【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)
財政状態の状況(資産)総資産は1,468億72百万円と前連結会計年度末に比べ、19億53百万円の減少(△1.3%)となりました。この主な要因は、受取手形及び売掛金が34億84百万円増加、仕掛品が11億98百万円増加、製品が5億34百万円増加したものの、現金及び預金が69億42百万円減少したことによるものであります。(負債)負債は1,238億54百万円と前連結会計年度末に比べ、36億56百万円の減少(△2.9%)となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が48億19百万円増加したものの、長期借入金が91億85百万円減少したことによるものであります。(純資産)純資産は230億18百万円と前連結会計年度末に比べ、17億2百万円の増加(+8.0%)となりました。この主な要因は、その他有価証券評価差額金が4億75百万円減少したものの、為替換算調整勘定が12億66百万円増加、利益剰余金が10億89百万円増加したことによるものであります。
(2)
経営成績の状況 世界経済は、欧米は金融引き締め・高インフレの影響で景気後退、中国も不動産市場の低迷などで景気減速が続いていることから、前四半期同様先行き不透明な状況が続いております。わが国の経済は、サービス消費やインバウンド需要などの復調が続くものの、海外経済の減速が下押し要因となり、実質賃金の伸び悩みも受けて緩やかな景気回復と予想されております。こうした中、当社グループの関連する自動車業界も、半導体不足影響の緩和等に伴い回復基調ではありますが、新型コロナウイルス感染拡大前の水準へ戻るには今しばらくかかるとの見方もあり、回復は緩やかに推移すると見通しております。この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は、1,000億11百万円と前年同四半期に比べ232億13百万円(+30.2%)の増収となりました。営業損失は12億30百万円(前年同四半期は100億15百万円の営業損失)、経常利益は14億85百万円(前年同四半期は84億33百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、10億89百万円(前年同四半期は75億37百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(日本)昨年のような世界的な半導体不足及び新型コロナウイルス感染症の影響による生産調整もなく、主要得意先の生産台数が堅調に推移したこともあり、売上高は269億87百万円と前年同四半期比66億1百万円の増収(+32.4%)となり、セグメント利益は11億68百万円(前年同四半期はセグメント損失4億26百万円)となりました。
(北米)主要得意先の生産台数の増加や為替の影響により、売上高は492億85百万円と前年同四半期比140億81百万円の増収(+40.0%)となりました。一方で、原材料費の高騰は落ち着きをみせ、労務費・物流費についても改善活動の効果もあり、セグメント損失は40億58百万円(前年同四半期はセグメント損失105億1百万円)となりました。
(欧州)半導体供給不足による影響が低下したことから、売上高は114億40百万円と前年同四半期比30億9百万円の増収(+35.7%)となり、セグメント損失は2億20百万円(前年同四半期はセグメント損失7億19百万円)となりました。
(アジア)アセアン地区では主要得意先の生産台数は引き続き回復傾向にある一方で、中国地区は第1四半期での減産に加え、主要得意先の販売不振により台数回復は遅れており、売上高は122億97百万円と前年同四半期比4億78百万円の減収(△3.7%)となりましたが、材料費比率の低減等の合理化活動や為替影響等により、セグメント利益は16億22百万円と前年同四半期比25百万円の増益(+1.6%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前年同四半期に比べ79億91百万円減少し235億77百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費35億20百万円、税金等調整前四半期純利益25億43百万円等による資金の増加があり、一方で、為替差益31億18百万円、売上債権の増加23億89百万円、前受金の減少20億43百万円等により、13億85百万円の支出(前年同四半期は15億99百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出14億60百万円等による資金の減少があり、一方で、有形固定資産の売却による収入30億87百万円、投資有価証券の売却による収入14億円等により、29億14百万円の収入(前年同四半期は26億57百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出75億44百万円、非支配株主への配当の支払額11億65百万円、短期借入金の減少11億22百万円等による資金の減少があり、100億5百万円の支出(前年同四半期は19億73百万円の収入)となりました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当第2四半期連結累計期間において、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は5億12百万円であり、この他に新車開発及び既存製品の改良等で発生した研究開発関連の費用は11億34百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、日本セグメント、北米セグメント、及び欧州セグメントにおける自動車内装部品の生産、受注及び販売の実績が著しく増加しております。これは、主要得意先の生産台数の増加や半導体供給不足による影響が低下したことを受け、当社受注部品の生産、受注及び販売の実績が大幅に増加したことによるものであります。
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