【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、三生医薬株式会社との企業結合について、前連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理を行っておりましたが、第2四半期連結会計期間に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定の内容を反映した金額を用いております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループにおいては、「人々の健康に貢献し、こころの笑顔を大切にする」ことを企業理念として、2021年5月に発表した「第5期 中期経営計画2021-2023 PROACTIVEⅡ」(以下、「中期経営計画」という)に基づき、国内外でのジェネリック医薬品事業をコア事業としつつ、「健康長寿社会」に対応した医療・介護の実現や、医療から未病のケア・予防へシフトする社会に貢献する健康関連事業の展開を目指し、各種課題に取り組んでまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、以下のとおりです。
連結業績
(単位:百万円)
2022年3月期第3四半期
2023年3月期第3四半期
増減額
増減率
売上高
125,613
140,405
14,791
11.8%
売上原価
71,847
89,353
17,506
24.4%
売上総利益
53,766
51,051
△2,714
△5.0%
販売費及び一般管理費
36,772
45,699
8,926
24.3%
営業利益
16,993
5,352
△11,640
△68.5%
経常利益
21,059
4,639
△16,419
△78.0%
親会社株主に帰属する
四半期純利益
15,000
1,984
△13,016
△86.8%
売上高につきましては、国内セグメントにおいて東和薬品株式会社(以下、「東和薬品」という)の業績は不調であったものの、2022年3月に健康食品・医薬品等の企画・開発・受託製造業等を営む三生医薬株式会社(以下「三生医薬」という)を子会社化し、前連結会計年度末より連結対象としたこと及び海外セグメントにおいて欧州が好調であったことにより、140,405百万円(前年同期比11.8%増)となりました。
営業利益につきましては、国内セグメントにおいて売上原価率が上昇したことによる売上総利益の減少と、三生医薬買収に伴うのれん償却費等の販売費及び一般管理費が増加したことにより、5,352百万円(同68.5%減)となりました。
経常利益4,639百万円(同78.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,984百万円(同86.8%減)となりました。
なお、当社グループは、前連結会計年度末より従来の医薬品事業の単一セグメントから「国内セグメント」及び「海外セグメント」の2区分に変更しております。
セグメント別の業績は、以下のとおりです。前第3四半期連結累計期間のセグメント情報は、変更後の報告セグメントに基づいております。また、報告セグメントのセグメント利益につきましては、のれん償却前の数値となっております。
セグメント別業績
(単位:百万円)
国内セグメント
海外セグメント
2022年
3月期第3四半期
2023年
3月期第3四半期
増減額
増減率
2022年
3月期第3四半期
2023年
3月期第3四半期
増減額
増減率
売上高
97,773
110,005
12,231
12.5%
27,839
30,540
2,700
9.7%
セグメント利益
16,964
8,245
△8,718
△51.4%
629
185
△444
△70.5%
(注) セグメント利益は、営業利益ベースの数値です。
(国内セグメント)
国内ジェネリック医薬品業界では、2017年に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017(骨太方針2017)」のもとで、ジェネリック医薬品の使用割合を2020年9月までに80%までに高めることが目標として掲げられ、当社をはじめとするジェネリック医薬品業界は、生産体制の拡充と安定供給に努めてまいりました。ジェネリック医薬品の普及が進んだ結果、2022年9月の数量シェアは80.3%(2022年7-9月期 日本ジェネリック製薬協会調べ)となりました。
一方、2020年7月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2020」を踏まえ、2021年度以降は2年に1度の通常の薬価改定に加えて中間年における薬価改定が実施され、薬価改定が毎年行われることになり、医薬品業界にとって極めて厳しい状況となっております。
また、昨今のジェネリック医薬品企業における品質問題を起因とした供給不安により、ジェネリック医薬品に対する信頼感は低下し、ジェネリック医薬品業界の置かれた環境は厳しさを増しております。
以上のような状況の下、当社グループの国内ジェネリック医薬品事業においては、安定供給責任を果たすために増産に向けた新規設備の導入と増員に取り組んでおり、年間の生産能力は2021年度末から20億錠増加し、140億錠となりました。また、将来にわたり安定供給できる体制を構築するため、2023年10月までに山形工場に第三固形製剤棟を建設し、2024年度以降、175億錠の生産能力を実現する計画としております。
製造管理及び品質管理面では、医薬品の製造管理及び品質管理の基準であるGMP省令やその他関連する法令遵守はもちろんのこと、国際的基準であるPIC/S GMPやICHガイドラインも積極的に取り入れ、独自の制度・教育訓練により、医薬品の適切な品質と安全性の確保に取り組んでおります。また、安定供給体制の維持・強化のため、原薬の複数購買化や製造所の監査等を推進し、グループ全体として原薬製造から製剤製造、物流、販売に至るまで、ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に向けた取り組みを継続して行っております。
販売面では、2022年6月に新製品7成分13品目の販売を開始し、2022年12月に7成分14品目が新たに薬価収載されました。なお、2022年12月時点での当社のジェネリック医薬品の製品数は345成分 786 品目となっております。
健康関連事業の展開においては、「健康長寿社会に対応した医療・介護の実現や、医療から未病のケア・予防へシフトする社会に貢献する」ことを課題として認識し、新規事業の創出に取り組んでおります。その取り組みの一環として、三生医薬を子会社化し、前連結会計年度末より連結対象といたしました。三生医薬が培ってきた高い技術力や広範な顧客基盤、健康食品関連のノウハウを活用でき、当社の目指す健康関連事業の多角的な展開が実現され、当社のさらなる企業価値向上につながると考えており、当第3四半期連結累計期間でも統合作業に取り組みました。また、ライフサイエンス領域における新たな研究開発拠点として、2022年10月に北大阪健康医療都市に「健都ライフ・イノベーションセンター」を開設いたしました。新規バイオマーカー探索や検査薬に関する研究開発などを実施するとともに、2021年3月に子会社化した株式会社プロトセラを移転することで、両者のシナジーが発揮され、研究開発機能のさらなる強化が期待されます。この他にも、株式会社FOVEと連携の下、視線追跡型VRデバイス「認知機能セルフチェッカー」の医療現場への普及を目的とした本格展開を開始いたしました。認知機能セルフチェッカーは、VRによる映像刺激と高精度な視線追跡技術を組み合わせ、視線・眼球の動きを解析する手法により、約5分で認知機能の状態を評価することができるサービスとなっております。今後も、「人々の健康に貢献する」という当社グループの理念のもと、新規事業の創出に向けた取り組みを継続して行ってまいります。
当第3四半期連結累計期間の国内セグメントの業績は以下のとおりです。
売上高につきましては、東和薬品において、当第3四半期は限定出荷解除が進んだ影響により販売数量が前年並みに戻ったものの、販売数量が前年よりも落ち込んでいた第2四半期までのマイナスを補うことができず、売上が減少しましたが、三生医薬が連結対象となったことにより110,005百万円(前年同期比12.5%増)となりました。
セグメント利益につきましては、売上原価率が高い三生医薬が連結対象となったこと及び薬価改定による価格の下落とセールスミックスの悪化による売上原価率の上昇により売上総利益が減少し、さらに販売費及び一般管理費が増加したことにより、8,245百万円(同51.4%減)となりました。
(海外セグメント)
当社グループの海外セグメントでは、海外市場での拡大と成長に向け、Towa Pharma International Holdings, S.L.を通じて欧州及び米国市場でのジェネリック医薬品事業を展開しております。
当第3四半期連結累計期間の海外セグメントの業績は以下のとおりです。
売上高につきましては、欧州においてBtoB事業とBtoC事業がともに好調であったこと等により、増収となりました。米国においては一部製造委託先の事業中止による影響等があったものの、ユーロドルの為替レートがユーロ安に動いた影響により、増収となりました。その結果、30,540百万円(前年同期比9.7%増)となりました。
セグメント利益につきましては、増収であったものの、米国において製品ミックスの悪化により売上原価率が上昇したことと、為替影響によって販売費及び一般管理費が増加したことにより、185百万円(同70.5%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、次のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、357,313百万円となり、前連結会計年度末比25,216百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の減少16,191百万円などがあったものの、建設仮勘定の増加11,726百万円、商品及び製品の増加11,263百万円、受取手形及び売掛金の増加7,288百万円、原材料及び貯蔵品の増加4,994百万円などがあったことによるものであります。
負債につきましては、219,564百万円となり、前連結会計年度末比19,636百万円の増加となりました。その主な要因は、短期借入金の減少47,671百万円などがあったものの、長期借入金の増加57,346百万円、流動負債のその他の増加10,456百万円などがあったことによるものであります。
純資産につきましては、137,749百万円となり、前連結会計年度末比5,580百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金の減少1,118百万円などがあったものの、為替換算調整勘定の増加6,698百万円などがあったことによるものであります。
その結果、自己資本比率は38.6%となりました。
※三生医薬株式会社との企業結合について、前連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理を行っておりましたが、第2四半期連結会計期間に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定の内容を反映した金額を用いております。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9,994百万円であります。 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
