【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染者が今までにないスピードで増加する一方で、諸外国に比べ出遅れ感のあった正常化に向けての歩みが各方面で進められております。しかしながら円安の進行が止まらず、原材料価格の高騰と相まって様々な物価上昇が進んでおり、景気減速~後退の不安が高まっております。
リユース市場においては、循環型社会への転換気運の高まりに伴って市場規模の拡大が続いており、加えて止まらぬ物価高により、価格面からの中古品に対するニーズが以前にも増して強くなっております。また、円安によって海外輸出のメリットが増し、高級腕時計やブランド品を中心に買取りの競争過熱が目立っております。
ゴルフ用品市場においては、円安、資源高、物流の停滞などによって商品価格が上昇傾向にあり、また旅行需要が本格化することもあり、コロナ禍に伴うゴルフ需要(いわゆるコロナ特需)は、重要局面を迎えつつあるものと推測されます。なお、株式会社矢野経済研究所「YPSゴルフデータ」によりますと、2022年7月~9月の新品クラブ及びボールなど用品類販売の前年同月比は、カテゴリー合計において数量が7月100.2%、8月107.4%、9月102.4%、金額が7月103.4%、8月105.0%、9月90.3%となっております。カテゴリー別では値下げ品の動向が数値に影響しやすいクラブより、用品類の方が数値上は安定しているようです。
ゴルフ場及び練習場においては、経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によりますと、2022年7月及び8月の利用者数前年同月比*は、ゴルフ場が7月100.5%、8月107.7%、練習場が7月99.0%、8月98.2%となりました。ゴルフ場の8月は前年がテレビなどのオリンピック観戦による減少に対する反動も含まれるものとは推測されますが、3月以降は毎月前年同月実績を超えております。*9月分は公表日の都合で記載しておりません。
このような経営環境のなか、当社グループでは「中期経営計画 Challenge2026」の強化項目である「EC戦略の強化」として、「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の機能及び利便性の向上を最優先に取り組んでまいりました。その結果、特に夏場に業績が上昇し、暑さや台風などの天候不順が続いて客数の減少に直面していた「ゴルフドゥ!」店舗にとっての強力な助け舟となりました。「ゴルフドゥ!オンラインショップ」には、今後も積極的な資金投入を図ってまいります。また、4月にシミュレーションゴルフを併設した新業態「ゴルフドゥ!NEXT」の1号店をオープンしましたところ、好調な業績で早くも直営事業を支える店舗となっております。今後はより効果的なシミュレーションゴルフの活用方法を確立し、更なる収益力の向上を図ってまいります。なお、経費面において、積極的な採用活動により期首時点の想定より採用費が増加していますが、「ゴルフドゥ!」直営店を中心に人員が不足していることや、「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の強化など当社グループの将来的な業容拡大を見据えたことによるものです。一方で資源価格の上昇に伴った光熱費の増加に関しては、許容範囲を超える域に達してきております。
直営事業においては、新型コロナウイルスの感染者が急増する中、「ゴルフドゥ!」直営店はお客様の減少に加え、従業員の感染が今までにない勢いで発生し、店舗の運営体制は危機的な状況に置かれましたが、安定した消費マインドと「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の急速な業績向上も手伝って、夏場である7月~9月としては高水準の売上高となりました。また、円安による海外業者の購入も目立ち始めており、少なからず業績に好影響を与えております。なお、当第2四半期連結累計期間の同店の売上高前年増減率は、全店ベースで5.5%増、既存店ベースで2.8%増となりました。
フランチャイズ事業においては、「ゴルフドゥ!」フランチャイズ店の購入客数が前年同月実績を下回る状況が続いており、人気モデルを中心とした中古クラブの高価格帯品がけん引する購入客単価上昇で補っております。また、8月以降の業績には「ゴルフドゥ!オンラインショップ」が大きく貢献しております。なお、当第2四半期連結累計期間の同店の売上高前年増減率は、全店ベースで1.0%増、既存店ベースで3.0%減となりました。
当第2四半期連結累計期間における「ゴルフドゥ!」のオープンは以下であり、2022年9月30日現在の「ゴルフドゥ!」は、直営24店舗、フランチャイズ54店舗で合計78店舗、「ゴルフドゥ!」合計の売上高前年増減率は、全店ベース3.0%増、既存店ベース0.5%減となりました。
4月16日新規オープン 「さいたま三室店」 (直営店 ※新業態「ゴルフドゥ!NEXT」)
4月29日新規オープン 「セルヴァンゴルフヒル山形店」(フランチャイズ店)
5月27日新規オープン 「新潟桜木店」 (フランチャイズ店)
6月25日移転オープン 「札幌手稲店」 (フランチャイズ店)
9月23日新規オープン 「三田店」 (フランチャイズ店)
営業販売事業においては、加速する円安や米国内のインフレに伴うコスト上昇により米国輸入品の価格的優位性が失われてきており、取り扱いアイテムの減少傾向に合せて大口取引が減少傾向にあります。また、好調商品の勢いにもやや陰りが見られるようになってきました。国内ECモールに出店している「GOLF J-WINGS」は、第1四半期同様に新品、中古品ともに商品展開に苦心を重ねる状況が続いております。
アパレル事業においては、第1四半期に続き7月は好調に推移したものの、8月及び9月は天候不順による客数減少や値下げ品の動きが鈍く苦戦いたしましたが、当第2四半期連結累計期間は黒字を維持いたしました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は売上高32億45百万円(前年同四半期比13.9%増)、営業利益1億10百万円(同27.4%減)、経常利益1億12百万円(同25.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益68百万円(同36.7%減)となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(直営事業)
当第2四半期連結累計期間における直営事業の売上高は21億67百万円(前年同四半期売上高は20億45百万円)、セグメント利益は1億94百万円(前年同四半期セグメント利益は2億13百万円)となりました。
(フランチャイズ事業)
当第2四半期連結累計期間におけるフランチャイズ事業の売上高は3億49百万円(前年同四半期売上高は2億30百万円)、セグメント利益は82百万円(前年同四半期セグメント利益は74百万円)となりました。
(営業販売事業)
当第2四半期連結累計期間における営業販売事業の売上高は7億40百万円(前年同四半期売上高は5億89百万円)、セグメント利益は10百万円(前年同四半期セグメント利益は20百万円)となりました。
(アパレル事業)
当第2四半期連結累計期間におけるアパレル事業の売上高は25百万円(前年同四半期売上高は22百万円)、セグメント利益は1百万円(前年同四半期セグメント利益は0百万円)となりました。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ0百万円の増加となり、33億62百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ47百万円の減少となり、25億55百万円となりました。これは主に現金及び預金が60百万円増加、売掛金が65百万円、未収還付法人税等が31百万円減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ47百万円の増加となり、8億6百万円となりました。これは主に有形固定資産が62百万円増加、長期貸付金が21百万円減少したことによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ1億2百万円の減少となり、24億69百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2億59百万円の減少となり、15億13百万円となりました。これは主に買掛金が1億60百万円、短期借入金が2億円減少、1年内返済予定の長期借入金が38百万円、未払法人税等が43百万円増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ1億56百万円の増加となり、9億56百万円となりました。これは主に長期借入金が1億48百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ1億3百万円の増加となり、8億93百万円となりました。これは主に利益剰余金が56百万円、為替換算調整勘定が32百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は25.4%(前連結会計年度末は22.7%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ60百万円増加し、7億85百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1億78百万円(前年同期は23百万円の獲得)となりました。
これは、主に仕入債務の減少、税金等調整前四半期純利益の計上、減価償却費、売上債権の減少、未払消費税等の増加、棚卸資産の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は91百万円(前年同期は86百万円の使用)となりました。
これは、主に固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は35百万円(前年同期は1億円の使用)となりました。
これは、主に長期借入れによる収入、短期借入金の減少、長期借入金の返済による支出によるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。