【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制が緩和され、経済活動の正常化が期待されておりました。しかしながら、令和4年7月に新型コロナウイルス感染症(第7波)が急激に拡大した事に加え、ウクライナ情勢に伴う資源、エネルギーの価格上昇及び急速な円安の進行による物価高騰並びに世界的な金融の引き締め等により、景気の先行きは以前にも増して不透明な状況となっております。
国内化粧品市場においては、行動規制の緩和等により穏やかな回復が見られたものの、食料品、日用品をはじめとした生活必需品等の値上げにより、これらへの消費が優先され、化粧品への消費が差し控えられ厳しい環境が続きました。当社グループにおいても人流の増加に伴い、直営店、国内その他卸売で前年同四半期比では回復が見られたものの、通信販売においては、新規客獲得数及び既存顧客の購入頻度の減少により前年同四半期を下回りました。また、海外市場においては、主要マーケットである中国のロックダウンが解除となりましたが、その後も厳格な移動制限等、ゼロコロナ政策の継続により経済活動の正常化が進まず、当社グループにおいても現地での販売活動の回復に遅れが生じており厳しい環境となっております。
当社グループにおいては、当事業年度よりスタートした中期経営計画(令和4年~令和6年)に基づき、「持続的成長と企業価値向上に向けた収益基盤の構築」の期間と位置付け、取組みを開始しております。基本戦略の下、ブランド認知度向上に向けて国内ではインフルエンサーを起用したWEB動画広告を展開すると共に、令和4年10月より放映開始する新TVCM、WEB動画を制作、また、海外では中国版TikTokに公式アカウント及びブランド旗艦店を開設し、ライブコマースを実施する等、認知度向上及び新たなファンの獲得と育成に向けて取組んでおります。またオンライン、オフライン両面でのサービスにおいて、令和4年11月より開始する通信販売と店舗(ショップハーバー)における当社ポイントサービスの統一化の他、オンライン美容講座を全国の顧客を対象に毎月開催する等、利便性の向上及び顧客接点の拡充を図る事により、ロイヤルティ向上につながる取組みを進めております。
このような状況の下、当第2四半期連結累計期間の当社グループ連結売上高は、5,652,567千円(前年同四半期比5.5%減)となりました。
品目別売上の基礎化粧品は3,891,403千円(同5.9%減)、メイクアップ化粧品は382,836千円(同3.4%減)、トイレタリーは277,070千円(同17.2%増)、栄養補助食品・雑貨等は1,081,671千円(同1.7%減)となりました。
販売ルート別売上では、通信販売(EC含む)が3,291,425千円(同2.0%減)、百貨店向卸売は458,890千円(同6.0%減)、その他卸売1,649,236千円(同14.8%減)、直営店252,995千円(同26.6%増)となりました。
売上原価は、1,744,860千円(同11.4%減)となりました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝・販売促進費が1,451,955千円(同12.3%減)、その他経費が2,802,421千円(同4.3%減)、合計で4,254,376千円(同7.2%減)となりました。
これらの結果、営業損失は346,669千円(前年同四半期は営業損失568,334千円)、経常損失は324,420千円(前年同四半期は経常損失568,014千円)、法人税等調整額△118,556千円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は230,748千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失464,481千円)となっております。
区分
前第2四半期連結累計期間
(自 令和3年4月1日
至 令和3年9月30日)
当第2四半期連結累計期間
(自 令和4年4月1日
至 令和4年9月30日)
増減
売上高
5,984,343千円
5,652,567千円
△331,776千円(5.5%減)
営業損失(△)
△568,334千円
△346,669千円
221,664千円(-)
経常損失(△)
△568,014千円
△324,420千円
243,594千円(-)
親会社株主に帰属する四半期純損失(△)
△464,481千円
△230,748千円
233,732千円(-)
売上高営業利益率
△9.5%
△6.1%
3.4ポイント増
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)は、前連結会計年度末に比較して403,352千円減少し、5,247,937千円になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、95,277千円の収入(前年同四半期は960,287千円の収入)となりました。これは主に、減価償却費277,071千円、売上債権の減少173,580千円、仕入債務の増加147,215千円、助成金の受取額53,009千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、35,396千円の支出(前年同四半期は90,012千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出63,322千円、差入保証金の回収による収入45,769千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、465,841千円の支出(前年同四半期は1,037,790千円の支出)となりました。これは長期借入れによる収入200,000千円、短期借入金の純減少額100,000千円、長期借入金の返済414,770千円及び配当金の支払額151,071千円によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、81,053千円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの売上高は化粧品等に関連する売上です。化粧品業界全体では、コロナ禍により個人消費の伸び悩みなどからマーケットが拡大しない状況が続く中で、消費者ニーズの多様化、新規参入企業の増加などにより、企業間の厳しい競争が続いています。
この様な経営環境のもと、当社グループが安定的に成長するには、新規顧客を効率的に獲得していくこと、又研究開発に力を入れ顧客満足度の高い商品・サービスを提供し、LTV(顧客生涯価値)を最大化することが重要と考えています。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比較して349,586千円減少し、9,722,331千円となりました。これは主に、仕掛品、原材料及び貯蔵品が増加したものの、現金及び預金、売掛金が減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比較して122,098千円減少し、5,491,418千円となりました。これは主に、有形固定資産及びソフトウエアが減価償却により減少したことによるものです。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比較して116,944千円増加し、2,648,704千円となりました。これは主に、短期借入金が減少したものの、買掛金及び未払金が増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比較して208,726千円減少し、1,307,280千円となりました。これは主に、長期借入金が減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比較して379,903千円減少し、11,257,765千円となりました。これは主に、利益剰余金が減少したことによるものです。