【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナに向けた行動制限の緩和から経済活動は徐々に回復傾向にあるものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、円安、資源エネルギー価格の高止まりの影響を受けて食料品価格や電力・燃料価格等の上昇が続いており、先行き不透明な状況となっております。
そのような状況下、当社グループにおきましては、個人消費の低迷等によりスマートフォン・タブレット等の販売数量の減少等による液晶パネルの需要減速の影響を受けて、機能性材料セグメントの受注低迷が長期化しており売上は減少しました。
損益面では、原材料費、電力燃料費の価格上昇分の転嫁が追い付いていないことに加え、機能性材料セグメントの売上減少の影響を大きく受けて赤字となりました。
その結果、当社グループの経営成績は、売上高209億89百万円(前年同期比3.6%減)、営業損失3億4百万円 (前年同期は営業利益7億44百万円)、経常損失95百万円(前年同期は経常利益9億5百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失88百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益6億8百万円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
セグメント別
売上高
構成比
前年同期比
軽包装材料
9,035百万円
43.0%
6.1%増
産業資材
7,390百万円
35.2%
4.8%増
機能性材料
4,319百万円
20.6%
28.1%減
その他
244百万円
1.2%
18.3%増
合計
20,989百万円
100.0%
3.6%減
(軽包装材料)
食品用包材は清涼飲料用パウチの売上増加に加えて、電子レンジ対応食品包材「レンジDo!」の販売が引き続き好調に推移したことから増収となりました。
日用品等の包材は外出機会の増加による化粧品業界の回復や詰め替え用パウチの新規受注等により増収となりました。
医薬品・医療用包材は前年同期並みの売上を維持しました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は90億35百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
(産業資材)
テープ基材等に使用される紙・布へのラミネート製品については、当社販売先テープメーカーにおける粘着テープの生産量増加や、価格転嫁の進展により大幅に増収となりました。
剥離紙については、スマートフォン・タブレット等の販売伸び悩みの影響を受けてFPC(フレキシブルプリント基板)用工程紙の受注が引き続き低迷し減収となりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は73億90百万円(前年同期比4.8%増)となりました。
(機能性材料)
中国経済の減速など世界的に先行き不透明な状況からスマートフォン・タブレット等の販売が低迷しており、液晶パネルメーカーが大幅減産をしていることから、これらの用途の光学用表面保護フィルムの受注が大幅に減少しました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は43億19百万円(前年同期比28.1%減)となりました。
b. 財政状態
(資産)
総資産は前連結会計年度末と比べて68百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が5億39百万円減少したことや売掛金が2億25百万円減少したこと等の減少要因や、電子記録債権が3億75百万円増加したことや商品及び製品が3億16百万円増加したこと等の増加要因によるものであります。
(負債)
負債は前連結会計年度末と比べて2億60百万円増加いたしました。これはその他流動負債に含まれる1年内返済予定の長期借入金が4億5百万円増加したことや支払手形及び買掛金が2億28百万円増加したこと、短期借入金が1億40百万円増加したこと等の増加要因や、長期借入金が3億63百万円減少したことや賞与引当金が2億26百万円減少したこと等の減少要因によるものであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べて3億29百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金が3億40百万円減少したこと等の要因によるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億88百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。