【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1)
経営成績の状況
①当第2四半期連結累計期間の概況当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)における世界経済は、インフレ抑制を目的とした各国政策金利の大幅利上げによる急激な円安の進行や、中国でのゼロコロナ政策の継続による経済活動の停滞、欧州での地政学リスクの長期化を背景としたエネルギー・原材料価格の高騰が継続しており、依然として先行き不透明な状況が継続しております。このような環境の中、当社グループの主力事業である建機用フィルタ事業においては、北米市場では、金利上昇と材料不足の影響により住宅着工件数は減少傾向にあるものの、需要は底堅く推移しました。日本、欧州、アジアといった主要地域においても、需要は前年度からは減少傾向にあるものの、建機の稼働時間と新車需要は堅調に推移しました。一方、中国市場におけるロックダウンの影響等により、当第2四半期連結累計期間における当社の売上高は減少いたしました。また、利益面では、価格転嫁の実施により収益性は回復傾向にありますが、アルミや鋼材等の主要原材料価格や海上輸送費の高止まりの継続や、急激な円安の影響により減益となりました。当社グループは、引き続き、環境負荷低減に貢献するロングライフのフィルタ製品やタンク内の気泡を除去するエアレーション技術、フィルタの汚染度や交換頻度を感知するセンサ技術を搭載した高付加価値フィルタ製品の主要得意先への提案を進めており、各建機メーカの新機種への製品供給が順次開始されております。また、主要市場である北米市場においては、世界最大手建機メーカに対する当社の燃料用、トランスミッション用フィルタ等の新規提案・採用が進展しております。一方、減益要因となっている物流コストや原材料価格の高騰、為替変動に対しては、価格転嫁を実行するとともに、原価改善プロジェクトPAC22の推進、サプライチェーンの見直しや生産地移管によるグローバル生産供給体制の構築により、原材料調達の安定化と物流コストの低減を図ります。また、為替変動リスクのヘッジ手段として、為替予約含めた効果的な手段をタイムリーに実行することでリスクの最小化を図り、激変する外部環境変化への適応力を強化し、収益性の改善に努めてまいります。エアフィルタ事業においては、主要製品である、ビル空調用フィルタの交換需要は回復傾向にあり、売上高は増加いたしました。利益面では、原材料価格の高騰に対して価格転嫁の実施や、生産効率の向上や経費削減効果により、増益となりました。また、新たにロングライフであり低圧損、高捕集率のナノファイバー製エアフィルタ(製品名:NanoWHELP)や溶菌・酵素エアフィルタの、オフィスビルや病院、工場、鉄道車両等への採用は着実に進展しており、更なる収益の改善が見込まれます。今後、欧米市場でのエアフィルタ性能の規格(米国規格ASHRAE、欧州規格EN等)を取得し、海外市場の開拓にも取り組んでまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は91億23百万円(前年同四半期比4.5%減)となり、営業利益は5億21百万円(前年同四半期比41.3%減)、経常利益は4億58百万円(前年同四半期比47.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億71百万円(前年同四半期比17.4%減)となりました。
②連結業績 当第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)業績について
(単位:百万円)
前第2四半期
当第2四半期
増減額
増減率
外部売上高
9,556
9,123
△433
△4.5%
営業利益(利益率)
887(9.3%)
521(5.7%)
△366-
△41.3%
経常利益(利益率)
876(9.2%)
458(5.0%)
△417-
△47.7%
親会社株主に帰属する四半期純利益(利益率)
328(3.4%)
271(3.0%)
△57-
△17.4%
売上高については、建機用フィルタ事業において、5.4%の減収となった一方で、エアフィルタ事業において売上高は1.5%の増収となったことから、全体では4.5%の減収となりました。営業利益については、建機用フィルタ事業において、価格転嫁の進展により改善傾向にはあるものの世界的なロジスティクスの混乱による海上輸送費や、アルミや鋼材を中心とした主要原材料価格の高騰の継続、急激な円安の進行により41.3%の減益となりました。経常利益については、営業利益の減少に伴い、47.7%の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、経常利益の減少及び前第2四半期に減損損失2億43百万円を特別損失として計上したこと等により、17.4%の減益となりました。
③事業セグメント別の売上高と営業利益第1四半期連結会計期間より、ヘルスケア事業の連結業績への影響を鑑み、建機用フィルタ事業に含めて開示することといたします。このため、報告セグメントを従来の「建機用フィルタ事業」「エアフィルタ事業」「ヘルスケア事業」から、「建機用フィルタ事業」「エアフィルタ事業」に変更しております。また、本社及び一部子会社の管理部門の一般管理費等の費用につきましては、各社が属するセグメントに配賦する方法に変更しております。なお、前第2四半期連結累計期間のセグメント情報については、変更後の区分方法及び配賦方法により作成したものを記載しております。
(建機用フィルタ事業)(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)業績について(単位:百万円)
前第2四半期
当第2四半期
増減額
増減率
外部売上高
8,304
7,852
△451
△5.4%
営業利益(利益率)
951(11.5%)
516(6.6%)
△434
△45.7%
売上高については、建機の稼働時間と新車需要は堅調に推移した一方で、中国市場におけるロックダウンの影響等により、5.4%の減収となりました。営業利益については、世界的なロジスティクスの混乱による海上輸送費や原材料価格の継続的な高騰、急激な円安の進行により45.7%の減益となりました。
(エアフィルタ事業)(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)業績について(単位:百万円)
前第2四半期
当第2四半期
増減額
増減率
外部売上高
1,251
1,270
18
1.5%
営業利益又は営業損失(△)(利益率)
△63(△5.1%)
4(0.4%)
68
-
売上高については、経済活動の回復に伴いビル空調用フィルタ需要は回復傾向にあることにより、売上高は増加いたしました。営業利益については、価格転嫁の実施及び生産効率の向上や経費削減効果により増益となりました。
(2)
財政状態の状況資産、負債及び純資産の状況は、次のとおりであります。(流動資産) 当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比34百万円増加(前連結会計年度末比0.2%増)し、139億99百万円となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金が42百万円減少(前連結会計年度末比0.9%減)、流動資産のその他が4億69百万円減少(前連結会計年度末比63.3%減)した一方で、現金及び預金が2億19百万円増加(前連結会計年度末比5.9%増)、商品及び製品が2億67百万円増加(前連結会計年度末比9.7%増)、原材料及び貯蔵品が62百万円増加(前連結会計年度末比3.1%増)したことによるものです。
(固定資産) 当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、前連結会計年度末比1億37百万円減少(前連結会計年度末比1.1%減)し、126億10百万円となりました。その主な要因は、機械装置及び運搬具が2億90百万円増加(前連結会計年度末比25.6%増)した一方で、建物及び構築物が47百万円減少(前連結会計年度末比0.9%減)、建設仮勘定が2億32百万円減少(前連結会計年度末比23.1%減)、ソフトウエアが55百万円減少(前連結会計年度末比28.3%減)、繰延税金資産が70百万円減少(前連結会計年度末比12.7%減)したことによるものです。
(流動負債) 当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比2億36百万円減少(前連結会計年度末比5.1%減)し、43億97百万円となりました。その主な要因は、短期借入金が12億円増加した一方で、支払手形及び買掛金が6億50百万円減少(前連結会計年度末比29.4%減)、未払法人税等が1億12百万円減少(前連結会計年度末比54.1%減)、資産除去債務が1億28百万円減少(前連結会計年度比100.0%減)、その他が5億36百万円減少(前連結会計年度末比56.2%減)したことによるものです。
(固定負債) 当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、前連結会計年度末比2億19百万円減少(前連結会計年度末比14.6%減)し、12億87百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が2億1百万円減少(前連結会計年度末比17.9%減)、その他が22百万円減少(前連結会計年度末比15.1%減)したことによるものです。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末比3億53百万円増加(前連結会計年度末比1.7%増)し、209億24百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金が97百万円増加(前連結会計年度末比1.3%増)、為替換算調整勘定が2億4百万円増加(前連結会計年度末比64.5%増)したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前第2四半期連結累計期間末より6億27百万円減少し、39億38百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、3億44百万円(前年同期は得られた資金は4億38百万円)となりました。その主な内訳は、税金等調整前四半期純利益4億42百万円、減価償却費の計上4億35百万円、その他3億87百万円、売上債権の減少2億16百万円あった一方で、仕入債務の減少7億52百万円、法人税等の支払2億52百万円、棚卸資産の増加1億90百万円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、9億13百万円(前年同期は使用した資金は20億58百万円)となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出8億16百万円、その他の支出1億1百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、7億24百万円(前年同期は使用した資金は10億12百万円)となりました。その主な内訳は、短期借入金による収入12億円があった一方で、配当金の支払2億14百万円、長期借入金の返済による支出2億1百万円があったこと等によるものです。
(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題1.経営方針当社グループの経営理念は「仕濾過事」(ろかじにつかふる)であります。「仕濾過事」(ろかじにつかふる)には、フィルタビジネスを通じて社会に貢献するという意思が込められており、当社グループは、この不変のDNAを通じ、フィルタビジネスを通じて「環境」、「空気」、「健康」をテーマにESG等の社会的課題解決に取り組み、コーポレート・サステナビリティの強化に努めるとともに、企業価値の最大化を図ってまいります。
2.SDGsへの取り組み昨今、企業に対する社会からの期待や責任は多岐にわたり、企業が果たす役割の重要度はますます高まっています。当社グループは、1956年創業以来、経営理念として「仕濾過事」(ろかじにつかふる)を掲げ、 お客さまやビジネスパートナーに対してはもちろん、国や地域、自然や地球環境に対してもよい関係をつくり、社会的な責任を果たしてまいります。この理念は2015年、国連にて採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の考え方とも合致しております。社会を構成する一員として、企業に対しても大きな期待が寄せられている中、当社グループはサステナビリティの視点を踏まえた経営を促進するため、組織体としてSDGs推進委員会である「YSS (Yamashin Sustainable Solutions)」を取締役社長の諮問機関として設置いたしました。同委員会を通じ、経営理念である「仕濾過事」(ろかじにつかふる)の具現化、技術力を生かした新たな価値創造と、脱炭素、TCFD、再生可能エネルギー、資源循環といった社会課題の解決を通じ社会に貢献してまいります。
3.対処すべき課題① 事業ポートフォリオの拡大建機用フィルタ事業においては、新技術や高付加価値化の実現による製品ラインナップの拡充や中国市場でのシェア拡大に加え、当社が確立したナノファイバーの量産化技術を軸に、主要建機メーカの次世代グローバルスタンダードとして、ナノファイバー製油圧フィルタの開発供給を進めてまいります。また、第2の事業セグメントである、エアフィルタ事業においては、ナノファイバー技術による差別化製品の開発に努め、海外市場も視野に積極的なM&Aを含む当該事業の拡大を迅速に進めてまいります。更には、第3の事業ポートフォリオとして、様々な産業資材としての活用を踏まえた新たな事業の確立により、当社グループ全体の企業価値の向上を図ってまいります。
② 収益性の改善当社グループでは、利益創出体制の確立を企図した全社的プロジェクトである「Project PAC 22」を立ち上げ、販売、生産、開発及び物流拠点の最適化を図り、グローバルサプライチェーンを強化し、主要市場における品質管理・保証体制を踏まえた製品供給機能、生産機能及び開発機能の適切な連携体制を整備することで継続した収益性の改善を図ってまいります。
③ 人材の育成強化当社グループは、日本・欧米・アジア地域に販売会社、アジア地域に生産会社及び開発会社を子会社として擁し、グローバルに事業展開しておりますが、今後は、海外M&Aも踏まえた事業展開も想定されることから、より一層海外拠点の重要性が増すと考えております。このため、当社グループでは、日本国内のみならず海外拠点を含めたグループ全体の経営管理体制を担う有用な人材を育成・確保すべく、ダイバーシティ(人材の多様性)を踏まえた人材採用育成プログラムを新たに策定し、次世代の人材力強化に取り組んでまいります。
④ ガバナンスの更なる充実当社グループは、持続的な事業成長と中期的企業価値の最大化を図ることを目的に、ガバナンス、コンプライアンス研修の拡充やフェアディスクロージャーを踏まえた情報管理の徹底等の取り組みを継続して実施しております。また、グループ会社が行う業務執行に関するリスクの監視・牽制機能(モニタリング)、内部監査で実施される評価業務の支援を目的とした社内委員会として、取締役社長の諮問機関である業務監理委員会を設置しております。同委員会の活動を通じ、より一層牽制機能の強化等による業務執行の適切な監督を行うことで経営の透明性と質の向上を図り、アカウンタビリティ(説明責任)をより明確に果たし、コーポレート・ガバナンスの強化に努めてまいります。
(5)経営方針、経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針、経営戦略等については、(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題に記載のとおりであり、重要な変更はありません。
(6)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題については、(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題に記載のとおりであり、重要な変更はありません。
(7)研究開発活動当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は2億44百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
