【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和に伴い、経済活動が段階的に正常化へ向かい、景気回復の兆しが見られたものの、令和4年11月から再び新型コロナウイルス感染症(第8波)が拡大しました。また、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源、エネルギーの価格上昇及び円安の進行による物価高騰等の影響により、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
国内化粧品市場においては、食料品、日用品をはじめとした生活必需品等の値上げにより、これらへの支出が優先され、化粧品への消費回復は鈍化しております。このような環境の中、当社グループの直営店、その他卸売(国内)においては、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等により、前年同四半期比で増加となりました。一方で百貨店向卸売においては、令和4年11月より開始した当社ポイントサービス統一化による契約内容変更に基づく商品在庫調整に伴い、前年同四半期比で減少となりました。また、通信販売においては、当第3四半期の販売促進施策において、ポイント付与が前年同四半期比で増加した事により減少となりました。
海外市場においては、主要マーケットである中国にてゼロコロナ政策による厳格な移動制限等が解除され、現地での販売活動の回復が期待されたものの、その後の急激な感染症拡大等により、厳しい環境が続いております。当社グループのその他卸売(海外)においても回復に遅れが生じており、その結果、その他卸売は前年同四半期比で減少となりました。
当社グループにおいては、当事業年度よりスタートした中期経営計画に基づき、ブランド認知向上に向けて令和4年10月~11月にかけて高品位「スクワラン」の新TVCMを全国で順次放映、オンラインにおいてもWEB動画をSNSで展開しました。また、栄養補助食品においては、オリゴワン®飲料リニューアル発売1周年を機に、ハーバー 内外美容®に基づく腸活習慣に関するメディアセミナー「ハッピー腸活ライフ」を令和4年10月に開催しました。腸内環境を良好に保つための様々な情報発信と共に、「オリゴワン®飲料」及び令和4年9月に新発売した機能性表示食品「ハーバー ハトムギ茶」のPRを行い、様々なメディアで取り上げられる等、認知拡大に向けた取組みを実施しました。また、令和5年5月にハーバー研究所は創立40周年を迎えます。更なるロイヤルティ向上、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指して準備を進めております。
このような状況の下、当第3四半期連結累計期間の当社グループ連結売上高は、8,735,268千円(前年同四半期比8.6%減)となりました。
品目別売上の基礎化粧品は5,881,310千円(同10.2%減)、メイクアップ化粧品は650,050千円(同8.9%減)、トイレタリーは465,084千円(同9.4%増)、栄養補助食品・雑貨等は1,694,700千円(同0.6%減)となりました。
販売ルート別売上では、通信販売(EC含む)が5,108,323千円(同3.1%減)、百貨店向卸売は667,808千円(同17.8%減)、その他卸売2,557,014千円(同18.3%減)、直営店401,986千円(同17.7%増)となりました。
売上原価は、2,747,144千円(同10.4%減)となりました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝・販売促進費が2,507,918千円(同3.9%減)、その他経費が4,248,133千円(同3.2%減)、合計で6,756,051千円(同3.5%減)となりました。
これらの結果、営業損失は767,927千円(前年同四半期は営業損失505,010千円)、経常損失は742,740千円(前年同四半期は経常損失480,865千円)、法人税等調整額△16,623千円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は810,744千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失529,325千円)となりました。
区分
前第3四半期連結累計期間
(自 令和3年4月1日
至 令和3年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 令和4年4月1日
至 令和4年12月31日)
増減
売上高
9,558,459千円
8,735,268千円
△823,191千円(8.6%減)
営業損失(△)
△505,010千円
△767,927千円
△262,917千円(-)
経常損失(△)
△480,865千円
△742,740千円
△261,875千円(-)
親会社株主に帰属する四半期純損失(△)
△529,325千円
△810,744千円
△281,418千円(-)
売上高営業利益率
△5.3%
△8.8%
3.5ポイント減
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、129,326千円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの売上高は化粧品等に関連する売上です。化粧品業界全体では、個人消費の伸び悩みなどからマーケットが拡大しない状況が続く中で、消費者ニーズの多様化、価格の二極化、新規参入企業の増加などにより、企業間の厳しい競争が続いています。
この様な経営環境のもと、当社グループが安定的に成長するには、新規顧客を効率的に増やしていくこと及び研究開発に力を入れ多様化した消費者ニーズに対応し顧客満足度の高い、製品・サービスを提供していくことが、重要と考えています。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資金の状況
当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は5,075,600千円となり、前連結会計年度末に比べ、575,689千円減少しました。
②財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比較して339,573千円減少し、9,732,344千円となりました。これは主に、商品及び製品が増加したものの現金及び預金が減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比較して340,997千円減少し、5,272,520千円となりました。これは主に、有形固定資産及びソフトウエアが減価償却により減少したことによるものです。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比較して518,938千円増加し、3,050,698千円となりました。これは主に、短期借入金が減少したものの未払金、契約負債が増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比較して240,717千円減少し、1,275,288千円となりました。これは主に、長期借入金が減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比較して958,791千円減少し、10,678,877千円となりました。これは主に、利益剰余金が減少したことによるものです。