【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和による経済活動の正常化に伴う景気回復の兆しがみられた一方、ウクライナ情勢の長期化や資源価格の高騰をはじめとする物価上昇や各国の政策金利の引上げによる景気後退懸念が継続しており、先行きが依然として不透明な状況となっております。
全国的にテレワークが定着する中、遠隔コミュニケーションの円滑化等のテレワークの実施に必要なツールや様々な業務のペーパレス化をサポートするツールの導入が進展しているものと考えられる一方、多くの企業でデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が経営課題として意識されており、遠隔でのプロジェクト管理やコミュニケーションの強化、データ・ナレッジ共有等をサポートするサービスは今後も継続して需要が高まるものと想定しています。
このような環境において、当社グループは「チームのコラボレーションを促進し、働くを楽しくするツールを提供する」という方針の下、プロジェクト管理ツール「Backlog」、オンライン作図ツール「Cacoo」、ビジネスチャットツール「Typetalk」、組織の情報セキュリティ・ガバナンスを高めるツール「Nulab Pass」を提供してまいりました。2023年1月には主力サービスであるBacklogの料金改定を実施し、サービスの中長期的な安定稼働やユーザーへの提供価値向上のための収益性の強化を図っており、これによる契約単価の上昇が次第に顕在化しております。また、積極的なマーケティングコストの投下といったコスト増要因があった一方、Backlogの開発進捗に伴うソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の資産化額の増加が生じております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の当社グループの経営成績は、売上高839,020千円(前年同四半期比32.1%増)、営業利益97,868千円(前年同四半期は営業損失20,544千円)、経常利益97,064千円(前年同四半期は経常損失29,134千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は94,391千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失17,491千円)となっております。
なお、当社グループはクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産総額は2,949,923千円となり、前連結会計年度末に比べ338,522千円増加いたしました。これは主に、前払費用が59,578千円減少したものの、Backlogの利用増加及び料金改定の実施により現金及び預金が354,197千円、ソフトウエアが40,596千円増加したことによるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債総額は1,874,281千円となり、前連結会計年度末に比べ221,511千円増加いたしました。これは主に、未払金が99,910千円減少したものの、Backlogの利用増加により前受収益が208,461千円、賞与引当金が68,569千円、未払法人税等が17,767千円増加したことによるものです。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は1,075,641千円となり、前連結会計年度末に比べ117,011千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が94,391千円、繰延ヘッジ損益が19,082千円増加したことによるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更及び新たに定めた経営方針・経営戦略等はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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