【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、主に当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におきましては、米国を始めとする欧米諸国の経済活動が本格的に再開されていますが、消費者物価の急激な上昇が起こっており、各国の中央銀行ではインフレ抑制のために大幅な利上げが行われ、世界的な景気減速が危惧されています。我が国の経済においては、内外金利差の拡大による円安の進行に加え、ロシアのウクライナ侵攻による地政学的リスクからエネルギー価格を始めとした物価高に陥っており、人々の節約志向は一層強まっています。
海外の中央銀行が大幅な利上げを実施したことにより、景気後退の懸念が一段と強まり、株式や債券などの値下がりからの逃避先として、金を始めとした実物資産の存在感が高まっています。
当社におきましては、このような市場環境の中、インフレリスクや有事に強い金への注目度が以前より高まっていることから、当社子会社である第一プレミア証券株式会社での金地金の直接売買、日本クラウド証券株式会社との共同事業でインターネットでの金の売買及び積立投資を積極的に進め、金に対する幅広い投資ニーズに対応できる販売体制を構築しております。
以上の結果、売上高は2,256,229千円(前年同四半期比83.2%増)となり、売上総利益は218,290千円(前年同四半期比0.3%減)となりました。前期に引き続き経費抑制を継続的に行ったものの、営業損失は230,225千円(前年同四半期は営業損失368,476千円)となりました。経常損失については245,453千円(前年同四半期は経常損失315,785千円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は290,136千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失257,965千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①金地金事業
当第2四半期連結累計期間における金地金事業の売上高は2,072,289千円(前年同四半期比96.9%増)、セグメント損失は7,531千円(前年同四半期はセグメント損失50,519千円)となりました。
②投資・金融サービス事業
当第2四半期連結累計期間における投資・金融サービス事業の売上高は183,939千円(前年同四半期比2.7%増)、セグメント利益は48,199千円(前年同四半期比51.9%減)となりました。
財政状態については、以下のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末より385,635千円増加し、10,418,624千円となりました。これは主に現金及び預金が624,851千円、証券業における短期差入保証金が578,447千円増えた一方、流動資産のその他に含まれる差入保証金が300,000千円、投資有価証券が281,662千円、商品が150,589千円、証券業における預託金が99,999千円減少したことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末より728,157千円増加し、5,787,432千円となりました。これは主に証券業における受入保証金が607,546千円、証券業における信用取引負債が368,036千円、買掛金が171,213千円増えた一方、証券業における預り金が395,671千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末より342,522千円減少し、4,631,191千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失290,136千円を計上したこと及び、その他有価証券評価差額金が50,083千円、為替換算調整勘定が2,301千円減少したことによるものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、当社グループの対面営業活動への影響が考えられますが、世界的な感染状況が市況に一定の影響を与える可能性もあり、今後の当社グループの業績への影響は合理的には見通せない状況となっております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,964,925千円となり前連結会計年度に比べ624,851千円増加しました。なお、当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は291,563千円(前年同四半期は1,171,795千円の支出)となりました。これは主に証券業における受入保証金の増加607,546千円、証券業における信用取引負債の増加368,036千円、差入保証金の減少300,000千円、仕入債務の増加171,213千円により資金が増加した一方、証券業における短期差入保証金の減少578,447千円、証券業における預り金の減少395,671千円、税金等調整前四半期純損失の計上289,386千円等により、資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は333,287千円(前年同四半期は599,003千円の収入)となりました。これは主に敷金及び保証金の回収による収入231,268千円、投資有価証券の売却による収入211,844千円、敷金及び保証金の差入による支出26,262千円、無形固定資産の取得による支出17,515千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果による資金の増減はありません(前年同四半期は272,084千円の収入)。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
(7)販売実績
当第2四半期連結累計期間の販売実績は「第2(事業の状況)2(経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は健全な財務基盤の確保を重視しており、運転資金及び設備資金全般につきましては、主に内部資金より充当しております。
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