【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行されたことから行動制限は緩和され、個人消費は回復してまいりました。また、海外からの入国制限の緩和措置によりインバウンド需要も高まっており景気は回復しつつあります。一方で、資源エネルギー価格の高止まりの影響が電力価格やガソリン価格を高騰させていることから、今後消費者の生活防衛意識は一層高まることが想定され、消費の先行きは不透明な状況となっております。
そのような状況下、当社グループにおきましては、食品用包材を中心に軽包装材料セグメントの売上が増加したことや生産の合理化を進めたことなどから営業黒字を確保することができました。
その結果、当社グループの経営成績は、売上高72億42百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益42百万円(前年同期比21.6%増)、経常利益1億53百万円(前年同期比11.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1億円(前年同期比17.6%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
セグメント別
売上高
構成比
前年同期比
軽包装材料
3,277百万円
45.3%
9.6%増
産業資材
2,436百万円
33.6%
0.1%増
機能性材料
1,451百万円
20.0%
14.6%減
その他
76百万円
1.1%
4.6%減
合計
7,242百万円
100.0%
0.5%増
(軽包装材料)
食品用包材は、清涼飲料用パウチの需要の増加から増収となりました。電子レンジ対応食品包材「レンジDo!」は、販売数量では微減となりましたが、売上高では前年並みを維持しております。
日用品等の包材は、洗剤用詰め替え用パウチの包材等の受注増加が牽引し増収となりました。
医薬品・医療用包材は、医療品PTP包装用シート「テクニフィルム」の受注が増加し増収となっております。
その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は32億77百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
(産業資材)
紙・布へのラミネート製品は、消費者の買い控えによりテープ需要が減少傾向にあることや、テープメーカーにおいて過剰在庫になっている養生用テープの在庫調整から受注が減少し減収となりました。
剥離紙は、価格転嫁進行による若干の売上増加はありますが、自動車関係をはじめとして販売数量は伸び悩んでおります。
その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は24億36百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
(機能性材料)
中国経済の減速や欧米での金利上昇の影響等によるテレビ・パソコン・スマートフォン等の販売数量の低迷がディスプレイ全般の需要を押し下げていることから、これらの用途の光学用表面保護フィルムの受注も大幅に減少し、その他の粘着加工品は減収となりました。一方で一般用途のオレフィン系粘着加工品については前年並みの売上で推移いたしました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は14億51百万円(前年同期比14.6%減)となりました。
b.財政状態
(資産)
総資産は前連結会計年度末と比べて2億25百万円増加いたしました。これは電子記録債権が4億52百万円増加、投資有価証券が2億74百万円増加等の増加要因や、受取手形が1億9百万円減少、売掛金が2億10百万円減少、原材料及び貯蔵品が81百万円減少等の減少要因によるものであります。
(負債)
負債は前連結会計年度末と比べて58百万円増加いたしました。これは電子記録債務が3億98百万円増加等の増加要因や、支払手形及び買掛金が1億55百万円減少、賞与引当金が2億44百万円減少等の減少要因によるものであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べて1億66百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が1億90百万円増加等の要因によるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、93百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。