【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和により経済活動が緩やかに回復している一方、原材料価格の高騰や円安の進行による物価上昇等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの属する美容業界においても、美容サービスへの底堅い需要により緩やかな回復の兆しを見せている一方で、物価高騰による消費マインド落ち込みの影響も見られることから、引き続き注視が必要な状況が続くと見込まれます。
このような経営環境のもと、当社グループはサロンサポート事業を通じて、美容業界に向けた「広告求人サービス」による美容室経営企業の課題解決、「紹介・派遣サービス」による優秀な美容師人材の供給、「教育(その他)サービス」による教育機会の提供等により、美容業界の活性化を促進するための取組みを継続いたしております。
「広告求人サービス」- 美容業界向けWebメディア等の広告を中心としたサービス
同サービスは、美容業界に特化した求人情報サイト「re-quest/QJ navi」(転職美容師向け)、「re-quest/QJ navi 新卒」(新卒美容学生向け)、合同会社説明会「re-quest/QJ 就職フェア」、及び美容室プロモーション・メディアサービス「beauqet」等の商品から構成されております。
新卒採用市場における「re-quest/QJ 就職フェア」、「re-quest/QJ navi 新卒」、美容学生向け就職情報誌「re-quest/QJ FOR ROOKIES」、及び「会社案内」等の新卒採用関連商品は、2024年3月卒業予定美容学生の就職活動に加え、2025年3月卒業予定美容学生の就職活動も始まり、美容室経営企業の採用ニーズが更に高まったことにより好調に推移いたしました。とりわけ「re-quest/QJ 就職フェア」については、過去最多であった前年同期の参加学生数を上回る来場となり好評を博しております。中途採用(転職)市場における「re-quest/QJ navi」は、2023年2月のUI/UXリニューアル、8月の会員限定新機能リリースによる美容師ユーザー流入効果が着実にみられ、会員数は順調に増加いたしております。一方で、増加した会員による求人応募までの期間が想定を上回り、美容室経営企業への改修効果発現が遅効したことで掲載件数が減少し、売上高は前年同期を下回る結果となりました。「beauqet」は、取引先企業のプロモーション需要の高まりを受け、案件単価が大きく向上したこと、また「タブレット・レンタル」の納品台数積上げ等により堅調に推移いたしました。
その結果、「広告求人サービス」は、売上高1,167百万円(前年同期比1.5%減)、売上総利益863百万円(前年同期比4.1%減)となりました。
「紹介・派遣サービス」- 美容師と美容室経営企業をOne to Oneで繋ぎ、働く場を提供するサービス
同サービスは、美容師に特化した人材紹介「re-quest/QJ agent」、人材派遣「re-quest/QJ casting」、及びヘアメイク手配「re-quest/QJ ヘアメイク」等の商品から構成されております。
「re-quest/QJ ヘアメイク」は、東京近郊エリアから全国各地へとヘアメイク手配範囲を拡大したことにより、案件数及び案件単価が向上し好調に推移いたしました。「re-quest/QJ agent」は、人材紹介とWeb採用プロモーションのセット商品は引き続き販売好調であった一方で、人材紹介の成約数が想定を下回ったことから低調に推移いたしました。「re-quest/QJ casting」は、美容師の派遣勤務希望の回復に時間を要していることから低調に推移いたしました。
その結果、「紹介・派遣サービス」は、売上高294百万円(前年同期比11.3%減)、売上総利益106百万円(前年同期比12.6%減)となりました。
「教育(その他)サービス」- 美容師や美容学生向けの産学協同による実践型教育を中心としたサービス
同サービスは、関係会社であるSEYFERT International USA, Inc.の美容室運営、美容業界向け教育プログラム「資格証明」(美容学校向け)、「アカデミー」(美容室経営企業向け)等から構成されております。
SEYFERT International USA, Inc.については、米国カリフォルニア州にて運営する美容室において、高単価メニューの需要拡大、及び顧客数増加等の影響により好調に推移いたしました。「海外研修」は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和の動きを受けた美容学校等からの需要拡大により、複数の海外研修を実施し好調に推移いたしました。「資格証明」・「アカデミー」は、教育プログラム需要の高まりを受け、関東エリアに続いて関西エリアにおいてもプログラムを新規開講したこと等により堅調に推移いたしました。
その結果、「教育(その他)サービス」は、売上高151百万円(前年同期比9.5%増)、売上総利益75百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの連結業績につきましては、売上高1,613百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益124百万円(前年同期比26.8%減)、経常利益は124百万円(前年同期比20.4%減)となり、法人税等合計37百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は87百万円(前年同期比15.5%減)となりました。
なお、当社グループは、サロンサポート事業並びにこれらの付帯事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略いたしております。
② 財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は1,781百万円となり、前連結会計年度末に比べ33百万円減少いたしました。
流動資産
当第3四半期連結会計期間末における流動資産合計は1,389百万円となり、前連結会計年度末に比べ70百万円減少いたしました。
これは主に、現金及び預金が39百万円、売掛金が26百万円、前渡金等のその他流動資産が6百万円減少したことによるものです。
固定資産
当第3四半期連結会計期間末における固定資産合計は392百万円となり、前連結会計年度末に比べ36百万円増加いたしました。
これは主に、ソフトウエアが47百万円増加した一方で、繰延税金資産が8百万円減少したことによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は704百万円となり、前連結会計年度末に比べ72百万円減少いたしました。
流動負債
当第3四半期連結会計期間末における流動負債合計は521百万円となり、前連結会計年度末に比べ52百万円減少いたしました。
これは主に、1年内返済予定の長期借入金が32百万円、賞与引当金が22百万円、未払法人税等が20百万円減少した一方で、契約負債が25百万円増加したことによるものです。
固定負債
当第3四半期連結会計期間末における固定負債合計は182百万円となり、前連結会計年度末に比べ20百万円減少いたしました。
これは主に、長期借入金が31百万円減少した一方で、退職給付に係る負債が7百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,076百万円となり、前連結会計年度末に比べ38百万円増加いたしました。
これは主に、2022年12月期期末配当42百万円、2023年12月期中間配当13百万円の支払により利益剰余金が55百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益を87百万円計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
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