【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスによる感染症の影響は落ち着きを見せたものの、ウクライナ情勢の激化による原材料及びエネルギー価格の高騰、急激な円安の進行による物価上昇等、景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。
水産物卸売市場業界におきましては、高単価商材をメインとして扱う外食・観光関連需要の回復は見られたものの、昨年度から続く同感染症の影響による生活様式の変化、水産資源の減少や魚の回遊水域の変化による漁獲量の減少、海外での需要増加による仕入価格の高止まり、さらには市場外流通の多様化による業態を超えた競争の継続など、引き続き厳しい事業環境で推移いたしました。
このような状況のなか当社グループは、新型コロナウイルス感染症及び原材料価格の高騰等の影響を、最小限にとどめられるよう諸経費全般の見直し等一層の効率化に注力するとともに、引き続き市場環境や消費者ニーズの変化に対応した集荷・販売に努め、仕入先との協働、きめ細かい営業や販売先への協力、グループ会社間の連携、収益率を重視した効率的な取引に注力することにより、経営基盤の強化を図ってまいりました。
また、新型コロナウイルス感染症の収束が見えないなか、消費者の健康意識や食の安全安心への意識が一層高まるとともに、取引先の要望も多様化してきており、これに応えるべく集荷・販売への機動性確保と、消費者の皆様の豊かで魅力的な食生活の創出を第一義に考えた商品提供に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の売上高は、取扱数量は減少したものの、販売単価の上昇等により、前年同四半期連結累計期間と比べ18.6%増加の44,252百万円となりました。
営業利益は、売上総利益の増加及び販売諸経費の減少等、販売費及び一般管理費の削減に努めたことにより、前年同四半期連結累計期間と比べ70.5%増加の955百万円となりました。
経常利益は、固定資産売却益の計上等により、前年同四半期連結累計期間と比べ80.1%増加の1,119百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期連結累計期間と比べ85.0%増加の895百万円となりました。
b.財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べ2,298百万円増加し、33,679百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末と比べ1,214百万円増加し、19,256百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が2,326百万円減少したものの、商品及び製品が1,973百万円、受取手形及び売掛金が1,322百万円増加したことによるものです。固定資産は、前連結会計年度末と比べ1,083百万円増加し、14,422百万円となりました。主な要因は、漁業権が737百万円増加したことによるものです。
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比べ626百万円増加し、11,660百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末と比べ922百万円増加し、7,193百万円となりました。主な要因は、短期借入金が230百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が1,359百万円増加したことによるものです。固定負債は、前連結会計年度末と比べ295百万円減少し、4,466百万円となりました。主な要因は、長期借入金が301百万円減少したことによるものです。
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比べ1,671百万円増加し、22,019百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が498百万円、為替換算調整勘定が1,275百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は、65.4%(前連結会計年度末64.8%)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
①水産物卸売事業
売上高につきましては、取扱数量は減少したものの、販売単価の上昇等により、前年同四半期連結累計期間と比べ18.9%増加の40,831百万円となりました。セグメント利益は、売上総利益の増加及び販売諸経費の減少等により、前年同四半期連結累計期間と比べ、234.9%増加の647百万円となりました。
②冷蔵倉庫及びその関連事業
売上高につきましては、水産物の製造加工の取扱高の増加等により、前年同四半期連結累計期間と比べ16.9%増加の3,089百万円となりました。セグメント利益は、売上総利益は増加したものの、人件費及び貸倒引当金の繰入等、販売費及び一般管理費が増加したことにより、前年同四半期連結累計期間と比べ、13.1%減少の221百万円となりました。
③不動産賃貸事業
売上高につきましては、既存管理物件の稼働率の増加等により、前年同四半期連結累計期間と比べ0.8%増加の331百万円となりました。セグメント利益は、売上総利益が減少したことにより、前年同四半期連結累計期間と比べ、8.7%減少の96百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、売上債権並びに棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ2,457百万円減少(前年同四半期資金の減少1,500百万円)し、5,934百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果減少した資金は1,256百万円(前年同四半期 資金の減少937百万円)となりました。これは主に売上債権並びに棚卸資産の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果減少した資金は668百万円(前年同四半期 資金の減少5百万円)となりました。これは主に定期預金の預入による支出並びに無形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果減少した資金は937百万円(前年同四半期 資金の減少725百万円)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。