【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年3月1日~2023年8月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が5類に引き下げられ各種規制が緩和されたこと等から、個人消費は底堅く推移した他、企業業績も増加基調を維持する等、景気回復の動きが続きました。
外食業界におきましては、経済活動の正常化による人流の回復に、訪日外国人旅行者数の増加が加わり、幅広い業態で売上は回復傾向を維持しました。しかしながら、原材料費や人件費、物流費等のコストアップ圧力は依然として弱まる兆しもなく、先行きについて楽観視ができない状況が続きました。
こうした状況のなか、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高が268億22百万円(前年同期比17.3%増)、営業利益は24億67百万円(同87.2%増)、経常利益は26億6百万円(同58.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億18百万円(同38.8%増)となりました。
利益面につきましては、既存店売上高が好調に推移したこと等から、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに前年同期を上回る結果となりました。
当第2四半期連結累計期間における分野別の取り組み状況は、以下のとおりであります。
(国内店舗関連)
直営店とフランチャイズ加盟店を合計した国内CoCo壱番屋の既存店ベースの売上高は前年同期比13.7%増(客単価:同10.9%増、客数:同2.5%増)となり、グループ全体の店舗売上高は、431億98百万円(前年同期比13.6%増)となりました
客単価は、昨年6月と12月に実施いたしましたベースのカレーソースと一部のトッピング等の値上げの影響が継続したことなどから上昇いたしました。
客数につきましては、コロナ禍からの回復に加え、マーケティング施策として、ココイチ初のアンバサダーに就任していただいた、俳優の山田裕貴さん出演のTVCMや公式アプリ、YouTubeなどのSNSを活用したプロモーション活動を展開したこと等により、前年の水準を上回って推移いたしました。
メニュー施策といたしましては、4月に「新メニュー名総選挙」と題して、ココイチ史上最大の豚肩ロース肉の塊をトッピングに使用した『ナナシ』カレーを発売するとともに、メニュー名を投票で決定するお客様参加型のキャンペーンを開催いたしました。7月には、やわらかく煮込んだ牛肉がたっぷり入った「THE牛カレー」を発売し、山田裕貴さんのCM効果もあり、1ヶ月半で95万食を販売いたしました。
なお、国内の出退店の状況につきましては、新規出店が8店舗、退店が13店舗あり、合計店舗数は1,250店舗となりました。
(海外店舗関連)
海外店舗につきましては、多くの国でコロナ禍からの経済回復は進み、売上は前年の水準を上回って推移しております。中国や香港では限定的な回復に留まっているものの、北米や台湾などはコロナ前の水準を回復するなど好調に推移いたしました。
海外の出退店の状況につきましては、新規出店が13店舗、退店が10店舗あり、合計店舗数は211店舗となりました。
こうした結果、全店ベースの売上高は80億37百万円(前年同期比28.6%増)となりました。
(外販他)
外販事業につきましては、お客様からの「レトルトでも、もっと辛いカレーが食べたい」とのご要望にお応えして開発した「レトルト激辛ポークカレー」や、たんぱく質の摂取をサポートするレトルトキーマカレー「GOLD’S GYM PROTEIN CURRY (ゴールドジムプロテインカレー)」など22種類の新商品を含む68種類の商品が販売されました。
なお、当社グループは、飲食事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は437億49百万円となり、前連結会計年度末比13億16百万円増加いたしました。このうち流動資産は229億91百万円となり、前連結会計年度末比9百万円増加いたしました。これは主に売掛金が5億60百万円増加したこと等によるものであります。また固定資産は207億58百万円となり、前連結会計年度末比13億7百万円増加いたしました。これは主に株式会社竹井の取得に伴いのれんが6億12百万円増加したこと等によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末における負債は123億69百万円となり、前連結会計年度末比8億82百万円増加いたしました。これは主に買掛金が5億12百万円増加したこと等によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末における純資産は313億79百万円となり、前連結会計年度末比4億34百万円増加し、自己資本比率は前連結会計年度末の72.0%から70.7%となっております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少し、167億20百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、27億53百万円(前年同期は10億87百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益22億40百万円の計上、減価償却費8億28百万円、減損損失3億83百万円の非現金支出費用があった一方で、法人税等の支払額5億32百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、22億27百万円(前年同期は4億16百万円の減少)となりました。これは、主に有価証券の償還による収入80億円等があった一方で、有価証券の取得による支出79億96百万円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8億16百万円、有形固定資産の取得による支出8億2百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、16億61百万円(前年同期は14億74百万円の減少)となりました。これは、主に配当金の支払額12億75百万円があったこと等によるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。