【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)における世界経済は、需要と供給の両面で穏やかな持ち直しの動きもありましたが、米国や欧州での物価上昇への対策としての政策金利の引上げ等により景気の減速が進んでおり景気回復のペースは鈍化しています。また、ロシアのウクライナ侵攻の長期化や、米中貿易摩擦などにより、時間の経過とともに世界各地域の経済成長率が引下げられていることで先行きに対する不透明感がますます高まりました。また、各地域の金融政策の違い等により円相場が大きく変動しました。
半導体市場においても、新型コロナウイルス感染症にからむ特需が一段落するとともに、景気の減速が進んでいることから、スマートフォン、PC、コンシューマ製品等の最終製品に対する需要が低下し、半導体に対する需要も減退しました。一方、これにより、半導体製造企業の生産能力のひっ迫状況は緩和されてきました。
このような状況下において、当社グループは、2020年3月期以降7nm以細のデータセンター/ネットワーク、オートモーティブなどの注力分野においてカスタムSoC商談を獲得してきていること、その一部において開発が完了し量産段階に移行していることから、売上水準の拡大に寄与してきており、特に先端テクノロジーでの製品売上が増加しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は61,447百万円(前年同四半期比53.9%増)となりました。製品売上については、2020年3月期以降に獲得した商談で製品開発が完了し、徐々に量産段階に移行していることで先端プロセスを中心に製品の売上数量が増加したことや、中国の一部顧客において短期的に特需が製品売上の増加に寄与したことに加え、円安影響も重なり52,920百万円(前年同四半期比70.5%増)となりました。NRE売上については、先端プロセスを使用した開発案件が継続していることで前年同四半期並みの8,381百万円となりました。
[売上高] (単位:百万円)
前第1四半期連結累計期間
(自2022年4月1日
至2022年6月30日)
当第1四半期連結累計期間
(自2023年4月1日
至2023年6月30日)
製品売上
31,032
52,920
NRE売上
8,732
8,381
その他
170
146
売上高合計
39,934
61,447
製品売上の拡大及び円安影響により売上原価は34,496百万円(前年同四半期比73.7%増)、先端プロセスを使用した開発案件の増加及び円安影響により販売費及び一般管理費は16,842百万円(前年同四半期比16.3%増(うち開発費12,160百万円(前年同四半期比15.0%増)))となり、営業利益は10,109百万円(前年同四半期比80.7%増)となりました。これに加え、営業外の為替差益の発生により経常利益は11,109百万円(前年同四半期比67.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,952百万円(前年同四半期比57.2%増)となりました。
当第1四半期連結累計期間の米国ドルの平均為替レートは137.4円、前年同四半期比7.8円の円安となりました。
なお、当社グループは、ソリューションSoC事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は147,693百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,374百万円減少しました。これは主に、ストック・オプションの行使の払込があったのに対して、配当金や法人税等の支払により現金及び預金が減少したことによるものであります。また、製品売上の拡大により棚卸資産が減少し、売掛金が増加しております。固定資産は36,350百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,528百万円減少しました。主な設備投資は、獲得した商談の製品開発に係るレチクルやIPマクロ等の取得に加え、開発規模拡大に伴うデータセンターの増強であります。
この結果、総資産は184,043百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,902百万円減少しました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は66,769百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,569百万円減少しました。これは主に、法人税等の支払に加え、顧客要望に基づく先行手配が減少したことでの買掛金の減少や、製品売上の増加に伴う有償支給に係る負債の減少によるものであります。
この結果、負債合計は68,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,510百万円減少しました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は115,472百万円となり、前連結会計年度末から5,608百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益7,952百万円の計上により利益剰余金が増加したことや、ストック・オプションの権利行使に伴う払込金額の増加があった一方で、剰余金の配当を行ったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は62.7%となり、前連結会計年度末から6.1%増加しております。顧客要望に基づく棚卸資産の先行手配が減少し、製品売上の増加に寄与しております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末より11,202百万円減少し、33,934百万円となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは4,508百万円の支出となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益11,109百万円に対して、法人税等の支払6,099百万円に加え、製品売上の拡大により棚卸資産3,922百万円が減少し、売上債権が4,375百万円増加したことによるものであります。棚卸資産の減少については、このうち主な要因である顧客要望に基づく先行手配が減少し製品売上の増加に寄与しており、当該取引による影響が「その他の資産の増減額」及び「その他の負債の増減額」に含まれています。
投資活動によるキャッシュ・フローは4,227百万円の支出となりました。これは主に、獲得した商談の製品開発に係るレチクル、テストボード及び開発環境増設のための有形固定資産の取得による支出3,485百万円と、IPマクロ等の無形固定資産の取得による支出738百万円によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは3,356百万円の支出となりました。これは主に、ストック・オプションの行使による収入2,684百万円や、新株式申込証拠金の払込による収入1,123百万円に対して、配当金の支払7,070百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、12,160百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析に重要な変更はありません。
