【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況都市ガスの販売については、発電向け需要の減少等により工業用の需要が減少したこと等から、都市ガス販売量は前年同期比13.7%減の2,466百万m3となりました。当第1四半期連結累計期間の売上高は、原料価格上昇の影響等に伴う原料費調整による売上単価増等の影響により、前年同期に比べ39,757百万円増加し、649,696百万円となりました(前年同期比6.5%増)。また、都市ガス販売量の減少等により都市ガス原材料費が減少したこと等から、営業費用は前年同期に比べ2,014百万円減少し、556,718百万円となりました(前年同期比0.4%減)。この結果、営業利益は前年同期に比べ41,770百万円増加し、92,977百万円となり(前年同期比81.6%増)、また、経常利益も49,545百万円増加し、107,245百万円となりました(前年同期比85.9%増)。これに加え、特別利益として投資有価証券売却益2,499百万円を計上し、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は39,231百万円増加し、77,669百万円となりました(前年同期比102.1%増)。セグメント別の業績は、以下のとおりです。
① エネルギー・ソリューション都市ガス販売量について、家庭用は高気温影響による需要減等により前年同期に比べ6.8%減少の612百万m3となりました。また、業務用及び工業用は発電向け需要の減少等により18.0%減少し1,508百万m3、他事業者向け供給は3.9%減少し346百万m3となり、合計では13.7%減少し2,466百万m3となりました。電力販売量について、小売は件数増等により前年同期に比べ7.8%増加し、2,462百万kWhとなりました。また、卸他は卸供給先の需要減等により45.6%減少し2,800百万kWhとなり、合計では29.2%減少し5,262百万kWhとなりました。売上高は584,563百万円と前年同期に比べ25,903百万円増加しました(前年同期比4.6%増)。営業費用は502,666百万円と前年同期に比べ17,110百万円減少しました(前年同期比3.3%減)。持分法による投資利益は716百万円と前年同期に比べ709百万円増加しました。この結果、セグメント利益は82,613百万円と前年同期に比べ43,722百万円増加しました(前年同期比112.4%増)。
② ネットワーク売上高は84,114百万円と前年同期に比べ4,521百万円減少しました(前年同期比5.1%減)。営業費用は85,999百万円と前年同期に比べ308百万円減少しました(前年同期比0.4%減)。この結果、セグメント利益は1,884百万円の損失となり前年同期に比べ4,212百万円悪化しました。
③ 海外売上高は31,523百万円と前年同期に比べ3,518百万円減少しました(前年同期比10.0%減)。営業費用は19,996百万円と前年同期に比べ173百万円減少しました(前年同期比0.9%減)。持分法による投資利益は727百万円と前年同期に比べ423百万円減少しました(前年同期比36.8%減)。この結果、セグメント利益は12,254百万円と前年同期に比べ3,768百万円減少しました(前年同期比23.5%減)。
④ 都市ビジネス売上高は18,816百万円と前年同期に比べ3,819百万円増加しました(前年同期比25.5%増)。営業費用は12,107百万円と前年同期に比べ983百万円増加しました(前年同期比8.8%増)。持分法による投資利益は197百万円と前年同期に比べ10百万円減少しました(前年同期比4.7%減)。この結果、セグメント利益は6,906百万円と前年同期に比べ2,826百万円増加しました(前年同期比69.2%増)。
なお、参考のため、セグメント別の売上高及び構成比を示します。
セグメント
前第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日至 2022年6月30日)
当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日至 2023年6月30日)
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
エネルギー・ソリューション
558,660
80.1
584,563
81.3
ネットワーク
88,635
12.7
84,114
11.7
海外
35,041
5.0
31,523
4.4
都市ビジネス
14,997
2.2
18,816
2.6
合計
697,335
100.0
719,017
100.0
調整額
△87,395
-
△69,321
-
連結
609,939
-
649,696
-
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費総額は1,504百万円です。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因事業推進上の外部リスク要因
① 原料購入価格変動リスク当社グループが供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受けます。また、ドル建てのLNG価格は主として原油価格に連動して決定されるため、国際原油価格市場の変動リスクも受けます。ただし、原料購入価格が変動しても変動分について最大5ヶ月遅れ(注1)で都市ガス料金に反映する「原料費調整制度(注2)」が適用されるため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生(スライドタイムラグ)しますが、中長期的には収支への影響は軽微です。為替及び原油価格の変動が第2四半期連結会計期間以後の当連結会計年度の売上総利益に与える影響額は、以下のとおりです。為替:1円/ドルの円安により、約9億円減原油価格:1ドル/バレルの価格上昇により、約11億円減当連結会計年度見通しにおける年平均為替相場と原油価格は、前連結会計年度がそれぞれ135.50円/ドル、102.67ドル/バレルであったのに対し、それぞれ135.62円/ドル、81.00ドル/バレルを想定しています。(注) 1 都市ガス料金への反映は、契約により5ヶ月遅れではない場合もあります。2 調整の上限があり、原料費調整制度に基づき算定される平均原料価格(1トン当たり)が、2022年3月から5月までの平均原料価格の160%を超過した場合には超過分は未回収となります。
② 気温変動リスク当社グループの年度売上高の過半が都市ガスの販売によるもので、その販売量は気温の影響を受けます。家庭用においては、主な都市ガスの利用目的は給湯・暖房であるため、暖冬の場合には都市ガスの販売量が減少し減収・減益要因となります。業務用においては、主な利用目的が空調であるため、夏場においては気温が低い場合、冬場においては気温が高い場合に、それぞれ都市ガス販売量が減少し減収・減益要因となります。当第1四半期連結累計期間の平均気温(※)は19.5℃でしたが、当連結会計年度の平均気温は通期で16.4℃を想定しています。(※)平均気温は、各日における平均気温を月間で平均したものです。
③ 金利変動リスク当社の有利子負債は、長期・短期ともに概ね固定金利であるため、借入れ期間中の金利変動リスクは軽微ですが、借換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性があります。
④ 株価変動リスク当社の保有する株式のうち、上場株式の株価はマーケットリスクに晒されています。保有株式の取扱いについては、管理規則を設けています。
(5) 財政状態の分析当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から110,097百万円(3.1%)減少し、3,471,328百万円となりました。これは、季節要因による受取手形、売掛金及び契約資産の減少があったこと、法人税等の支払い等により現金及び預金の減少があったこと等によるものです。負債は、前連結会計年度末から177,893百万円(8.9%)減少し、1,814,231百万円となりました。これは、未払法人税等の減少があったこと、未払建設費及び未払費用等の支払いによるその他流動負債の減少があったこと等によるものです。純資産は、前連結会計年度末から67,796百万円(4.3%)増加し、1,657,097百万円となりました。これは、剰余金の配当(14,093百万円)及び自己株式の市場買付(24,493百万円)があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上(77,669百万円)及び繰延ヘッジ損益の増加(18,987百万円)があったこと等によるものです。総資産が減少した一方で、自己資本(株主資本及びその他の包括利益累計額の合計)が増加した結果、自己資本比率は46.8%と3.3ポイント増加しました。
(6) 経営計画上の客観的な指標等2023年2月22日発表の「東京ガスグループ 2023-2025年度 中期経営計画」に基づき、事業ポートフォリオマネジメントの強化を通じて、健全な財務体質と成長投資を両立し、持続的な成長・企業価値向上を実現していきます。
① 投資・資本効率性投資に伴うリスク及び採算性に留意し個別の投資判断を行うとともに、投資効率の維持・向上及び株主資本の有効活用に努めます。また、稼ぐ力を考慮した投資・資産売却により、資産効率性を向上していきます。具体的には、ROA(総資産利益率)・ROE(自己資本利益率)を主要経営指標と位置付け、2025年度における到達点を、ROAは4%程度、ROEは8%程度と定め上記の実現を図ります。
② 財務体質現在の資金調達力を維持し財務健全性を確保するとともに、資本コストを意識した最適な資本構成の実現に努めます。具体的には、D/Eレシオ(負債資本倍率)を主要経営指標と位置付け、2025年度における到達点を0.9倍程度と定め上記の実現を図ります。
③ 株主還元配当に加え、消却を前提とした自己株式取得を株主還元の一つとして位置付け、総還元性向(連結当期純利益に対する配当と自己株式取得の割合)は、各年度4割程度を目安とします。また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していきます。n年度総還元性向=((n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自社株取得額))÷n年度連結当期純利益
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