【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況 ①経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの国内感染が縮小し、行動制限の緩和により消費活動が回復傾向となる一方、急激な円安の進行やロシア・ウクライナ情勢に起因する資源価格の高騰により物価上昇が進行しており、先行きは不透明な状況にあります。国内の個人消費につきましては、外出需要に伴う消費活動が活発化した一方、物価上昇の影響もあり伸び悩みの傾向となっております。通信販売業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や接触回避の影響がやや弱まったものの、幅広い顧客層からの通販利用需要の拡大が継続しております。 このような環境下におきまして、当社グループはアパレル・雑貨事業、化粧品健康食品事業、グルメ事業、ナース関連事業、データベース活用事業、呉服関連事業、プロパティ事業、その他の事業の8セグメントにおいて、1つ1つのセグメントを太く強くし、シナジー効果を発揮するポートフォリオ経営の成熟に取り組んで参りました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は160,454百万円(前年同期比4.8%減)となり、営業利益は7,874百万円(同22.9%減)となりました。経常利益は為替差益が前年同時期より拡大したことなどにより8,836百万円(同19.6%減)となりました。また、投資有価証券売却益が前年同時期より縮小したことなどにより親会社株主に帰属する四半期純利益は5,382百万円(同30.5%減)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。 なお、第1四半期連結会計期間より、従来「総合通販事業」としていた報告セグメントの名称を「アパレル・雑貨事業」に変更しております。当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
〔アパレル・雑貨事業〕通販においては、第1四半期より新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスが鈍化傾向となりました。一方で、広告宣伝費を抑制すると共に、急激な円安進行や原材料価格の高騰を受け第3四半期より商品価格の見直しを行い、収益性確保を優先した事業運営を行いました。アパレル店舗においては第1四半期より来店顧客数が回復傾向となりましたが、第3四半期は新型コロナウイルス感染拡大の影響により来店顧客数が減少傾向となりました。この結果、売上高は70,480百万円(同9.5%減)となり、セグメント利益は1,811百万円(同12.3%減)となりました。
〔化粧品健康食品事業〕化粧品販売事業においては、台湾における新型コロナウイルス感染拡大の影響による苦戦及び国内における新規顧客獲得の減少により減収となりました。また、TVCM実施等により広告宣伝費が増加しました。健康食品通販事業においては、新規顧客獲得を強化した一方で既存顧客の売上が減少し、減収となりました。この結果、売上高は10,930百万円(同7.1%減)となり、セグメント利益は325百万円(同75.6%減)となりました。
〔グルメ事業〕新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスが鈍化傾向となりましたが、おせち販売の拡大やネット広告等による新規顧客獲得の拡大により増収となりました。また、新規顧客獲得拡大により広告宣伝費が増加しました。この結果、売上高は25,140百万円(同7.6%増)となり、セグメント利益は1,524百万円(同21.5%減)となりました。
〔ナース関連事業〕第1四半期においてTVCM等の積極的な広告宣伝を行った一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、前年同時期に特需のあったマスクやパルスオキシメーター等の医療雑貨・消耗品需要が縮小しました。この結果、売上高は10,736百万円(同11.3%減)となり、セグメント利益は205百万円(同76.6%減)となりました。
〔データベース活用事業〕封入・同送サービスにおいては、アパレル・雑貨事業における成長鈍化の影響により減収となりました。ファイナンス事業においては新規顧客獲得の拡大により、増収となりました。この結果、売上高は11,509百万円(同0.7%増)となり、セグメント利益は4,209百万円(同1.6%減)となりました。
〔呉服関連事業〕第1四半期より来店顧客数が回復傾向となりましたが、第3四半期は新型コロナウイルス感染拡大の影響により来店顧客数が減少傾向となりました。また、㈱さが美、㈱東京ますいわ屋における構造改革が浸透し、収益力が向上しました。一方で、第1四半期から第3四半期にかけて受注に伴う経費発生が先行する衣裳レンタル事業における受注が好調なことから、受注経費が増加しました。この結果、売上高は15,849百万円(同3.9%増)となり、セグメント損失は513百万円(前年同期は1,240百万円のセグメント損失)となりました。
〔プロパティ事業〕ホテル事業においては、行政機関による日本国内における移動制限の影響や外国人の入国規制の影響が前年同時期と比較し縮小したことに加え、前期に新規開業したホテルの稼働率向上により、大幅な増収増益となりました。一方で、前年同時期には大規模な海外不動産の売却があり、大幅な減収減益影響が出ております。この結果、売上高は13,244百万円(同8.2%減)となり、セグメント利益は783百万円(同38.4%減)となりました。
〔その他の事業〕新型コロナウイルス感染拡大の影響が縮小したことにより、飲食店事業、宿泊予約事業などが大幅な増収となりました。一方で、アパレル卸売事業が苦戦しました。この結果、売上高は3,262百万円(同2.3%増)となり、セグメント損失は70百万円(前年同期は1百万円のセグメント利益)となりました。
②財政状態の状況(資産) 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末比10,594百万円増加し、128,728百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,099百万円、受取手形及び売掛金が4,552百万円、営業貸付金が1,250百万円、商品及び製品が3,347百万円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末比15,157百万円増加し、151,202百万円となりました。これは主に建物及び構築物が3,062百万円、建設仮勘定が12,272百万円増加したことによるものであります。この結果、資産合計は、前連結会計年度末比25,751百万円増加し、279,930百万円となりました。(負債) 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末比2,670百万円増加し、67,575百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が3,498百万円、1年内償還予定の社債が4,980百万円減少した一方で、電子記録債務が6,304百万円、契約負債が2,088百万円、短期借入金が1,386百万円、未払費用が2,243百万円増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末比18,842百万円増加し、89,072百万円となりました。これは主に長期借入金が19,068百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末比21,513百万円増加し、156,647百万円となりました。(純資産) 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末比4,238百万円増加し、123,282百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.8%となりました。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。