【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況 当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による海外でのロックダウンや世界的な半導体不足に加え、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料及びエネルギー価格高騰の影響等もあり、先行きが不透明な状況が続きました。 このような状況の中、持続可能な社会の実現に向けた活動を推進するとともに、2023年度を最終年度とする中期経営計画に掲げる経営指標達成に向けた諸施策を実施してまいりました。具体的な取り組みとしましては、カーボンニュートラルに向けた取り組みの推進や、ニューノーマル時代の働き方への対応、ステークホルダーとの信頼関係構築に向け非財務情報を含む報告書「DNCレポート2022」を発行いたしました。また、米国アラバマ州の新工場での生産性向上と黒字化に向けた取り組みの推進や、全拠点における生産変動への対応としてコスト削減を推進し経営基盤の安定化に取り組んでまいりました。
以上のような経営環境の中、新型コロナウイルス感染症の拡大と世界的な半導体不足の影響等はありましたが、売上高は前年同期と比べ8,367百万円(15.3%)増加の63,011百万円となりました。営業損益は、米国新工場のフル稼働に向けた準備費用が先行したことに加え、原材料及びエネルギー価格高騰の影響等により、1,446百万円の損失(前年同期は1,443百万円の営業損失)となりました。経常損失は、1,179百万円(前年同期は1,147百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、1,565百万円(前年同期は1,307百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(日本) 日本では、新型コロナウイルス感染症の拡大と世界的な半導体不足の影響等はありましたが、主要顧客の生産台数が回復傾向になったことと、販路拡大に向けた戦略OEMへの売上増加により、売上高は前年同期と比べ4,241百万円(10.2%)増加の45,787百万円となりました。セグメント損益(営業損益)は、急激な生産変動に対応した不規則生産による稼働ロスと、原材料及びエネルギー価格高騰の影響等により、862百万円の損失(前年同期は950百万円のセグメント損失)となりました。
(中国・韓国) 中国・韓国では、邦貨換算影響による増収要因もありましたが、中国でのロックダウンによる自動車部品調達支障の影響により、売上高は前年同期と比べ598百万円(15.8%)減少の3,179百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は、生産工程の見直しによるコスト改善等はありましたが、減産の影響が大きく、前年同期と比べ117百万円(88.8%)減少の14百万円となりました。
(アセアン) アセアンでは、金型売上の増加と邦貨換算影響により、売上高は前年同期と比べ474百万円(9.7%)増加の5,387百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は、生産工程の見直しによるコスト改善等もあり、前年同期と比べ310百万円(167.5%)増加の495百万円となりました。
(中米・北米) 中米・北米では、米国新工場の稼働開始と金型売上の増加に加え、邦貨換算影響により、売上高は前年同期と比べ3,851百万円(53.8%)増加の11,016百万円となりました。セグメント損益(営業損益)は、開発費の一括計上と、米国新工場のフル稼働に向けた準備費用が先行したことに加え、邦貨換算影響により、2,078百万円の損失(前年同期は677百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前期末に比べ5,741百万円(3.7%)増加し、161,903百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が減少した一方で、投資その他の資産のその他及び有形固定資産並びに売掛金が増加したことによるものであります。負債は、前期末に比べ4,773百万円(6.0%)増加し、84,017百万円となりました。主な要因は、長期借入金並びに支払手形及び買掛金が増加したことによるものであります。純資産は、前期末に比べ968百万円(1.3%)増加し、77,886百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が減少した一方で、為替換算調整勘定が増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末と比較して2,661百万円(12.8%)減少し、18,206百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、4,630百万円の収入(前年同期は808百万円の収入)となりました。主な要因は、売上債権の増加による支出1,413百万円及び税金等調整前四半期純損失1,210百万円の計上があった一方で、減価償却費の計上5,663百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、3,268百万円の支出(前年同期は10,605百万円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の純減による2,194百万円の収入があった一方で、有形固定資産の取得による支出2,564百万円及び長期預金の預入による支出2,844百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、4,841百万円の支出(前年同期は1,503百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出2,668百万円及びリース債務の返済による支出1,499百万円があったことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、1,283百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
#C4246JP #ダイキョーニシカワ #化学セクター