【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)
財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は6,704百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円増加いたしました。これは主に仕掛品が増加しているためであります。固定資産は987百万円となり、前連結会計年度末に比べ111百万円増加いたしました。これは主にのれんが増加したことによるものであります。
この結果、総資産は7,691百万円となり、前連結会計年度末に比べ204百万円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は1,705百万円となり、前連結会計年度末に比べ87百万円増加いたしました。これは主に未払金及び未払法人税等が増加したことによるものであります。固定負債は203百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債が増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,909百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は5,782百万円となり、前連結会計年度末に比べ109百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上及び剰余金の配当を実施したことによるものであります。
b.経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における各種制限の緩和で景気に緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、地政学的リスクの高まりや原材料価格の高騰、物価の上昇、世界的な金融引き締め等を背景に海外景気の下振れが懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画に基づき、当社グループの中核をなす翻訳事業の持続的成長を目指すとともに翻訳支援ツールや機械翻訳など最先端技術の積極的な活用を推し進め、企業のグローバル展開に伴う翻訳・通訳需要の獲得に努めてまいりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高はコアビジネスである翻訳事業が堅調に推移したことに加え、派遣事業の復調、通訳事業の伸長もあり、前年同期比3.6%増の5,429百万円となりました。利益面は人件費を中心に販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は前年同期比9.8%減の350百万円、経常利益は前年同期比6.7%減の364百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比8.6%減の236百万円となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
①
翻訳事業
特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は前年同期比8.8%増の1,447百万円となりました。医薬分野では内資製薬は複数の顧客からの受注増加により回復基調で推移したものの、外資製薬ならびに外資系CRO(医薬品開発受託機関)からの受注減少が影響し、売上高は前年同期比8.7%減の1,232百万円となりました。工業・ローカライゼーション分野では自動車や機械、電気機器等を中心とする製造業の顧客からの受注拡大とスポット案件の獲得により、売上高は前年同期比8.5%増の1,088百万円となりました。金融・法務分野では上場会社の英文開示需要を背景にIR関連文書の受注が継続して推移したことに加え、企業の管理系部署からの受注増加により、売上高は前年同期比5.5%増の317百万円となりました。
これらの結果、翻訳事業の売上高は前年同期比2.5%増の4,086百万円となりました。
②
派遣事業
派遣事業においては、語学スキルの高い人材への底堅い需要により常用雇用者数が前年同期を上回る水準で推移したことから、売上高は前年同期比6.9%増の595百万円となりました。
③
通訳事業
通訳事業においては、主要顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカー、外資コンサルティング会社からの継続的な受注に加え、精密機器メーカーから大型スポット案件を獲得したことで、売上高は前年同期比22.1%増の514百万円となりました。
④
コンベンション事業
コンベンション事業においては、競合激化の影響により国際会議や各種展示会の受注が減少し、売上高は前年同期比32.6%減の58百万円となりました。
⑤
その他
その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行う株式会社FIPASは回復基調で推移したものの、通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数の伸び悩み等が影響し、売上高は前年同期比7.7%減の175百万円となりました。
(2)
キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は4,114百万円となり、前連結会計年度末に比べ175百万円の増加となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは426百万円の収入(前年同期は118百万円の収入)となりました。
主な要因は、税金等調整前四半期純利益362百万円、売上債権の減少による収入233百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは109百万円の支出(前年同期は20百万円の支出)となりました。
主な要因は、事業譲受による支出117百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払により150百万円の支出(前年同期は133百万円の支出)となりました。
(3)
経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)
研究開発活動
該当事項はありません。
(7)
経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因はありません。
(8)
資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは、登録スタッフである翻訳者・通訳者等への仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金需要につきましては、主に事務所等の建物附属設備や情報処理・翻訳制作工程に利用するための無形固定資産への投資等があります。
当社グループの現在の運転資金につきましては、内部資金より充当しておりますが、必要に応じて外部より調達することがあります。
なお、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は4,114百万円であり、当第2四半期連結会計期間末におけるリース債務を含む有利子負債の残高はありません。
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