【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況当社グループは「Bright Valueの実現~記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する~」という企業理念のもと、独自開発の人工知能(AI)エンジン「KIBIT(キビット)」、「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」及び「Looca Cross(ルーカクロス)」の3本を柱とする高度な情報解析技術を駆使し、祖業である国際訴訟支援、不正調査から製造、金融、小売、流通、そして医療分野といった様々なフィールドで、必要かつ適切な情報に出会えるフェアな世界の実現及び社会課題の解決に貢献しております。
ライフサイエンスAI分野につきましては、Medical Intelligence(メディカルインテリジェンス)領域において、論文探索を効率化する「Amanogawa(アマノガワ)」、分子や遺伝子の関連性を可視化する「Cascade Eye(カスケードアイ)」、そしてターゲット分子の科学性評価など複雑な評価指標をスコアリングする「liGALILEO(リガリレオ)」の3つのアプリケーションによるドラッグディスカバリー事業の拡大に向け取り組んで参りました。当第2四半期連結会計期間においても、大手製薬会社を中心としたターゲット顧客と協議を行っており、今年度中の収益化に向けて引き続き注力して参ります。また、創薬ターゲット探索の効率化・高速化に向け、東京工業大学との共同研究を2022年9月に開始いたしました。Medical Device(メディカルデバイス)領域において、「会話型 認知症診断支援AIプログラム」に関して、従来は会話を書き起こしたテキストを入力データとするプログラムの開発を先行させ、その後に会話の音声を入力データとするプログラム(以下、自動音声認識機能付きプログラム)の開発を行う方針でしたが、自動音声認識機能付きプログラムの開発が順調であることなどから、今後の開発につきましては、自動音声認識機能付きプログラムに一本化することといたしました。また、開発プロセスで収集された質の高いデータセットや開発ノウハウを活用した民生品につきましても並行して開発を進めて参ります。なお、「骨折スクリーニングAIプログラム」、「うつ病診断支援AIプログラム」及び「統合失調症診断支援AIプログラム」等その他の製品につきましても、順調に開発を進めております。
ビジネスインテリジェンス分野につきましては、企業のDX推進により市場の拡大が見込まれる中で、第1四半期連結会計期間に続き、当第2四半期連結会計期間におきましても、メール&チャット監査システム「KIBIT Communication Meter(キビット コミュニケーション メーター)」の受注が堅調でした。また、サービス向上を目的に「お客様の声」の分析を行う「WordSonar for VoiceView(ワードソナー フォー ボイスビュー)」に関しても複数の企業との間で導入に向けた協議を行っております。他社製品から当社製品に切り替える需要もあり、当社AI技術の優位性が評価された証左であると考えております。営業体制の強化を目的とした人的投資につきましては、中長期の成長を視野に入れた体制としてはまだ途上ではあるものの、引き続き来期以降に向けて受注案件を増加させるために必要な営業体制を強化して参ります。
経済安全保障関連分野につきましては、2022年5月に経済安全保障推進法が成立し、官庁と民間企業双方での経済安全保障への関心が高くなっております。当第2四半期連結会計期間においては、「最先端技術・研究者ネットワーク解析ソリューション」に、新たに特許技術の国外漏洩リスクを検知する特許解析機能を搭載しました。引き続き、各所各社のニーズを把握し、的確なソリューションを提供することで事業の成長を図って参ります。
リーガルテックAI事業は大型案件の積上げが少なく、当第2四半期連結会計期間の当該事業における売上高は低調に推移しました。なお、米国子会社においては、AIビジネスへの転換を加速させること、非AIビジネスの戦略的削減による売上減少に伴うコスト構造の最適化を目的として、オフィスや組織の再編・統廃合などの構造改革を実行いたしました。
各事業の当第2四半期連結累計期間の概況は以下のとおりです。
(AIソリューション事業)ライフサイエンスAI分野では、アクセリード株式会社との共同事業「Druggable Target 1000」のプロジェクトが完了し、収益を得ることができました。また、医療・医学専門情報の自動仕分けを行う「Mekiki(メキキ)」及び論文探索AIシステム「Amanogawa」に関しても製薬企業への導入は着実に進みましたが、大型案件の受注が低調に推移したことにより、売上高は前年同期を下回りました。ビジネスインテリジェンス分野では、企業のDX推進によるコンプライアンス対応のニーズにより、複数の企業で「KIBIT Communication Meter」が導入され、売上高は前年同期を上回りました。その結果、AIソリューション事業全体の売上高は969,542千円(前年同期比1.0%減)となりました。営業損益につきましては、人的投資ならびに経済安全保障分野に関する投資を推進したこと等により、48,028千円の営業損失(前年同期は235,948千円の営業利益)となりました。
サービスタイプ別の売上高の概況は下表のとおりです。
(単位:千円)
サービスタイプ別
計
AIソリューション事業
ライフサイエンスAI
245,548(415,609)
ビジネスインテリジェンス
720,610(542,276)
海外AI
3,383(21,366)
AIソリューション事業売上高 計
969,542(979,252)
( )は前第2四半期連結累計期間の実績
(リーガルテックAI事業)リーガルテックAI事業は、eディスカバリサービスにおいて大型案件の受注が低調に推移したことに加えて、戦略的な非AIビジネスの削減により売上高が大幅に減少いたしました。その結果、売上高は3,182,385千円(前年同期比35.7%減)、売上の低下に伴い176,798千円の営業損失(前年同期は970,130千円の営業利益)となりました。
サービスタイプ別の売上高の概況は下表のとおりです。
(単位:千円)
サービスタイプ別
計
eディスカバリサービス
Review
769,375(1,845,342)
Collection, Process
379,177(478,522)
Hosting
1,514,787(1,927,818)
計
2,663,341(4,251,683)
フォレンジックサービス
519,043(694,576)
リーガルテックAI事業売上高 計
3,182,385(4,946,260)
( )は前第2四半期連結累計期間の実績
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高4,151,927千円(前年同期比29.9%減)、営業損失224,827千円(前年同期は1,206,079千円の営業利益)、経常損失128,742千円(前年同期は1,214,814千円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失653,832千円(前年同期は813,467千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)と前年同期を下回る結果となりました。なお、非AIビジネスの戦略的削減による売上減少に伴うコスト構造の最適化を目的とした構造改革費用として256,153千円、不正アクセス対応のための情報セキュリティ対策費として221,749千円を特別損失として計上しております。
(2) 連結財政状態の分析(資産)総資産は、前連結会計年度末と比べて824,064千円減少し、11,001,065千円となりました。流動資産は、前連結会計年度末と比べて890,339千円減少し、5,051,062千円となりました。これは主に、その他に含まれている前払費用等の増加と米国子会社の資産が為替の影響を受けたことにより増加した一方で、借入金の返済、開発投資、情報セキュリティ対策費及び配当金の支払い等により現金及び預金が1,533,825千円減少したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて66,275千円増加し、5,950,003千円となりました。これは主に、減価償却や米国子会社における構造改革に伴うオフィスやデータセンターの閉鎖により使用権資産が166,938千円減少した一方で、為替の影響によりのれんが156,626千円、顧客関連資産が138,582千円増加したことによるものであります。
(負債)負債合計は、前連結会計年度末と比べて750,956千円減少し、4,633,243千円となりました。流動負債は、前連結会計年度末と比べて255,854千円減少し、2,343,986千円となりました。これは主に、返済により1年内返済予定の長期借入金が96,666千円減少したことに加えて、法人税等の納付により未払法人税等が減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末と比べて495,101千円減少し、2,289,256千円となりました。これは主に、流動負債に振り替えたことにより長期借入金が363,295千円、リース債務が141,638千円減少したことによるものであります。
(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末と比べて73,107千円減少し、6,367,822千円となりました。これは主に為替換算調整勘定が828,249千円増加したことに加えて、新株予約権が20,866千円増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純損失、配当による取崩により利益剰余金が929,026千円減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,923,508千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と、その主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により減少した資金は681,890千円(前年同期比1,993,141千円の収入の減少)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失を計上したことや、情報セキュリティ対策費の支払によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により支出した資金は305,134千円(前年同期比49,855千円の支出の増加)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出281,907千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により支出した資金は741,541千円(前年同期比676,931千円の支出の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出459,962千円、配当金の支払いによる支出275,193千円によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当社グループは、研究開発活動の内容及び金額を特定のセグメントに関連付けることができないため、一括して記載しております。
(研究開発費の金額)当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は98,329千円であります。
(研究開発の内容)当社は、独自開発した人工知能エンジン「KIBIT」、「Concept Encoder」及び「Looca Cross」について創薬支援、診断支援、経済安全保障、金融、人事・営業支援等さまざまなフィールドでの利便性を更に向上させるため、新たなソリューションの拡充、製品の開発を行っております。
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