【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績に関する説明当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は緩やかに持ち直しつつある一方で、世界規模での供給面での制約が顕在化し、欧米を中心とした急激な物価上昇と金融引締めが続くなか、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクや、為替相場をはじめとした金融資本市場の変動等による影響に十分注意していく必要があります。このような経済状況下、当社グループ(当社及び連結子会社)は、引き続き、海外における新規投資機会の獲得活動を継続する一方、既存事業における経営の効率化、コロナ禍における事業戦略の検討等に取り組んでまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間は売上高3,587百万円(前年同四半期比3.9%減)、営業利益26百万円(前年同四半期は営業損失67百万円)、経常利益95百万円(前年同四半期比88.2%増)、税金等調整前四半期純利益97百万円(前年同四半期比53.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益41百万円(前年同四半期比9.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 不動産事業不動産事業につきましては、株式会社トラストアドバイザーズにおいてマンションオーナー向けのリーシング及び賃貸管理とマンション建物の受託管理を行うレジデンス事業、並びにマンションオーナーの購入・売却ニーズに対応する不動産売買事業を営んでおります。レジデンス事業は前年同四半期比で、管理戸数やサブリース賃貸借契約の賃料水準、稼働率、更新率等に大きな変化はなく、増収を確保した一方で売上総利益は減少しました。不動産売買事業は、投資用マンションの売買取引が引き続き減少したことから、売上、売上総利益とも大きく減少しました。引き続き効率経営に努め、販管費は同水準を維持した結果、当第2四半期連結累計期間の不動産事業の売上高は2,900百万円(前年同四半期比5.3%減)、営業利益は53百万円(前年同四半期比40.0%減)となりました。
② ホテル事業ホテル事業につきましては、現在、成田空港エリアで成田ゲートウェイホテル、倉敷美観地区エリアで倉敷ロイヤルアートホテルを運営しております。成田ゲートウェイホテルは、新型コロナウイルス感染症の無症状者・軽症者向け療養施設として、2020年4月18日から千葉県に貸し出しており、以降、一般の利用者を受け入れておりません。他方、倉敷ロイヤルアートホテルにおいては、当第2四半期連結累計期間の新型コロナウイルス変異株の感染状況に対する一般社会の受けとめ方が変化したこと等から、ホテル稼働率と客室単価が前年同四半期比で大きく改善し、増収増益となりました。その結果、当第2四半期連結累計期間のホテル事業の売上高は543百万円(前年同四半期比23.2%増)、営業利益は85百万円(前年同四半期比383.2%増)となりました。
③ 海外事業海外事業につきましては、シンガポールにおいてStriders Global Investment Pte. Ltd.が投資事業を行うほか、インドネシアにおいてPT. Citra Surya Komunikasiが主として日系企業向けに広告代理店業務を行っておりましたが、前第2四半期連結会計期間において、連結子会社PT. Citra Surya Komunikasi株式の一部を譲渡し、連結の範囲から除外しております。その結果、当第2四半期連結累計期間の海外事業の売上高を計上しておりません(前年同四半期は売上高48百万円)。営業損失は1百万円(前年同四半期は営業損失82百万円)となりました。Striders Global Investment Pte. Ltd.における投資事業におきましては、国内経済の混乱が懸念されるスリランカ共和国に所在する企業2社への投資を実施しておりますが、両社とも従来から、スリランカ国外における事業拡大に注力してきたことに加え、事業活動のベース通貨に占めるスリランカルピーのウェイトは低く、同国の経済混乱の影響につきましては、現時点において十分にコントロールできているものと考えております。
(2) 財政状態に関する説明① 財政状態
(資産)当第2四半期連結会計期間末における流動資産は2,881百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が133百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は1,758百万円となり、前連結会計年度末に比べ15百万円増加いたしました。これは主に建物及び構築物(純額)が33百万円減少したこと、投資有価証券が71百万円増加したこと等によるものであります。この結果、総資産は4,639百万円となり、前連結会計年度末に比べ150百万円減少いたしました。
(負債)当第2四半期連結会計期間末における流動負債は848百万円となり、前連結会計年度末に比べ49百万円減少いたしました。これは主に買掛金が38百万円減少したこと、1年内返済予定の長期借入金が18百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は1,349百万円となり、前連結会計年度末に比べ91百万円減少いたしました。これは主に社債が30百万円減少したこと、長期借入金が46百万円減少したこと等によるものであります。この結果、負債合計は2,198百万円となり、前連結会計年度末に比べ140百万円減少いたしました。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は2,441百万円となり、前連結会計年度末に比べ9百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益41百万円を計上した一方で、剰余金の配当42百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は52.1%(前連結会計年度末は50.6%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は2,266百万円となり、前連結会計年度末に比べ133百万円減少いたしました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は69百万円(前年同期は117百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益97百万円があったこと、法人税等の支払額65百万円があったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は67百万円(前年同期は88百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出67百万円があったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は148百万円(前年同期は133百万円の使用)となりました。これは主に、社債の償還による支出30百万円、長期借入金の返済による支出64百万円、配当金の支払額41百万円があったこと等によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。