を行い、収益向上に努めてまいります。
・教育事業教育事業は、東京・神奈川に学習塾16教室を運営する東京ガイダンス株式会社が2022年5月2日付で連結子会社として加わったことを踏まえ、当期より報告セグメントとしております。東京ガイダンス株式会社の経営統合作業も順調に進み、千葉・埼玉を中心に34教室を展開する株式会社マンツーマンアカデミーと合わせて、売上高は4億7百万円(前年同期比82.8%増)となりました。東京ガイダンス株式会社のグループ化に伴う一時的な管理統合費用を計上したことからセグメント損失は7百万円(前年同期はセグメント損失9百万円)となりましたが、順調な利益貢献が具現化してまいりました。教育事業では、株式会社マンツーマンアカデミーと東京ガイダンス株式会社2社の総合力発揮への取り組みを強化し、教育事業の経営基盤を固めつつ事業の拡大と発展を図ってまいります。
・その他の事業その他の事業の収益は、株式会社ヤマノセイビングの前払い式特定取引業による手数料収益及び一般社団法人日本技術技能教育協会の着物着付教室の運営収益に加え、2022年6月に連結子会社化したリユース事業を営む株式会社OLD FLIPの業績2ヶ月分を含んでおります。売上高は62百万円(前年同期比1,018.1%増)となり、セグメント損失は11百万円(前年同期はセグメント損失16百万円)となりました。株式会社OLD FLIPにつきましては経営統合作業が順調に進捗しており、今後拡大するリユース市場で様々な取り組みを図ってまいります。
(2)財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1億80百万円増加し94億77百万円となりました。これは主に現金及び預金が2億77百万円減少し、売掛金が64百万円増加、商品が26百万円増加、のれんが3億45百万円増加したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1億44百万円増加し82億75百万円となりました。これは主に、短期借入金が2億50百万円減少、支払手形及び買掛金が42百万円減少、前受金が1億42百万円減少し、未払金が68百万円増加、長期借入金が4億45百万円増加したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ36百万円増加し12億1百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益計上による利益剰余金54百万円の増加、利益剰余金の配当による35百万円の減少によるものです。なお、2022年6月29日開催の定時株主総会決議に基づき2022年8月3日付で無償減資を実施し、資本金が20百万円減少、資本剰余金が20百万円増加したこと等により、当第2四半期連結会計期間末において、資本金が10百万円、資本剰余金が1億78百万円となっております。
(3) 第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結会計期間末に比べ6億98百万円減少し30億10百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果支出した資金は、1億20百万円(前年同四半期は12億41百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益81百万円、仕入債務が38百万円増加、未払金が1億円減少、前受金が1億53百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、2億11百万円(前年同四半期は43百万円の支出)となりました。これは主に、連結子会社の取得による支出2億45百万円、店舗出店・改装等に伴う有形固定資産の取得による支出23百万円、差入保証金の回収による収入42百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、54百万円(前年同四半期は8百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の減少額2億50百万円、長期借入れによる収入5億40百万円、長期借入金の返済による支出1億89百万円によるものです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
(6)従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社または提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(8)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。