【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う行動制限緩和の進展から経済正常化や供給制約の改善など回復基調となりました。海外経済においても、全体的には各国でコロナウイルス感染症による国境封鎖の解除や行動規制の緩和が進展するなど、経済活動は回復の兆候が見られます。
しかしながら、国内においては円安影響も含めた資源や原材料価格の高騰、物価高によるインフレや人手不足の問題、海外経済でもロシアによるウクライナ侵攻影響の長期化や中国経済の減速が引き続き懸念され、金融引き締めによる景気下振れリスクもあり、先行きは依然として不透明な状況となっております。
当社を取り巻く事業環境について、チタン事業におきましては、ロシアによるウクライナ侵攻後の世界的なチタンのサプライチェーン再編の影響が継続する中、航空機需要は回復から成長軌道へ転換しており、スポンジチタンの需要は更に強まっております。一方で、高機能材料事業では、昨年秋からの半導体市場における調整局面は継続しております。
こうした中、当第2四半期累計期間の売上高は、26,991百万円(前年同期比37.5%増)、営業利益は3,939百万円(前年同期比95.3%増)、経常利益は5,349百万円(前年同期比84.1%増)、四半期純利益は4,502百万円(前年同期比105.3%増)となりました。
事業別は以下の通りとなります。
チタン事業
当第2四半期累計期間におけるチタン事業の販売は価格是正や数量効果が大きく影響し、航空機用途向けが主体である輸出スポンジチタンについては円安効果も加えて売上高が前年同期比52.6%増、一般産業用途向け主体の国内スポンジチタンも大幅に増加し、同39.1%増となりました。結果、チタン事業の売上高は25,694百万円(前年同期比47.6%増)となりました。
損益につきましては、販売、生産数量の増加と販売価格是正や操業改善といった収益改善や円安効果等により営業利益は4,098百万円(前年同期比139.0%増)となりました。
高機能材料事業
当第2四半期累計期間における高機能材料事業の販売は半導体関連のスパッタリングターゲット用高純度チタンの売上高が減少したこと等により、売上高は1,297百万円(前年同期比41.7%減)となりました。
損益につきましては、同製品の販売減影響が大きく営業損失は159百万円(前年同期は302百万円の利益)となりました。
(参考)
事業別売上高
(単位:百万円)
当第2四半期累計期間
前第2四半期累計期間
増減率(%)
チタン事業
国 内
8,962
6,444
39.1
輸 出
16,732
10,962
52.6
計
25,694
17,407
47.6
高機能材料事業
1,297
2,224
△41.7
合 計
26,991
19,632
37.5
事業別営業利益
(単位:百万円)
当第2四半期累計期間
前第2四半期累計期間
増減率(%)
チタン事業
4,098
1,715
139.0
高機能材料事業
△159
302
-
合 計
3,939
2,017
95.3
(2)財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
①資産
当第2四半期会計期間末の総資産の残高は、90,694百万円と前事業年度末と比べ9,150百万円増加いたしました。これは、有形固定資産が減少したものの売掛金及び棚卸資産が増加したことが主な要因であります。
②負債
当第2四半期会計期間末の負債の残高は、56,638百万円と前事業年度末と比べ5,568百万円増加いたしました。これは、短期借入金が減少したものの買掛金及び未払金並びに長期借入金が増加したことが主な要因であります。
③純資産
当第2四半期会計期間末の純資産の残高は、34,056百万円と前事業年度末と比べ3,582百万円増加いたしました。これは、四半期純利益により利益剰余金が増加したことが主な要因であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末と比べ336百万円増加し、当第2四半期会計期間末には7,307百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権が増加したこと等により486百万円の支出となりました(前年同四半期は1,279百万円の収入)。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により1,765百万円の支出となりました(前年同四半期は1,637百万円の支出)。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、未払金が増加したこと等により2,876百万円の収入となりました(前年同四半期は0百万円の支出)。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は、483百万円であります。なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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