【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績
当社グループの当連結会計年度における業績は、半導体セグメントを中心に販売が増加し、売上高は270,133百万円と前期比20.4%の増収、営業利益は45,843百万円、経常利益は46,860百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は34,072百万円と、それぞれ前期比43.1%、46.3%、59.9%の増益となりました。
この間、為替相場を見ますと、当連結会計年度の平均為替レートは、1USドル131.62円、1ユーロ138.14円と、前年と比べUSドルは19.8%、ユーロは6.3%の円安になりました。
セグメント別の状況は、次のとおりです。
(自動車セグメント)
MCT(※1)事業において、2018年に買収したホリバ・フューエルコン社(ドイツ)の水素エネルギー産業向け製品の販売が増加しました。また、電動化など自動車新技術開発エンジニアリングの需要が拡大し、ECT(※2)事業においても販売が増加しました。この結果、売上高は67,524百万円と前期比10.2%の増収となりました。利益面では、成長分野への投資拡大による費用の増加、調達価格高騰等を受け、667百万円の営業損失となりました(前期は13百万円の営業損失)。
(注)※1.MCT:Mechatronics(自動車計測機器)
※2.ECT:Engineering Consultancy & Testing(自動車開発全般に関するエンジニアリング・試験)
(環境・プロセスセグメント)
産業プロセス計測等の需要が拡大し、米州、日本において煙道排ガス分析装置、また日本、アジアにおいて水質計測装置の販売が増加しました。この結果、売上高は22,541百万円と前期比11.5%の増収、営業利益は2,101百万円と同7.9%の増益となりました。
(医用セグメント)
日本、アジアにおいて血球計数装置、米州において生化学用検査装置並びに試薬の販売が増加したこと等から、売上高は29,753百万円と前期比15.0%の増収となりました。利益面では、利益率の良い試薬の販売は前期比で増加したものの、調達価格高騰の影響等を受け、99百万円の営業損失となりました(前期は148百万円の営業利益)。
(半導体セグメント)
半導体メーカーの設備投資が拡大し、半導体製造装置メーカー向けの販売が大幅に増加しました。この結果、売上高は114,075百万円と前期比31.1%の増収、営業利益は42,005百万円と同50.0%の増益となりました。
(科学セグメント)
半導体やライフサイエンス市場向けの製品需要が拡大し、ラマン分光分析装置や光学モジュールの販売が増加しました。この結果、売上高は36,239百万円と前期比21.0%の増収、営業利益は2,503百万円と同27.9%の増益となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末における財政状態につきましては、総資産は前連結会計年度末に比べ45,157百万円増加し、416,742百万円となりました。売上の増加に伴い、受取手形、売掛金及び契約資産が増加したことや、仕入の増加に伴い、棚卸資産が増加したこと等によります。
負債総額は前連結会計年度末に比べ8,800百万円増加し、175,892百万円となりました。短期借入金が減少したものの、営業取引の増加に伴い、契約負債が増加したこと等によります。
純資産は前連結会計年度末に比べ36,356百万円増加し、240,850百万円となりました。利益剰余金が増加したことや、円安により為替換算調整勘定が増加したこと等によります。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,822百万円増加し、138,760百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により、33,966百万円のプラス(前連結会計年度は35,268百万円のプラス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、ドイツ等における有形固定資産の取得による支出等により、10,745百万円のマイナス(前連結会計年度は14,662百万円のマイナス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済等により、22,447百万円のマイナス(前連結会計年度は4,045百万円のマイナス)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称
生産高(百万円)
前期比(%)
自動車
71,028
22.4
環境・プロセス
23,908
16.2
医用
32,896
33.4
半導体
145,507
47.1
科学
41,557
37.7
合計
314,898
35.5
(注)金額は販売価格により、セグメント間取引については相殺消去しています。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称
受注高
(百万円)
前期比(%)
受注残高
(百万円)
前期比(%)
自動車
85,772
24.8
72,986
33.3
環境・プロセス
23,962
14.5
8,529
20.0
医用
29,969
13.0
5,124
4.4
半導体
143,736
22.5
71,842
70.3
科学
42,088
28.1
19,236
43.7
合計
325,530
22.2
177,719
45.3
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称
販売高(百万円)
前期比(%)
自動車
67,524
10.2
環境・プロセス
22,541
11.5
医用
29,753
15.0
半導体
114,075
31.1
科学
36,239
21.0
合計
270,133
20.4
(注)セグメント間取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容
経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項については、有価証券報告書提出日(2023年3月27日)現在、入手しうる情報に基づいて当社が判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載しています。
連結財務諸表の作成にあたって、会計上の見積りを必要とする繰延税金資産、貸倒引当金、製品保証引当金、棚卸資産の評価、固定資産の減損、退職給付に係る会計処理等については、過去の実績や当該事象の状況を勘案して、合理的と考えられる方法に基づき見積り及び判断をしています。ただし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しています。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容
a.経営成績等
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析につきましては「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しています。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載しています。
c.資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループの財務政策は、資産構成に合わせた最適な資金調達を行うことを基本方針としています。事業成長に向けた投資資金需要に対しては、その投資の内容に加え、資本コスト、資金調達環境及び条件、自己資本比率、手許流動性の水準などを総合的に勘案し、長期的な企業価値向上に最も資すると考える方法により対応しています。運転資金需要に対しては内部留保や短期借入等により対応しています。借入については、主に社債の発行や金融機関からの調達です。
なお、連結子会社が資金調達を実施する際には、グローバルな資金効率を向上させる観点から、グループ内で資金融通を行う一方、経営規律向上、ガバナンス強化を目的として、金融機関からの借入も実施させています。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2023年度を目標年度とする中長期経営計画「MLMAP2023(Mid-Long Term Management Plan 2023)」を2019年8月に策定し、連結売上高3,000億円、営業利益400億円、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上をめざしています。
当連結会計年度における業績につきましては、半導体セグメントにおいて販売が増加し、売上高は2,701億円、営業利益は458億円、ROE(自己資本当期純利益率)は15.4%となりましたが、MLMAP2023達成に向けて、引き続き諸施策を推し進めます。達成に向けた施策及び当連結会計年度における取り組みにつきましては、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」に記載しています。
