【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当グループが判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるドバイ原油価格は、期初1バレルあたり84ドル台で始まりましたが、4月初旬にОPECプラスの複数の加盟国が合計で日量116万バレルの追加減産を表明し、原油需給の逼迫懸念が台頭したことから、原油相場は上昇しました。その後は欧米の中央銀行による追加利上げや米国地銀の経営破綻に伴う金融システムに対する不安が広がり、景気後退懸念が増大したことから、6月には71ドル台まで下落しました。7月に入ると、サウジアラビアやロシアが自主的な追加減産の実施を表明したことで需給の引締まりが意識され、上昇トレンドを形成しました。9月には、ОPECやIEA等が2023年末にかけて世界の原油需給が大幅な供給不足に直面するとの見通しを示したことを受け、原油相場は更に上昇する展開となり、96ドル台で当四半期の取引を終了しました。この結果、期中平均では約82ドルとなりました。 一方、期初1ドル133円台前半で始まった為替相場は、4月の金融政策決定会合において日銀が金融緩和策継続の方針とイールドカーブ・コントロールの維持を決定し、それ以降も方針が維持されていること、一方で米国においては、FОMCによりインフレ抑制のための利上げサイクルの長期化が示唆されたことにより、日米金利差等を背景にドル/円が続伸し、期末は149円台半ばで終了しました。この結果、期中平均は141円台前半となりました。
このような事業環境のもと、袖ケ浦製油所での原油処理量は、小規模定期修理を実施したことなどにより、前年同期比803千キロリットル減の3,127千キロリットル、当社の石油製品及び石油化学製品等の販売数量は、742千キロリットル減の3,276千キロリットルとなりました。
こうした状況のもと、当第2四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高は、小規模定期修理に伴う販売数量の減少等により、前年同期比1,250億円減収の3,197億円となりました。損益につきましては、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによる棚卸資産の評価が売上原価に与える影響)が90億円の原価押し下げ要因(前年同期は126億円の原価押し下げ要因)と前年同期比で縮小し、営業利益は122億円(前年同期比42億円減益)となりました。経常利益は、持分法による投資利益12億円等を計上したことなどにより、135億円(前年同期比37億円減益)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は112億円(前年同期比32億円減益)となりました。
なお、当期の在庫影響を除いた実質ベースの損益は、小規模定期修理の影響等により、営業利益相当額は31億円(前年同期比6億円減益)、経常利益相当額は44億円(前年同期比1億円減益)となりました。
②財政状態(流動資産)流動資産は、前連結会計年度末と比べ544億円増加の2,654億円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加236億円、棚卸資産の増加234億円、未収入金の増加117億円であります。(固定資産)固定資産は、前連結会計年度末と比べ34億円増加の1,294億円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加35億円であります。(流動負債)流動負債は、前連結会計年度末と比べ489億円増加の2,754億円となりました。主な要因は、買掛金の増加299億円、未払揮発油税の増加102億円、短期借入金の増加66億円であります。(固定負債)固定負債は、前連結会計年度末と比べ28億円減少の359億円となりました。主な要因は、長期借入金の減少20億円、修繕引当金の減少7億円であります。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末と比べ118億円増加の835億円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加104億円であります。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比して3億円増加し、87億円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)前第2四半期連結累計期間においては、棚卸資産の増加627億円、売上債権の増加156億円等による支出が、税金等調整前四半期純利益172億円等による収入を上回ったことにより、キャッシュ・フローは327億円の支出となりました。一方、当第2四半期連結累計期間においても、売上債権の増加236億円、棚卸資産の増加234億円等による支出が、仕入債務の増加299億円、税金等調整前四半期純利益135億円等による収入を上回ったことにより、キャッシュ・フローは13億円の支出となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)前第2四半期連結累計期間においては、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得11億円等により、キャッシュ・フローは4億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資金等により賄いました。一方、当第2四半期連結累計期間においても、主に製油所施設等に係る有形固定資産の取得13億円により、キャッシュ・フローは16億円の支出となりました。なお、これらの投資資金は借入金及び自己資金等により賄いました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)前第2四半期連結累計期間においては、短期借入金の純増加392億円等による収入により、キャッシュ・フローは345億円の収入となりました。一方、当第2四半期連結累計期間においても、短期借入金の純増加66億円等による収入により、キャッシュ・フローは31億円の収入となりました。
(3)経営方針・経営戦略等前事業年度の有価証券報告書提出日後、当第2四半期連結累計期間における経営方針・経営戦略等の変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
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