【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。なお、第1四半期連結会計期間より、ガス事業における収益認識基準の変更を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度との比較・分析を行っています。また、第2四半期連結会計期間より、デリバティブ取引の時価評価による金融資産と金融負債の表示方法の変更による組替えの内容を反映させた数値で前連結会計年度との比較・分析を行っています。会計方針の変更の詳細については、「第4 経理の状況 注記事項(会計方針の変更等)」に記載のとおりです。表示方法の変更の詳細については、「第4 経理の状況 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
(1) 経営成績の状況都市ガスの販売については、巣ごもり需要剥落影響等により家庭用需要が減少したこと等から、都市ガス販売量は前年同期比0.5%減の9,084百万m3となりました。当第3四半期連結累計期間の売上高は、原料価格上昇の影響等に伴う原料費調整による売上単価増等の影響により、前年同期に比べ896,902百万円増加し、2,300,194百万円となりました(前年同期比63.9%増)。一方、原油価格上昇影響等によりガスの原材料費等が増加したことにより、営業費用は前年同期に比べ714,589百万円増加し、2,064,502百万円となりました(前年同期比52.9%増)。この結果、営業利益は前年同期に比べ182,314百万円増加し、235,692百万円となり(前年同期比341.5%増)、また、経常利益も176,177百万円増加し、238,298百万円となりました(前年同期比283.6%増)。法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は122,009百万円増加し、168,097百万円となりました(前年同期比264.7%増)。当社は、グループ経営ビジョン「Compass2030」の具体的道筋となる「Compass Action」を2021年11月に策定するとともに、ビジョンの実現に向けた体制を構築するため、2022年4月1日よりホールディングス型グループ体制に移行しました。これを受け、2021年度まで、「ガス」、「電力」、「海外」、「エネルギー関連」及び「不動産」の5つの事業を報告セグメントとしてきましたが、2022年度より、「エネルギー・ソリューション」、「ネットワーク」、「海外」、「都市ビジネス」の4つの事業を報告セグメントとすることとなりました。セグメント別の業績は、以下のとおりです。なお、「エネルギー・ソリューション」及び「ネットワーク」については、前年同四半期のセグメント業績を作成することが困難であるため、当第3四半期連結累計期間の業績のみ記載しています。
① エネルギー・ソリューション都市ガス販売量について、家庭用は巣ごもり需要剥落影響による需要減等により前年同期に比べ3.8%減少の1,834百万m3となりました。また、業務用は新型コロナウイルス影響等による需要減からの回復傾向により2.2%増加し1,579百万m3、工業用は一般工業用向け需要の減少等により0.5%減少し4,509百万m3、他事業者向け供給は1.2%増加し1,162百万m3となり、合計では0.5%減少し9,084百万m3となりました。電力販売量について、小売は件数増等により前年同期に比べ6.7%増加し、8,202百万kWhとなりました。また、卸他は39.4%増加し17,202百万kWhとなり、合計では26.9%増加し25,404百万kWhとなりました。売上高は、都市ガス、電力の販売等により2,111,447百万円、営業費用は、原材料費の計上等により、1,904,781百万円となりました。持分法による投資利益は30百万円となりました。この結果、セグメント利益は206,696百万円となりました。
② ネットワーク売上高は、託送収益の計上等により244,204百万円、営業費用は、修繕費や減価償却費の計上等により、263,379百万円となりました。この結果、セグメント損失は19,175百万円となりました。
③ 海外売上高は128,191百万円と前年同期に比べ65,761百万円増加しました(前年同期比105.3%増)。営業費用は24,083百万円増加しました(前年同期比52.7%増)。持分法による投資利益は5,580百万円と前年同期に比べ1,851百万円増加しました(前年同期比49.6%増)。この結果、セグメント利益は63,994百万円と前年同期に比べ43,529百万円増加しました(前年同期比212.7%増)。
④ 都市ビジネス売上高は46,264百万円と前年同期に比べ2,916百万円増加しました(前年同期比6.7%増)。営業費用は2,509百万円増加しました(前年同期比8.0%増)。持分法による投資利益は594百万円と前年同期に比べ121百万円減少しました(前年同期比16.8%減)。この結果、セグメント利益は12,996百万円と前年同期に比べ286百万円増加しました(前年同期比2.3%増)。
なお、参考のため、セグメント別の売上高及び構成比を示します。
セグメント
前第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日至 2021年12月31日)
当第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日至 2022年12月31日)
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
エネルギー・ソリューション
-
-
2,111,447
83.4
ネットワーク
-
-
244,204
9.7
海外
62,430
-
128,191
5.1
都市ビジネス
43,348
-
46,264
1.8
合計
-
-
2,530,108
100.0
調整額
△47,295
-
△229,914
-
連結
1,403,292
-
2,300,194
-
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。株式会社の支配に関する基本方針について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費総額は3,989百万円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 従業員の状況
① 連結会社の状況当第3四半期連結累計期間において、連結会社の従業員数の著しい増減はありません。② 提出会社の状況当第3四半期累計期間において、当社の従業員数は前事業年度末から2,877名減少し、3,081名となっています。主な要因は、2022年4月1日に当社が営む一般ガス導管事業等を、会社分割の方法によって東京ガスネットワーク株式会社に承継させたことにより減少したものです。
(5) 主要な設備前連結会計年度末と比較して、当第3四半期連結累計期間に著しい変動があったものは、次のとおりです。伏木万葉埠頭バイオマス発電合同会社がバイオマス発電設備として機械装置等39,438百万円を取得しました。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因事業推進上の外部リスク要因
① 原料購入価格変動リスク当社グループが供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受けます。また、ドル建てのLNG価格は主として原油価格に連動して決定されるため、国際原油価格市場の変動リスクも受けます。ただし、原料購入価格が変動しても変動分について最大5ヶ月遅れ(注1)で都市ガス料金に反映する「原料費調整制度(注2)」が適用されるため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生(スライドタイムラグ)しますが、中長期的には収支への影響は軽微です。為替及び原油価格の変動が第4四半期連結会計期間の売上総利益に与える影響額は、為替については、1円/ドルの円安により約11億円減となりますが、原油価格については、1ドル/バレルの価格上昇により約1億円減未満と軽微です。当連結会計年度見通しにおける年平均為替相場と原油価格は、前連結会計年度がそれぞれ112.39円/ドル、77.15ドル/バレルであったのに対し、それぞれ137.38円/ドル、103.40ドル/バレルを想定しています。(注)1 都市ガス料金への反映は、契約により5ヶ月遅れではない場合もあります。2 調整の上限があり、変動幅が基準原料価格の160%を超過した場合には超過分は未回収となります。(※)(※)当社では、2022年9月1日付で、調整上限を、基準原料価格の160%から、2022年3月から5月までの平均原料価格の160%に変更しています。
② 気温変動リスク当社グループの年度売上高の過半が都市ガスの販売によるもので、その販売量は気温の影響を受けます。家庭用においては、主な都市ガスの利用目的は給湯・暖房であるため、暖冬の場合には都市ガスの販売量が減少し減収・減益要因となります。業務用においては、主な利用目的が空調であるため、夏場においては気温が低い場合、冬場においては気温が高い場合に、それぞれ都市ガス販売量が減少し減収・減益要因となります。当第3四半期連結累計期間の平均気温(※)は19.5℃でしたが、当連結会計年度の平均気温は通期で16.5℃を想定しています。(※)平均気温は、各日における平均気温を月間で平均したものです。
③ 金利変動リスク当社の有利子負債は、長期・短期ともに概ね固定金利であるため、借入れ期間中の金利変動リスクは軽微ですが、借換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性があります。
④ 株価変動リスク当社の保有する株式のうち、上場株式の株価はマーケットリスクに晒されています。保有株式の取扱いについては、管理規則を設けています。
(7) 財政状態の分析当第3四半期連結会計期間末は全体的に為替の影響を受けるなか、総資産は、前連結会計年度末から461,786百万円(14.5%)増加し、3,649,413百万円となりました。これは、原油価格上昇影響等に伴う原料費調整による都市ガス料金の売上単価増等に基づいた受取手形、売掛金及び契約資産の増加に加え、現金及び預金の増加があったこと等によるものです。負債は、前連結会計年度末から258,898百万円(13.6%)増加し、2,165,375百万円となりました。これは、ハイブリッドファイナンスによる資金調達に伴う長期借入金及び社債の増加に加え、コマーシャル・ペーパー発行によるその他流動負債の増加等によるものです。純資産は、前連結会計年度末から202,887百万円(15.8%)増加し、1,484,037百万円となりました。これは、剰余金の配当(29,485百万円)及び自己株式の市場買付(15,999百万円)があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上(168,097百万円)や為替換算調整勘定の増加(89,732百万円)があったこと等によるものです。総資産の増加率に比べ、自己資本(株主資本及びその他の包括利益累計額の合計)の増加率が大きかった結果、自己資本比率は39.9%と0.6ポイント増加しました。
(8) 経営計画上の客観的な指標等2020年3月25日発表の「東京ガスグループ 2020-2022年度 中期経営計画」に基づき、持続的成長に向け積極的な原資投入を行うとともに、投資・資本効率性、財務体質、株主還元にも留意し、長期的な企業価値向上に資するバランスのとれた財務戦略を実現していきます。
① 投資・資本効率性投資に伴うリスク及び採算性に留意し個別の投資判断を行うとともに、投資効率の維持・向上及び株主資本の有効活用に努めます。具体的には、ROA(総資産利益率)・ROE(自己資本利益率)を主要経営指標と位置付け、2022年度における目標を、ROAは4%程度、ROEは8%程度と定め上記の実現を図ります。
② 財務体質現在の資金調達力を維持し財務健全性を確保するとともに、資本コストを意識した最適な資本構成の実現に努めます。具体的には、D/Eレシオ(負債資本倍率)を主要経営指標と位置付け、2022年度に至るまで各年度0.9倍程度を目標と定め上記の実現を図ります。
③ 株主還元経営の成果を、お客さまサービス向上と持続可能な社会の実現に振り向けるとともに、株主のみなさまに適切・タイムリーに配分します。株主のみなさまには、配当に加え、消却を前提とした自社株取得を株主還元の一つとして位置付け、総還元性向(連結当期純利益に対する配当と自社株取得の割合)の目標を、2022年度に至るまで各年度5割程度とします。また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していきます。n年度総還元性向=((n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自社株取得額))÷n年度連結当期純利益
(9) 生産、受注及び販売の実績都市ガス販売実績について、当第3四半期連結累計期間の金額(売上高)が、前第3四半期連結累計期間に比べて著しく増加しました。① 販売実績都市ガス販売の実績は、以下のとおりです。
区分
前第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日至 2021年12月31日)
当第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日至 2022年12月31日)
数量(千m3)
金額(百万円)
数量(千m3)
金額(百万円)
家庭用
1,905,581
275,452
1,833,934
343,805
その他
7,225,348
437,078
7,249,984
808,136
計
9,130,929
712,531
9,083,919
1,151,942
② 生産、受注実績生産実績及び受注実績については、当第3四半期連結累計期間の実績が、前第3四半期連結累計期間に比べて著しい変動が認められるものではないため、記載を省略しています。
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