【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する状況のもと、ワクチンの普及などにより経済活動が徐々に正常化に向かっている一方で、世界的なサプライチェーンの混乱による需給バランスの崩れが未だ解消には至っておらず、依然として先行きの見通しが不透明な状況が続いております。 当社が属する建設業界におきましては、建築受注が回復傾向にあるものの、資材調達への懸念が高まっているうえ、建設技能労働者の需給が依然として逼迫しており、コスト面で不安の残る状況が続いております。そのような中で当社が専業とする解体工事におきましては、高度経済成長時代に建築された建物の維持・更新時期の到来に伴う老朽化建物の増加、ネット社会到来に伴う産業構造の変化、市街地再開発、マンション建替え案件の活発化を背景に、引き続き堅調な受注環境が続いております。 当社は、2020年5月に中期計画TANAKEN“ビジョン100”を策定し、中期計画で謳った“当社の確固たる企業基盤の構築”と“当面の売上目標100億円の早期達成”に目途を付ける期と位置付け、営業力の更なる強化、施工管理及び現場バックアップ体制の強化、人員計画の早期実現などの主要施策の着実な実施により当社の足腰を強化しつつ業容の拡大と企業価値の向上を目指しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高は9,169,205千円(前第3四半期累計期間比22.3%増)、営業利益は1,610,765千円(同47.8%増)、経常利益は1,630,432千円(同47.8%増)、四半期純利益は1,010,808千円(同47.3%増)となりました。売上面では豊富な手持ち工事が順調に消化できたことにより、同期間比で大きく増加しております。それに伴い利益面でも同期間比で大きく増加しております。 なお、当第3四半期累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染症による業績への大きな影響は見られておりません。
(2) 財政状態の状況(流動資産) 当第3四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末に比べて2,226,071千円増加し、8,090,074千円になりました。主な要因は、完成工事未収入金の増加3,711,936千円、電子記録債権の増加35,456千円、受取手形の増加25,128千円及びその他の増加146,137千円が生じた一方で、現金及び預金の減少1,704,022千円が生じたことによるものです。
(固定資産) 当第3四半期会計期間末における固定資産は、前事業年度末に比べて87,814千円増加し、1,274,209千円になりました。主な要因は、投資有価証券の増加15,925千円及びその他の増加91,613千円が生じた一方で、建物の減少10,966千円が生じたことによるものです。
(流動負債) 当第3四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末に比べて1,636,580千円増加し、3,147,345千円になりました。主な要因は、短期借入金の増加900,000千円、工事未払金の増加446,664千円、未払法人税等の増加160,990千円、未成工事受入金の増加100,125千円及び未払消費税等の増加43,765千円が生じた一方で、賞与引当金の減少12,068千円が生じたことによるものです。
(固定負債) 当第3四半期会計期間末における固定負債は、前事業年度末に比べて18,875千円減少し、81,522千円になりました。主な要因は、役員退職慰労引当金の減少20,416千円が生じたことによるものです。
(純資産) 当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて696,180千円増加し、6,135,415千円になりました。主な要因は、利益剰余金の増加693,296千円並びにその他有価証券評価差額金の増加2,956千円が生じたことによるものです。なお、利益剰余金の増加693,296千円は、四半期純利益の計上による増加1,010,808千円並びに配当金の支払による減少317,512千円によるものです。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。