【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況 当第3四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日)においては、新型コロナウイルス感染症の再拡大や世界的な半導体不足、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料及びエネルギー価格高騰の影響等もあり、先行きが不透明な状況が続きました。このような状況の中、当社においては2019年度から2023年度を計画期間とする中期経営計画の施策を推進してまいりました。具体的な取り組みとしましては、カーボンニュートラルへの対応として省エネ活動やリサイクル活動の強化、環境に配慮した生産設備導入に向けた取り組みの推進、ニューノーマル時代の働き方への対応として既存の社内制度見直し等を推進してまいりました。また、全拠点での生産変動の対応としてコスト削減を推進し経営基盤の安定化に取り組んでまいりました。
以上のような経営環境の中、世界的な半導体不足の影響等はありましたが、顧客生産台数が回復傾向になったことにより、売上高は前年同期と比べ18,096百万円(21.4%)増加の102,630百万円となりました。営業損益は、顧客の2直化のタイミング遅れによる米国新工場の費用負担に加え、全拠点における原材料及びエネルギー価格高騰の影響等により、623百万円の損失(前年同期は2,336百万円の営業損失)となりました。経常損失は、1,064百万円(前年同期は2,058百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、1,928百万円(前年同期は2,166百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。 (日本)日本では、世界的な半導体不足の影響等はありましたが、主要顧客の生産台数増加と車種構成の変化に加え、販路拡大に向けた戦略OEMへの売上増加により、売上高は前年同期と比べ9,332百万円(14.3%)増加の74,583百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は、原材料及びエネルギー価格高騰の影響等はありましたが、増収影響と投資の抑制や見直し等あらゆる経費の削減とコスト改善活動実施により、前年同期と比べ888百万円増加の194百万円となりました。
(中国・韓国) 中国・韓国では、邦貨換算影響による増収要因もありましたが、中国でのロックダウンによる自動車部品調達支障の影響により、売上高は前年同期と比べ707百万円(12.6%)減少の4,890百万円となりました。セグメント損益(営業損益)は、生産工程の見直しによるコスト改善等はありましたが、減産影響と原材料及びエネルギー価格高騰の影響等により、4百万円の損失(前年同期は171百万円のセグメント利益)となりました。
(アセアン) アセアンでは、顧客生産台数の回復と邦貨換算影響により、売上高は前年同期と比べ1,804百万円(26.0%)増加の8,748百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は、原材料及びエネルギー価格高騰の影響等はありましたが、増収影響と生産工程の見直しによるコスト改善等により、前年同期と比べ741百万円(446.6%)増加の907百万円となりました。
(中米・北米) 中米・北米では、米国新工場の稼働開始と金型売上の増加に加え、邦貨換算影響により、売上高は前年同期と比べ7,407百万円(69.5%)増加の18,061百万円となりました。セグメント損益(営業損益)は、顧客の2直化のタイミング遅れに対する米国新工場の生産体制の見直し等による改善を行いましたが、開発費の一括計上と邦貨換算影響により、2,544百万円の損失(前年同期は1,624百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の分析当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前期末に比べ10,237百万円(6.6%)増加し、166,400百万円となりました。主な要因は、未収入金が減少した一方で、売掛金及び有形固定資産並びに投資その他の資産のその他が増加したことによるものであります。負債は、前期末に比べ9,718百万円(12.3%)増加し、88,962百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金並びに流動負債のその他及び長期借入金が増加したことによるものであります。純資産は、前期末に比べ519百万円(0.7%)増加し、77,437百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が減少した一方で、為替換算調整勘定及び非支配株主持分が増加したことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、1,913百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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