【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における世界経済は、中国のゼロコロナ政策解除など国内外で行動制限が緩和されたものの、エネルギーコストや物流コストの上昇、インフレ加速、各国中央銀行の金利引き上げなど不透明な状況が続いています。当社の主要市場である自動車業界は、需要こそ回復しつつあるものの半導体不足が解消されず生産計画の下方修正が相次ぐなど厳しい状況が続きました。このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期比12.4%増の181億92百万円、営業損失は1億38百万円(前年同四半期は2億21百万円の利益)、経常利益は同6.0%減の3億27百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は39百万円(前年同四半期は62百万円の損失)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
① 日本半導体不足などにより自動車・OA機器向けが減少した一方、精密・産業機器向けが増加したことから売上高は前年同四半期比0.9%増の64億11百万円となりました。セグメント利益は材料費やエネルギーコスト高騰の影響などもあり同87.6%減の36百万円となりました。
② 米州テネシー新工場の操業遅延があったものの、円安の影響もあり売上高は前年同四半期比4.3%増の20億87百万円となりました。セグメント損失は、テネシー新工場の操業遅延や材料費高騰の影響などもあり7億46百万円(前年同四半期は4億67百万円の損失)となりました。
③ 欧州医療及び航空機向けが回復したことと円安の影響もあり、売上高は前年同四半期比26.6%増の19億2百万円となりました。セグメント利益は材料費やエネルギーコスト高騰などの収益圧迫要因もありましたが価格転嫁が進んだことから同179.5%増の94百万円となりました。
④ アジア自動車、OA機器、医療向けが好調だったことと円安の影響もあり売上高は前年同四半期比23.2%増の77億90百万円、セグメント利益は同24.2%増の4億57百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ19億92百万円増加し、272億円となりました。資産の部においては、流動資産合計額が16億4百万円増加し139億24百万円となりました。主な理由は、現金及び預金が9億15百万円、受取手形及び売掛金が6億99百万円及び棚卸資産が1億91百万円増加したことによるものであります。また、固定資産合計額は3億88百万円増加し132億76百万円となりましたが、有形固定資産が4億35百万円増加したことによるものであります。負債の部においては、負債合計額は202億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億42百万円増加しました。主な理由は、借入金が25億80百万円増加したことによるものであります。純資産の部においては、純資産合計額が69億72百万円となり、前連結会計年度末に比べて49百万円増加しました。主な理由は、親会社株主に帰属する四半期純損失39百万円の発生等により株主資本合計が81百万円減少しましたが、為替換算調整勘定が1億70百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は25.6%(前連結会計年度末は27.4%)となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は63,142千円であります。