【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大により経済活動が抑制され、企業活動や個人消費等が低迷していることに加え、エネルギー価格や原材料価格の上昇、海外経済の不確実性や半導体の供給不足による経済活動への影響等、先行き不透明な状況が続いております。このような環境のもとで当社グループは、積極的な営業活動に取り組み、技術開発力の強化、経費の節減等諸施策を積極的に展開いたしましたが、当連結会計年度の業績は、売上高52億46百万円(前年同期比4.9%減)、経常利益1億73百万円(同63.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1億81百万円(同45.4%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等の適用により、当連結会計年度の売上高は90,910千円減少しておりますが、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益に与える影響はありません。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。(鋼製品関連事業)鋼製品関連事業部門の売上高は15億8百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益は1億96百万円(前年同期比24.7%減)となりました。耐火金庫では指紋・静脈認証耐火金庫に次いで最もセキュリティーを強化した虹彩・顔認証耐火金庫の拡販に努めました。また、操作履歴機能付指紋認証キーボックス等高付加価値製品の販売促進等積極的な営業展開に努めました結果、売上は前年同期実績を上回りました。
(デンタル関連事業)デンタル関連事業部門の売上高は17億12百万円(前年同期比11.2%減)、営業利益は1億26百万円(前年同期比46.9%減)となりました。各種歯科用ユニット等の新規開拓及び買替需要に対する営業活動等積極的に展開いたしましたが、前年同期実績を下回りました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等の適用により、当連結会計年度の売上高は90,910千円減少しておりますが、営業利益に与える影響はありません。
(書庫ロッカー関連事業)書庫ロッカー関連事業部門の売上高は17億90百万円(前年同期比2.9%減)、営業損失は9百万円(前年同期は営業利益1億78百万円)となりました。札幌工場・川島工場の生産性向上、新規開拓推進等に努めましたが、前年同期実績を下回りました。(不動産賃貸関連事業)不動産賃貸関連事業部門の売上高は1億34百万円(前年同期比6.3%減)、営業利益は1億円(前年同期比6.5%減)となりました。
(その他の事業)その他の事業の売上高は1億円(前年同期比24.2%減)、営業利益は26百万円(前年同期比46.8%減)となりました。
生産、受注及び販売の状況は、次のとおりであります。
① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
鋼製品関連事業
1,473,790
1.8
デンタル関連事業
1,215,840
10.1
書庫ロッカー関連事業
1,818,369
△1.2
合計
4,508,000
2.6
(注)
1 金額は、販売価格で表示しております。
② 受注状況当社は見込み生産方式を主体としており、販売高に占める受注生産高の割合が僅少なため、受注実績の記載は行っておりません。
③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
鋼製品関連事業
1,508,313
2.8
デンタル関連事業
1,712,301
△11.2
書庫ロッカー関連事業
1,790,793
△2.9
不動産賃貸関連事業
134,590
△6.3
その他
100,802
△24.2
合計
5,246,802
△4.9
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
コクヨ㈱
741,477
13.4
671,491
12.8
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等の適用により、当連結会計年度のデンタル関連事業の販売高は90,910千円減少しております。
(2) 財政状態当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度に比べ73百万円減少し、54億43百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度に比べ1億52百万円減少し、17億28百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度に比べ79百万円増加し、37億15百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前年同期に比べ2億78百万円減少し12億15百万円(18.6%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2億67百万円、減価償却費87百万円及び仕入債務の増加額12百万円の収入があった一方、退職給付に係る資産の増加額13百万円、売上債権の増加額55百万円、その他の減少額1億34百万円、棚卸資産の増加額69百万円、未払消費税等の減少額39百万円、法人税等の支払額81百万円等の支出があったことにより、30百万円の支出(前年同期は84百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1億34百万円、投資有価証券の取得による支出4百万円等の支出により、1億38百万円の支出(前年同期は24百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出56百万円、配当金の支払額51百万円等により、1億8百万円の支出(前年同期は55百万円の支出)となりました。
(経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
(1) 経営成績の分析
①売上高及び売上総利益当連結会計年度の売上高については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績」に記載のとおりであります。当連結会計年度の売上総利益は、3億4百万円減少し、13億45百万円(売上総利益率は前年同期比4.3ポイント減少し25.6%)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等の適用により、当連結会計年度の売上高及び売上原価は90,910千円減少しておりますが、売上総利益に与える影響はありません。
②営業利益売上総利益の減少等により、前年同期比3億14百万円減少し、1億30百万円となりました。
③経常利益作業くず売却益34百万円等の営業外収益が44百万円あり、経常利益は前年同期比3億6百万円減少の1億73百万円となりました。
④税金等調整前当期純利益災害による損失27百万円等の特別損失27百万円があり、前年同期比2億7百万円減少し、2億67百万円となりました。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益法人税、住民税及び事業税が52百万円あり、前年同期比1億51百万円減少の1億81百万円となりました。
(2)
資本の財源及び資金流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの分析当連結会計年度における当社グループの資金状況については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②財政状態の分析
イ 資産流動資産は29億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ、現金及び預金の減少2億78百万円、電子記録債権の増加55百万円、原材料の増加33百万円等により、1億47百万円減少しました。固定資産は24億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ、建物及び構築物の増加37百万円、機械装置及び運搬具の増加17百万円、退職給付に係る資産の増加13百万円等により、74百万円増加しました。ロ 負債流動負債は13億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ、未払金の減少57百万円、未払法人税等の減少29百万円、未払消費税等の減少39百万円、流動負債その他の減少70百万円等があり、1億87百万円減少しました。固定負債は4億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ、繰延税金負債の増加34百万円等により、35百万円増加しました。ハ 純資産純資産合計は37億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ、利益剰余金の増加1億29百万円、自己株式の増加56百万円等により、79百万円増加しました。
③財政政策 当社は現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金にて全て賄っております。当社は、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的かつ継続的な成長を重視し、売上高経常利益率3%以上、自己資本比率60%以上としております。当期における実績につきましては、売上高経常利益率3.3%、自己資本比率67.2%となっております。今後もこれらの指標を重要な経営指標と位置づけ、経営課題に取り組んでまいります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用に影響を与える事項について、合理的と考えられる様々な要因に基づく見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、不確実性が含まれるため実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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