【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績当連結会計年度における全国の新車販売台数は、引き続き半導体不足等により車両供給が不足する状況でありましたが、前年比では4.0%増、当社グループのマーケットである東京都内では同0.2%増となりました。このような状況の中、当社グループでは電動車(e-POWER車・EV)を中心に受注の確保に継続して取り組んだ結果、新車販売台数は前年比4.1%増となっております。当連結会計年度の経営成績は、連結子会社1社の除外の影響があり、売上高が137,659百万円(前年同期比718百万円減、0.5%減)となりましたが、利益につきましては、新型車投入とお客さまのニーズに合わせた提案型営業のさらなる徹底、中古車販売での収益力の向上等に加え、2021年度に実施した日産販売会社3社の統合を通じて、販売費・一般管理費の適正化に引き続き取り組んだ結果、営業利益が6,399百万円(前年同期比1,992百万円増、45.2%増)、経常利益が6,090百万円(前年同期比1,902百万円増、45.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が3,261百万円(前年同期比1,161百万円増、55.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 自動車関連事業当連結会計年度はEVのサクラがカーオブザイヤー三冠を受賞いたしました。また、ノート・ノートオーラは暦年に続いて年度でも電動車販売台数No.1となるなど、引き続きお客さまから高い評価をいただいております。当社グループではこのような商品力を背景に、また、EV販売台数累計1万台超の「電動化リーダー」として電動車を中心に受注台数と収益の拡大に取組んでまいりました。この結果、連結子会社1社の除外があり、売上高は129,673百万円(前年同期比1,859百万円減、1.4%減)となりましたが、セグメント利益(営業利益)は6,667百万円(前年同期比1,919百万円増、40.4%増)となりました。
② 情報システム関連事業IT投資が活況を呈する中、マネージドサービス事業が堅調に推移するとともにソフトウェアの売上が伸長した結果、売上高は7,605百万円(前年同期比1,119百万円増、17.3%増)、セグメント利益(営業利益)は612百万円(前年同期比188百万円増、44.6%増)となりました。
③ その他その他の事業である不動産事業につきましては、賃貸契約の増加および賃料改定などにより、売上高は380百万円(前年同期比21百万円増、6.0%増)、セグメント利益(営業利益)は153百万円(前年同期比9百万円増、6.3%増)となりました。
販売及び仕入の実績は次のとおりであります。
① 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売台数(台)
金額(百万円)
前年同期比(%)
自動車関連事業
新 車
25,597
71,099
108.6
中古車
24,829
20,922
75.0
その他
-
37,651
98.7
計
-
129,673
98.6
情報システム関連事業
-
7,605
117.3
報告セグメント計
-
137,279
99.5
その他
-
380
106.0
合計
-
137,659
99.5
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。なお、仕入実績については、事業の性質上「自動車関連事業」の新車および中古車について示しております。
セグメントの名称
金額(百万円)
前年同期比(%)
自動車関連事業
新 車
58,382
118.4
中古車
14,941
72.6
合計
73,324
105.0
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 財政状態
① 資産当連結会計年度末における総資産は87,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,557百万円減少しております。主な内容は、受取手形及び売掛金が1,378百万円、商品が1,672百万円、その他流動資産が825百万円、有形固定資産が161百万円、投資有価証券が127百万円増加し、現金及び預金が4,188百万円、退職給付に係る資産が7,553百万円減少しております。
② 負債当連結会計年度末における負債は36,191百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,255百万円減少しております。主な内容は、買掛金が687百万円、未払法人税等が969百万円増加し、1年内返済予定の長期借入金が400百万円、契約負債が800百万円、その他流動負債が485百万円、長期借入金が1,800百万円、長短リース債務が356百万円、退職給付に係る負債が8,255百万円減少しております。
③ 純資産当連結会計年度末における純資産は51,010百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,697百万円増加しております。主な内容は、配当金の支払による減少がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が2,396百万円、その他有価証券評価差額金の増加などによりその他の包括利益累計額が132百万円、非支配株主持分が142百万円増加しております。
(3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は18,116百万円(前年同期比4,188百万円減、18.8%減)となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動による資金の増加は3,095百万円(前年同期比8,364百万円の収入減)であります。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が5,513百万円、減価償却費が2,549百万円、仕入債務の増加が537百万円であり、主な資金の減少は、退職給付に係る資産負債の減少が632百万円、売上債権の増加が1,384百万円、棚卸資産の増加が665百万円、契約負債の減少が800百万円、未払消費税等の減少が642百万円、法人税等の支払額が1,625百万円であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動による資金の減少は3,816百万円(前年同期比1,067百万円の支出増)であります。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が3,822百万円であります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動による資金の減少は3,468百万円(前年同期比16百万円の支出減)であります。主な資金の減少は、1年内を含む長期借入金の返済による支出が2,200百万円、リース債務の返済による支出が319百万円、配当金の支払による支出が861百万円、その他財務活動による支出が43百万円であります。
当社グループの資本の財源につきましては、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにおいて3,095百万円の資金の増加があり、十分な投資余力を有しております。資金の流動性につきましては、経常運転資金にも十分対応できる程度の資金を有しております。また、資金の流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、金融機関との間で締結している当座貸越契約およびコミットメントライン契約を利用することで一定の流動性を維持できると判断しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。