【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は2,909億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ187億83百万円の増加となりました。
流動資産は2,517億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ177億80百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が74億32百万円、商品及び製品が65億83百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は391億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億3百万円の増加となりました。
負債は1,659億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億44百万円の減少となりました。
純資産は1,249億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ191億28百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上し、株主資本合計が115億22百万円、為替換算調整勘定が74億78百万円それぞれ増加したことによるものであります。
経営成績
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、米国ではインフレや金融引き締めの影響による景気減速の傾向が見られ、欧州ではウクライナ情勢の長期化にともなうエネルギー価格の高騰や利上げの影響を受け景気は減速しました。また、中国ではゼロコロナ政策にともなう厳格な行動制限により個人消費の回復が鈍化するなど、世界的に不安定な状況が継続しました。一方、我が国経済は、円安進行による物価上昇圧力が強まる中、まん延防止等重点措置終了を受けて行動制限が緩和され、個人消費の回復を中心に景気は緩やかに持ち直しました。
当社グループが属するエレクトロニクス業界では、一部の半導体や電子部品における世界的な供給不足や長納期化の状況に、車載や産業機器関連など一部の製品を除いて需給改善の傾向がみられ、広範な産業分野で旺盛な需要が続きました。
このような経営環境の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間における売上高は、主力の電子部品事業が牽引し2,987億60百万円(前年同四半期比34.0%増)となりました。
営業利益は、売上高の増加および売上総利益率の改善により売上総利益が大幅に増加し、183億61百万円(前年同四半期比121.2%増)となりました。経常利益は189億32百万円(前年同四半期比124.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は134億12百万円(前年同四半期比138.5%増)となりました。売上高から四半期純利益まで、すべての項目で第2四半期連結累計期間としては過去最高を更新しました。
当社グループは2021年11月に、当2023年3月期から2025年3月期までの3ヶ年の経営計画「中期経営計画2024 (2022-2024)」を公表しました。「自律成長+新規M&A」を成長エンジンに据え、海外ビジネスおよびEMSビジネスを強化・拡大し、最終年度の2025年3月期には「売上高7,500億円、我が国業界トップクラスの企業」の実現を目指す新たな中期経営計画初年度として順調なスタートを切ることができました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①電子部品事業(半導体、一般電子部品、EMSなどの開発・製造・販売など)
当事業では、部品販売ビジネスは、広範な業界からの顧客要望を前広に取り込み、販売を大きく伸ばしました。また、前連結会計年度より継続する半導体や電子部品の需給逼迫は、一部の部材で緩和してきたものの、依然として供給不足が続く車載・産業機器関連の顧客向けには、独立系商社としての調達力の強みを活かした販売物量の確保や代替製品の提案などに精力的に取り組みました。加えて、加賀FEI株式会社や株式会社エクセルなど買収会社においてもPMI(注)が順調に進捗し、収益拡大に貢献しました。
EMSビジネスは、車載関連および医療機器関連等を中心として主要顧客向けの販売がいずれも大きく伸長しました。また、為替の円安影響も収益に寄与しました。
これらの結果、売上高は2,684億64百万円(前年同四半期比38.1%増)、セグメント利益は166億17百万円(前年同四半期比133.3%増)となりました。
(注)Post Merger Integrationの略語。企業買収後の統合プロセス。
②情報機器事業(パソコン、PC周辺機器、各種家電、写真・映像関連商品およびオリジナルブランド商品などの販売など)
当事業では、法人向けおよび教育機関向けパソコンの販売は高価格製品を中心に堅調に推移し、セキュリティソフトなどPC周辺機器も好調な販売が持続しました。また、LED設置ビジネスは資材不足で遅延していた大口工事が再開し、収益が改善しました。
これらの結果、売上高は195億97百万円(前年同四半期比4.7%増)となり、セグメント利益は9億65百万円(前年同四半期比6.0%増)となりました。
③ソフトウェア事業(CG映像制作、アミューズメント関連商品の企画・開発など)
当事業では、ゲーム制作やCG制作における新規案件の受注増などにより収益が改善しました。
これらの結果、売上高は13億7百万円(前年同四半期比5.6%増)、セグメント利益は95百万円(前年同四半期は109百万円の損失)となりました。
④その他事業(エレクトロニクス機器の修理・サポート、アミューズメント機器の製造・販売、スポーツ用品の販売など)
当事業では、PC製品ならびにPC周辺機器のリサイクルビジネスは好調に推移しました。また、コロナ禍における行動制限の緩和を受け、国内外におけるアミューズメント業界向けアーケードゲーム機器やゴルフ用品も販売を伸ばしました。
これらの結果、売上高は93億92百万円(前年同四半期比8.6%増)となり、セグメント利益は6億58百万円(前年同四半期比105.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、456億36百万円と前連結会計年度末に比べ63億96百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、106億50百万円の収入(前年同期は20億13百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、34億92百万円の支出(前年同期は36億99百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得と定期預金の預入による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、31億87百万円の支出(前年同期は5億29百万円の収入)となりました。これは主に、配当金の支払いによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は200百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)従業員の状況
①連結会社の状況
2022年9月30日現在
セグメントの名称
従業員数(人)
電子部品事業
6,750
情報機器事業
268
ソフトウェア事業
399
その他事業
344
報告セグメント計
7,761
全社(共通)
678
合計
8,439
(注)1.従業員数は、就業人員数であります(グループ外から当社グループへの出向者、契約社員、パートおよび嘱託社員を含んでおります)。
2.臨時雇用者の総数は従業員数の100分の10未満でありますので記載しておりません。
3.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定の事業に区分できない管理部門に所属しております。
②提出会社の状況
2022年9月30日現在
従業員数(人)
545
(注)1.従業員数は、就業人員数であります(社外から当社への出向者、契約社員、パートおよび嘱託社員を含ん
でおります)。
2.臨時雇用者の総数は従業員数の100分の10未満でありますので記載しておりません。
3.提出会社のセグメント別従業員数については、電子部品事業 389名、全社(共通) 156名であります。
(8)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な変更はありません。