【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、2021年9月30日に行われた㈱ゲムトレ及び㈱カヤックボンドとの企業結合において暫定的な会計処理を行っておりましたが、前第3四半期連結会計期間に確定したため、前年同四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。また、2022年8月31日に行われた㈱eSPとの企業結合において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当第2四半期連結会計期間に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)経営成績の分析当第2四半期連結累計期間における日本経済は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復の兆しが見られ、個人消費や雇用情勢も緩やかな持ち直しの動きが続いています。内閣府は2023年7月の月例経済報告において、景気の先行きについては、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されるが、世界的に金融引き締めが進む中での海外景気の下振れが国内の景気を下押しするリスクとなっていること、また物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があると指摘しております。当社グループを取り巻く事業環境としましては、当社が注力するインターネット広告市場の2022年の市場規模は前年比14.3%増の3兆912億円となり、継続して高い成長力を保っております(出所:電通「2022 日本の広告費」)。また、一般社団法人日本eスポーツ連合によれば、国内eスポーツ市場規模は2021年に前年比15.1%増の78.4億円となり、2022年は116.1億円、2023年は129.4億円と高い成長率で拡大する見込みです。このような事業環境の中で、当社グループはより多くのユーザーに楽しんでいただけるよう良質なデジタルコンテンツを提供し続けております。その中でも、面白プロデュース、ゲームエンタメ、eスポーツ、ちいき資本主義の4つを主要サービスと位置づけ、相互にシナジーを図りながら事業を進めてまいりました。また、その他サービスとして、SNSブライダルプラットフォームなどの新規サービスの開発及び投資を行っております。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は8,113,011千円(前年同期比1.9%増)、営業利益は403,168千円(前年同期比41.2%減)、経常利益は514,445千円(前年同期比33.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は313,120千円(前年同期比39.9%減)となりました。当社グループの事業セグメントは単一セグメントでありますが、サービス別の売上高の概況は次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、サービス別の売上区分を変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。① 面白プロデュース 新しい技術とアイデアに挑戦し、クライアントとその先にいるユーザーに新しい体験を提供することで、クライアントのマーケティング及びブランディングに資する広告を提供しております。スマートフォンの普及や新しい技術の出現を背景に、WEB領域にとどまらないリアルと連動した案件が増加傾向にあります。また、当社の企画力、技術力をもとにクライアントの新製品開発を支援する領域にも進出しております。この結果、面白プロデュース関連の売上高は818,315千円(前年同期比17.2%減)となりました。② ゲームエンタメ 「ぼくらの甲子園!ポケット」、「キン肉マン マッスルショット」、ハイパーカジュアルゲーム、㈱カヤックアキバスタジオでの受託ゲーム開発が売上高の大部分を占めています。ハイパーカジュアルゲームにつきましては、当第2四半期連結会計期間に新作タイトル「Posing cut」「Cannon bowling」「Block Fighter」「Block Gradiator 3D」「Titan Shoot」の5本を正式にリリースしました。新作タイトルを5本リリースしたことに加え、モバイルゲームのダウンロード数の成長速度が回復基調の兆しをみせたことにより、ダウンロード数は直前四半期比3.7%増の約8,927万件となりました。また、第1四半期連結会計期間よりメタバース専門部隊をその他サービスよりゲームエンタメサービスに変更しております。この結果、ゲームエンタメ関連の売上高は5,099,741千円(前年同期比4.4%増)となりました。③
eスポーツゲームファンに向けた一連のコミュニティサービスを展開しています。ウェルプレイド・ライゼスト㈱のeスポーツ事業並びにトーナメントプラットフォームの「Tonamel」が売上高の大部分を占めております。ウェルプレイド・ライゼスト㈱では、前第4四半期連結会計期間に計上したeスポーツ大会等の大型受託案件の影響により、第1四半期連結会計期間の売上高が前第4四半期比で減少しておりますが、当第2四半期連結会計期間の売上高は直前四半期比で増加しており、下期偏重の事業として想定内の進捗となっております。また、コミュニティに寄り添った運営と海外市場での大会開催数の大幅な増加により、当第2四半期連結会計期間におけるTonamelの大会開催数は直前四半期比226.4%増の16,053件となりました。この結果、eスポーツ関連の売上高は993,287千円(前年同期比3.7%減)となりました。④ ちいき資本主義地方公共団体や地域企業に対して、まちづくりに関するコンテンツの開発とサービスの提供を行っております。移住プラットフォームサービスの「SMOUT」、コミュニティ通貨サービスの「まちのコイン」、地域プロモーションの受託、鎌倉市内で展開するまちづくり事業などのサービスが売上高の大部分を占めております。当第2四半期連結会計期間末時点で、「SMOUT」の累計登録ユーザー数は、直前四半期比4.7%増の5.11万人となり、順調に拡大しております。「SMOUT」の導入地域数も当第2四半期連結会計期間末時点で直前四半期比2.9%増の919地域となり、市場の上限である自治体数約1,700地域に対しての導入率が54%となりました。また当第2四半期連結会計期間末時点での「まちのコイン」の累計登録ユーザー数は、直前四半期比17.5%増の7.8万人と、こちらも順調に増加しております。この結果、ちいき資本主義関連の売上高は404,344千円(前年同期比84.7%増)となりました。⑤ その他サービスブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年上半期に業績が悪化した後、緩やかな回復基調にあります。この結果、その他サービス関連の売上高は797,321千円(前年同期比4.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析(資産)当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ152,563千円増加し、11,132,813千円となりました。主な要因は、ウェルプレイド・ライゼスト㈱の株式売却と税金等調整前四半期純利益計上による現金及び預金の増加777,815千円と、受取手形、売掛金及び契約資産の減少744,565千円であります。(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ424,354千円減少し、5,219,574千円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少200,845千円と長期借入金の減少211,870千円であります。(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ576,918千円増加し、5,913,239千円となりました。主な要因は、ウェルプレイド・ライゼスト㈱の持株売却による資本剰余金の増加284,296千円と、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等による利益剰余金の増加250,901千円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ649,871千円増加し、4,909,884千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは872,392千円の収入(前年同期間は849,206千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益514,445千円の計上と売上債権及び契約資産の減少718,306千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは206,061千円の支出(前年同期間は276,824千円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出80,101千円と投資有価証券の取得による支出112,123千円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは38,911千円の支出(前年同期間は581,858千円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済による支出422,715千円、配当金の支払61,937千円及びウェルプレイド・ライゼスト㈱の持株売却による収入428,049千円等によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
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