【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、アフターコロナへの対応が進展し、経済環境には持ち直しの兆候も見受けられます。一方で、世界的な物価上昇や金融引き締めを背景とした景気後退リスクは高まっており、依然として景気の先行きは不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境としましては、スマートデバイス、スマートフォン(以下、スマホ)アプリやインターネット広告(動画広告を含む)の普及に伴い、これまで以上にインターネットでのデジタル素材の活用機会が増えております。また、近年、スマホに付属するカメラ機能の高機能化やアプリの加工技術の向上により誰もが手軽に高品質の写真撮影ができるようになり、さらに撮影したスマホ写真をソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)に投稿・共有するスタイルが若年層を中心に定着してきました。加えて、ライフイベントごとの撮影機会の増加やSNSでの写真共有の増加に伴い、個人の撮影サービス市場は拡大するとともに、顧客ニーズは多様化しております。
このような状況の下で、当社グループは「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という企業理念の下、主にデジタル素材マーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」、出張撮影プラットフォーム「fotowa(フォトワ)」を運営してまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間は、売上高1,290,112千円(前年同四半期比5.4%減)、営業利益は144,562千円(前年同四半期比90.1%増)、経常利益は143,379千円(前年同四半期比71.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は161,967千円(前年同四半期比211.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①PIXTA事業
PIXTA事業において、定額制の月間購入者数累計は、月20点、月50点等の少量ダウンロードプランの拡充によるユーザーの利便性向上に資する取り組みが寄与し、70,401人(前年同四半期比10.8%増)となりました。一方、単品の月間購入者数累計は、Googleコアアルゴリズムのアップデートの影響でユーザーの当社サイトへの流入が減少したこと等により、58,641人(前年同四半期比12.8%減)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,167,972千円(前年同四半期比3.8%減)、うち定額制売上高は、665,183千円(前年同四半期比4.9%増)となりました。また、セグメント利益は、439,325千円(前年同四半期比5.5%減)となりました。
②fotowa事業
fotowa事業において、広告費の抑制により広告経由のサイト流入は減少したものの、リピート率の増加により累計撮影件数は11,243件(前年同四半期比1.3%増)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は81,563千円(前年同四半期比11.4%増)となりました。また、セグメント損失は、広告宣伝費を抑制させたことにより、58,584千円(前年同四半期はセグメント損失139,378千円)となりました。
なお、2023年2月14日付で当社の連結子会社であったスナップマート株式会社の全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。これに伴い、第1四半期連結会計期間よりSnapmart事業を報告セグメントから除外しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ9,995千円減少し、2,325,843千円となりました。
これは主に、流動資産その他が101,809千円増加した一方、現金及び預金が74,973千円、売掛金が31,167千円、有形固定資産が6,761千円減少したことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ92,453千円減少し、1,333,991千円となりました。
これは主に、契約負債が22,224千円増加した一方、1年内返済予定の長期借入金が16,500千円、流動負債のその他が94,462千円、長期借入金が20,004千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ82,458千円増加し、991,851千円となりました。
これは主に、利益剰余金が161,967千円増加した一方で、自己株式の取得に伴う自己株式の増加80,270千円により減少しております。この結果、自己資本比率は41.6%(前連結会計年度末は37.9%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末より18,388千円増加し、1,489,160千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動により獲得した資金は122,722千円(前年同四半期は95,440千円の収入)となりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益の計上205,739千円、契約負債の増加40,921千円、売上債権の減少10,106千円であり、主な支出要因は、未払金の減少73,695千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動により獲得した資金は10,856千円(前年同四半期は14,542千円の支出)となりました。主な収入要因は、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入30,433千円であり、主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出1,190千円、無形固定資産の取得による支出17,085千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は116,774千円(前年同四半期は164,106千円の支出)となりました。主な支出要因は、長期借入金の返済による支出36,504千円、自己株式の取得による支出80,270千円であります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間において、新規事業及び既存事業に競争力をもたらすような技術調査・検証等を行ってまいりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、5,979千円となりました。