【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況当第1四半期連結累計期間(2022年7月1日から2022年9月30日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和され経済活動の正常化が進み、景気回復の兆しが見られましたが、円安の進行、エネルギー価格高騰のほか、物価高による消費マインドの低下に加えて、ロシア・ウクライナ情勢の長期化等により依然として先行き不透明な状態が続いております。このような状況の中、当社グループは2年目を迎えた中期経営計画に掲げる「既存事業の収益性改善と新規事業の創出により持続的な成長を実現し、企業価値向上・株価上昇へつなげる」ことを基本方針として「コア事業での売上拡大」「事業基盤強化」「新サービス開始・新規事業の拡大」「企業価値向上」を重点戦略とし取り組んでおります。この結果、各事業ともに引き続きコロナ禍から総じて回復基調にあったことや生花卸売事業において販売単価が上昇したこと等から、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は、1,522,547千円(前年同期比17.4%増)、営業損失は、38,501千円(前年同期は48,054千円の損失)、経常損失は35,831千円(前年同期は39,124千円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は39,122千円(前年同期は43,306千円の損失)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。
(生花祭壇事業)生花祭壇事業の売上高は、817,766千円(前年同期比11.2%増)となりました。経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によると、葬儀業の2022年7月から2022年8月までの売上高、取扱件数ともに、コロナ禍の影響を大きく受けた前年同期比では増加傾向で推移しているものの、葬儀単価につきましては下落傾向で推移しています。このように葬儀業全体では市場は今後も拡大傾向にある一方で、全国的に進む「家族葬」や「密葬」、「一日葬」等葬儀の小型化とともに単価の下落傾向に加え、引き続き新型コロナウイルスによる影響への対応が求められる状況となっております。このような状況の中で、当事業では中期経営計画に基づく戦略の実行と葬儀の縮小傾向に対応した新たなサービス展開(@葬儀:アットそうぎ)や新商品販売等を実施してまいりましたが、急激な円安を背景とした原価高騰の影響を受け営業利益は36,768千円(前年同期比22.9%減)となりました。
(生花卸売事業) 生花卸売事業は、100%子会社であるマイ・サクセス株式会社において、これまで進めていた業務効率化に加え、当社グループとしての更なる競争力強化を図っておりますが、当期間におきましては、コロナ禍から回復傾向にあったことや天候不良による供給量の減少、並びに円安の影響により販売単価が上昇し、売上高は533,616千円(前年同期比30.4%増)となりました。東京都中央卸売市場「市場統計情報」(2022年9月)によると、2022年7月から2022年9月までの切花累計の取扱金額は17,334百万円(前年同期比13.6%増)、数量では223百万本(前年同期比2.6%増)と金額ベース、数量ベースともに増加し1本あたりの単価は上昇傾向で推移いたしました。
このような状況の中で、当事業では引き続き生花卸売事業(国内流通)と生花祭壇事業とのシナジー追求を図りながら抜本的な物流体系の改革へ向けた取り組みを実行しつつ、合わせてコロナ禍の影響を最小化するための対応を実施した結果、営業利益は10,043千円(前年同期は1,165千円の損失)となりました。
(ブライダル装花事業) ブライダル装花事業の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大による結婚式の延期等により厳しい状況が続いておりましたが、徐々にキャンセル件数が大幅に減少する等回復基調で推移したことから64,676千円(前年同期比17.0%増)となりました。少子化による結婚件数の減少と、「ナシ婚」ともいわれる婚姻届のみの結婚の増加等により、ブライダル業界の市場規模は縮小傾向にあるものの、晩婚化による結婚式単価の上昇や、ゲストハウス・ウエディングやレストラン・ウエディング等オリジナル挙式志向の高まりを背景に新規参入企業が増加するなど、これまでは大きな市場規模が保持されていましたが、昨今のコロナ禍の影響を受け、同市場規模は大幅な縮小が際立つ結果となりました。 このような状況の中、同事業を請け負う連結子会社の株式会社One Flowerでは、東京・関西・九州エリアにおける既存顧客・エリアへの深堀による受注増、同エリアでの新規取引先拡大、リテール部門の売上拡大に取り組んでまいりました。その結果、未だコロナ禍の影響は続くものの赤字幅は縮小し、営業損失は8,867千円(前年同期は14,782千円の損失)となりました。
(その他の事業)その他の事業は、システム開発事業、冠婚葬祭に関する企画並びにコンサルタント業務、就労継続支援事業、農業を行っております。当第1四半期連結累計期間においては、総じてコロナから回復基調にあったことから、売上高は106,488千円(前年同期比9.3%増)となりました。利益面におきましては、売上が増加し全ての事業において前期比で増益となったことにより、営業損失は8,201千円(前年同期は14,223千円の損失)となりました。
(2) 財政状態の分析当第1四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,206千円減少し、2,430,855千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少によるものであります。 当第1四半期連結会計期間の負債は、前連結会計年度末に比べ101,130千円増加し、2,013,297千円となりました。これは主に、借入金の増加によるものであります。 当第1四半期連結会計期間の純資産は、前連結会計年度末に比べ105,337千円減少し、417,557千円となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。