【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、2022年3月にまん延防止等重点措置の全面解除により行動制限が緩和され、その後も感染者数の拡大と減少を繰り返しながらも経済活動は徐々に再開しつつあり、感染症法上の措置の緩和の見通しもあることから正常化へ向かっております。しかしながら、国際情勢の緊迫や世界的な資源価格の高騰、急激な為替変動を背景に、食料品やエネルギーを中心に物価の上昇が続いております。介護業界におきましても、消耗品価格や光熱費等の高騰に加え、依然として人材を適時適切に確保することは非常に難しく、人件費及び採用コストの上昇が続いており、介護人材の採用と定着が大きな課題となっております。このような状況の下、当社グループは「介護からエンゼルケアまで」の一貫したサービスを提供するための基盤強化を図り、各サービスの品質向上に繋がる投資を行うとともに、経費や業務の見直し、DXの推進による本社スリム化等のコスト削減を両輪で進めてまいりました。消耗品価格や光熱費等燃料価格の高騰に伴う費用の上昇を、購買コストの見直しや内製化による外注費削減等で抑制するほか、DXの推進による事務効率の改善を進め労務費の圧縮に努めました。一方、サービス提供に関わる従業員の給与水準の引き上げや労働環境の改善に取り組み、従業員と株主への利益の還元と、成長・拡大への投資を継続しております。また、サステナブルの取り組みの一つとして、介護施設の新設やリノベーションにおいて壁材、床材にリサイクル品、廃番品を使用する等、環境に配慮した施設作りを行っております。在宅介護サービス事業において、強固なドミナントエリア形成のため、2022年4月、東京都江東区に「デイサービスセンター亀戸」「訪問入浴亀戸」を開設いたしました。8月には「訪問看護クレア」と「訪問看護クレア立花」を統合のうえ「訪問看護亀戸」に名称変更しました。さらに、「居宅支援亀戸」を同事業所に移転し、東京都城東エリアのドミナント強化に取り組みました。シニア向け総合サービス事業において、エンゼルケアサービスが九州地方へ初進出し、2022年11月、福岡県福岡市に「エンゼルケア福岡」を開設いたしました。なお、国内既存事業所数は、通所介護1事業所,訪問入浴1事業所、エンゼルケア1事業所を開設、訪問看護2事業所を1事業所に統合、通所介護1事業所を閉鎖し、合計107事業所となりました。海外事業におきましては、中国上海市の「上海福原護理服務有限公司」のエンゼルケア事業において、ロックダウン解除以降、徐々に受注件数が回復しつつあります。以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,237百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は431百万円(前年同期比40.8%増)、経常利益は475百万円(前年同期比45.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は323百万円(前年同期比68.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(在宅介護サービス事業)当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症はあったものの、第3四半期以降から徐々に売上、件数ともに回復しました。訪問入浴サービスでは、第3四半期以降スタッフの採用増加による体制の強化を図り、売上、件数ともに前年同四半期を上回りました。デイサービスにおいては、第4四半期からお客様とスタッフの感染者数が大きく減少したことにより、売上、件数が回復したほか、購買の見直しや、修繕費の削減等、経費削減に努めました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,680百万円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益は530百万円(前年同期比5.2%増)となりました。(シニア向け総合サービス事業)当事業におきましては、エンゼルケアサービスにおいて、湯灌等の引き合いは引き続き強く、好調に推移しました。スタッフの採用を強化したほか、九州地方への出店を行うなど、事業拡大を推進しております。中国子会社の上海福原護理服務有限公司においても、売上件数ともに回復傾向にあり、セグメント全体で前期比増収増益となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,556百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は610百万円(前年同期比10.1%増)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より270百万円増加し、3,510百万円となりました。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、2,705百万円(前連結会計年度末2,354百万円)となり、350百万円増加しました。現金及び預金の増加267百万円、売掛金の増加73百万円、その他の増加9百万円が主な要因であります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、805百万円(前連結会計年度末885百万円)となり、79百万円減少しました。建物の増加37百万円、有形リース資産の増加33百万円、有形固定資産その他の増加43百万円に対し、建設仮勘定の減少51百万円、無形リース資産の減少23百万円、のれんの減少16百万円、無形固定資産その他の減少14百万円が主な要因であります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、906百万円(前連結会計年度末926百万円)となり、19百万円減少しました。未払法人税等の増加68百万円、賞与引当金の増加30百万円に対し、1年内返済予定の長期借入金の減少49百万円、流動負債その他の減少97百万円が主な要因であります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、287百万円(前連結会計年度末295百万円)となり、7百万円減少しました。退職給付に係る負債が23百万円増加しましたが、長期借入金の減少12百万円、リース債務の減少19百万円が主な要因であります。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、2,316百万円(前連結会計年度末2,018百万円)となり、298百万円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加323百万円、配当金の支払いによる減少37百万円が主な要因であります。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して267百万円増加し、1,197百万円(前連結会計年度末比28.7%増)となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は、443百万円(前年同期は338百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益504百万円、減価償却費139百万円、減損損失31百万円、賞与引当金の増加30百万円、退職給付に係る負債の増加23百万円に対し、法人税等の支払額143百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は、36百万円(前年同期は184百万円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出38百万円、敷金及び保証金の差入による支出9百万円、保険積立金の解約による収入13百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は、151百万円(前年同期は191百万円の使用)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出62百万円、リース債務の返済による支出51百万円、配当金の支払額37百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績該当事項はありません。
b. 受注実績該当事項はありません。
c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)
前年同期比(%)
在宅介護サービス事業(千円)
6,680,681
+1.8
シニア向け総合サービス事業(千円)
2,556,498
+6.4
合計(千円)
9,237,179
+3.0
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)
当連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
東京都国民健康保険団体連合会
5,267,105
58.7
5,380,587
58.3
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績)当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。売上高は、9,237百万円と前連結会計年度から271百万円(3.0%)増加いたしました。これは、在宅介護サービス事業が主に訪問系サービスの増収により118百万円(1.8%)の増加、シニア向け総合サービス事業が主にエンゼルケアサービスの増収により152百万円(6.4%)の増加となったことによるものです。利益面については、労務費を含めたコストの大幅な見直しにより、営業利益は431百万円と前連結会計年度から124百万円(40.8%)増加いたしました。また、経常利益は営業利益の増加に伴い、475百万円と前連結会計年度から148百万円(45.3%)増加いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、323百万円と前連結会計年度より131百万円(68.5%)増加いたしました。(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」 に記載のとおりであります。
なお、当社グループは、施設の出店に際しては賃借によることを原則としており、重要な資本的支出の予定はないため、当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りであります。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、一定の仮定を置き合理的な基準に基づいて実施しておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。なお、会計上の見積りを行う上での考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
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