【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の沈静化傾向が続く中、5月には感染症法上の分類引下げやマスク着用の緩和といった対策も打ち出され、新型コロナウイルス感染症の生活・経済への影響は大きく軽減しております。また、訪日外国人数は、コロナ禍の沈静化・円安を背景に増加基調にあり、インバウンド需要の回復も国内景気を押し上げています。一方で、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は長期化しており、世界的な資源・エネルギー価格の上昇、インフレ、金利の上昇など、経済活動への影響と先行き不透明感が継続しております。さらに、足元では物価上昇に賃金の伸びが追い付かない実質賃金のマイナスが続いており、生活防衛意識の高まりによる個人消費の減速リスクなど、先行きは依然不透明な状況にあります。
当社グループにおきましては、国内市場は生活防衛意識の高まりによる個人消費の減速リスクの影響を受けているものの、店舗販売はインバウンドを中心に回復傾向にあり、またECは対前年比で増加しております。海外市場は輸出の大半を占める中国の薬事関連規制がより厳しさを増し、受注回復は第2四半期以降にずれ込んでおります。
こうした中、当社グループでは、中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)に基づいた事業活動を推進しており、中長期的な視点から持続的成長と企業価値向上に向けた収益基盤の構築を目指し、ロイヤルティの向上・LTV(顧客生涯価値)の最大化、IT基幹システム、環境に配慮した研究開発について優先的に取り組み、ブランド価値の向上に努めております。
具体的には、2022年11月には通信販売と百貨店のポイントサービスの統一化を実施し、顧客の利便性を向上させております。また、当社は本年5月に創業40周年を迎え、40周年を記念し“ディズニー100”デザインの『スマイルフレンズ スクワランセット』、『スマイルフレンズ UVキッズジェルセット』を通信販売および全国のショップハーバーにて数量限定で発売(2023年7月20日より)しております。これらを通じて積極的な事業基盤の構築を目指しております。
このような状況の下、当第1四半期連結累計期間の当社グループ連結売上高は、2,569,673千円(前年同四半期比7.8%減)となりました。
品目別売上の基礎化粧品は1,653,692千円(同13.5%減)、メイクアップ化粧品は217,108千円(同22.6%増)、トイレタリーは151,833千円(同9.9%増)、健康食品・雑貨等は543,517千円(同2.1%減)となりました。
販売ルート別売上では、通信販売(EC含む)が1,551,911千円(同0.7%減)、百貨店向卸売は268,147千円(同13.8%増)、その他卸売602,025千円(同30.0%減)、直営店147,589千円(同13.8%増)となりました。
売上原価は、830,288千円(同3.6%減)となりました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝・販売促進費が683,996千円(同6.8%減)、その他経費が1,346,322千円(同4.1%減)、合計で2,030,319千円(同5.0%減)となりました。
これらの結果、営業損失は290,934千円(前年同四半期は営業損失212,472千円)、経常損失は288,217千円(前年同四半期は経常損失212,896千円)、法人税等調整額△98,783千円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は215,050千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失140,692千円)となっております。
区分
前第1四半期連結累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年6月30日)
当第1四半期連結累計期間
(自 2023年4月1日
至 2023年6月30日)
増減
売上高
2,787,190千円
2,569,673千円
△217,517千円(7.8%減)
営業損失(△)
△212,472千円
△290,934千円
△78,461千円(-)
経常損失(△)
△212,896千円
△288,217千円
△75,320千円(-)
親会社株主に帰属する四半期純損失(△)
△140,692千円
△215,050千円
△74,358千円(-)
売上高営業利益率
△7.6%
△11.3%
3.7ポイント減
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、33,360千円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの売上高は化粧品等に関連する売上です。化粧品業界全体では、個人消費の伸び悩みなどからマ ーケットが拡大しない状況が続く中で、消費者ニーズの多様化、価格の二極化、新規参入企業の増加などにより、企業間の厳しい競争が続いています。
このような経営環境のもと、当社グループが安定的に成長するには、新規顧客を効率的に増やしていくこと及び研究開発に力を入れ多様化した消費者ニーズに対応し、顧客満足度の高い製品・サービスを提供していくことにより、ロイヤルティを向上させ、LTV(顧客生涯価値)を最大化させていく事が重要と考えています。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資金の状況
当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は3,757,285千円となり、前連結会計年度末に比べ、1,060,557千円減少しました。
②財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比較して700,197千円減少し、8,643,526千円となりました。これは主に、商品及び製品が増加したものの、現金及び預金が減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比較して24,943千円増加し、5,336,437千円となりました。これは主に、繰延税金資産が増加したことによるものです。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比較して123,742千円減少し、2,674,665千円となりました。これは主に、未払金が増加したものの、買掛金及び未払法人税等が減少したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比較して186,222千円減少し、896,941千円となりました。これは主に、長期借入金が返済により減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比較して365,288千円減少し、10,408,356千円となりました。これは主に,
利益剰余金が減少したことによるものです。