【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a 経営成績の状況当事業年度のわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大状況に左右されつつも、感染対策の緩和が徐々に進んだこともあり、個人消費は緩やかな回復がみられました。一方で、当事業年度にわたって続いた円安基調、ウクライナ情勢や大国間の政治的緊張等に伴う資源高やグローバルサプライチェーンの停滞などが輸入物価を押し上げる要因となってきました。これによって国内でも幅広い品目にわたる物価上昇が続いていることや、日本銀行の金利政策の一部見直しもあり、景気の動向は先行き不透明な状態が続いています。 当社は、全国に広がるドラッグストアやスーパーマーケット等の小売店における消費者購買ビッグデータを、小売企業や消費財メーカーがマーケティングに活用するためのソリューションの提供を主力事業としています。当社の事業領域はビッグデータを用いた社会構造変革や企業のデジタルトランスフォーメーションというメガトレンドの追い風を受け、中長期的な成長が見込まれております。当社においてもこのような追い風を受けつつ、小売企業や消費財メーカーの顧客企業の開拓・深耕が一層進み、大きな成長トレンドが継続しております。 当事業年度においては、消費財メーカー向け主力サービスである「イーグルアイ」「ドルフィンアイ」の販売拡大に注力するとともに、小売業向けサービスである「ショッピングスキャン」に関しても、提携先も含めた販売体制を強化し新規取引先開拓のための取り組みを進めてまいりました。これらの主力サービスは、クラウド上のサービス提供に対して月次課金型の使用料を受け取るビジネスモデルであり、ベースとなるストック型の安定的な収益を確保しております。加えて、当社の強みである消費者購買ビッグデータの更なる活用を目指し、アナリティクスや広告領域等の新規領域の開拓にも注力してまいりました。
以上の結果、当事業年度における当社の売上高は1,440,271千円(前事業年度比9.6%増)となり、営業利益は76,034千円(前事業年度比238.0%増)、経常利益は73,258千円(前事業年度比223.1%増)、当期純利益は33,996千円(前事業年度比119.5%増)となりました。
なお、当社は、データマーケティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
b 財政状態の状況
(資産の部)当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ19,425千円減少し1,278,029千円となりました。流動資産は、現金及び預金等が増加し、1,079,983千円と前事業年度末に比べ63,092千円増加いたしました。固定資産は、主にソフトウエアの減価償却が進んだことによる無形固定資産の減少により、193,332千円と前事業年度末に比べ79,690千円減少いたしました。繰延資産は、株式交付費の償却が進んだことにより減少し、4,713千円と前事業年度末に比べ2,827千円減少いたしました。
(負債の部)当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ64,447千円減少し307,637千円となりました。流動負債は、消費税等の納付により未払消費税等が減少するなど、271,137千円と前事業年度末に比べ34,122千円減少いたしました。固定負債は、主に「オンプレミスからクラウドへの構造転換」の推進による新基幹システム開発に要した長期借入金の返済が進み、36,499千円と前事業年度末に比べ30,325千円減少いたしました。
(純資産の部)当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ45,021千円増加し970,391千円となりました。利益剰余金が33,996千円増加したほか、ストック・オプションの行使により資本金が5,512千円増加し、さらに資本剰余金も5,512千円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は879,046千円と、前事業年度末に比べ31,669千円増加いたしました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況及び変動要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度末における営業活動により獲得した資金は138,659千円となりました。これは主に、税引前当期純利益37,075千円及びソフトウエア等の減価償却費を122,401千円計上した一方で、売上債権の増加5,174千円及び前払費用の増加25,654千円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度末における投資活動により減少した資金は87,656千円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出12,404千円、無形固定資産の取得による支出43,431千円及び投資有価証券の取得による支出31,820千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度末における財務活動により減少した資金は19,335千円となりました。これは、長期借入金の返済による支出30,360千円があった一方で、新株の発行による収入11,025千円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績生産実績と同様の理由により、受注状況に関する記載はしておりません。
c.販売実績第23期事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
サービスの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
メーカー向けソリューション
832,167
109.9
リテール向けソリューション
312,199
101.1
あらゆる産業向けソリューション
295,903
119.5
合計
1,440,271
109.6
(注) 1.当社は、データマーケティング事業の単一セグメントであるため、取扱データ分野別に記載しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①
重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表を作成するにあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、それが資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
②
経営成績等分析
(売上高)当事業年度の売上高は前事業年度に比べ126,436千円増加し、1,440,271千円となりました。
当社ストック型売上の主力サービスのうち、消費財メーカー向け主力サービスである「イーグルアイ」「ドルフィンアイ」の販売拡大に注力するとともに、小売業向けサービスである「ショッピングスキャン」に関しても、提携先も含めた販売体制を強化し、新規取引先開拓のための取り組みを進めてまいりました。加えて、当社の強みである消費者購買ビッグデータの更なる活用を目指し、アナリティクスや広告領域等の新規領域の開拓にも注力してまいりました。(売上原価、売上総利益)当事業年度の売上原価は新基盤システムの減価償却費等により、前事業年度に比べ10,781千円増加し、675,243千円となりました。この主な内訳は、労務費125,163千円、減価償却費115,192千円、データセンター使用料136,563千円であります。以上の結果、当事業年度における売上総利益は前事業年度に比べ115,655千円増加し、765,028千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度の販売費及び一般管理費は人件費(給与手当等)の増加等の影響により、前事業年度に比べ62,114千円増加し、688,994千円となりました。この主な内訳は、給与手当343,086千円、役員報酬51,102千円であります。以上の結果、当事業年度における営業利益は76,034千円(前事業年度は22,493千円)となりました。
(経常利益)当事業年度における営業外収益は870千円(前事業年度は1,518千円)を計上しております。これは、主に雑収入であります。当事業年度における営業外費用は3,646千円(前事業年度は1,341千円)を計上しております。これは主に株式交付費償却であります。以上の結果、当事業年度における経常利益は73,258千円(前事業年度は22,670千円)となりました。(特別損失及び当期純利益)当事業年度における特別損失は36,182千円となりました。これは、投資有価証券評価損となります。以上の結果、税引前当期純利益は37,075千円(前事業年度は22,670千円)となりました。また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は3,078千円(前事業年度は7,184千円)であります。以上の結果、当事業年度における当期純利益は33,996千円(前事業年度は15,485千円)となりました。
③
財政状態の分析財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況 ① 財政状態及び経営成績の状況 b 財政状態の状況」に含めて記載しております。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に関する情報当社の資金需要のうち主なものは、システムの運用費及び人件費となっております。当社の資金需要については、自己資金、金融機関からの借入れ及びエクイティ・ファイナンス等で資金調達することを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行うこととしております。また、資金の流動性については、当事業年度における現金及び現金同等物の残高が、前事業年度末より31,669千円増加し、879,046千円となっており、流動比率は398.3%と高い水準となっております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
(6) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、「データと知恵で未来をつくる」という企業理念の下、誰もが新しいデジタル時代の道具であるビッグデータとテクノロジーをマーケティングに活用できるようになり、あらゆる企業の持続的な成長に貢献することを目指しております。当社保有のビッグデータとオープンデータや協力企業が保有するデータ等、ビッグデータ同士をかけ合わせるプロジェクトが進行中であり、小売業、消費財メーカーだけでなく、金融・保険、広告等、業種や企業規模に関わらず当社データの活用は広がっております。
そのため、現在、経営指標のうち成長性については売上高の対前期増加額、収益性については営業利益の対前期増加額を設定しております。当事業年度における当社の売上高は、前期比で126,436千円(前期比9.6%)増加し1,440,271千円となりました。営業利益は、前期比で53,540千円(前期比238.0%)増加し76,034千円となりました。この要因といたしましては、「イーグルアイ」が順調に成長し、その売上が前期比で74,028千円(11.3%)増加し729,623千円となり、月額課金のストック型売上が伸長したことによります。また、「ショッピングスキャン」につきましては、分析対象となる小売業の購買データ(一年間に集信された購買データの合計金額)が、4兆8,309億円となりました。
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