【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の財政状態につきましては、総資産が44,339百万円となり、前連結会計年度末に比べ710百万円増加いたしました。一方、負債は20,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,217百万円増加いたしました。また、純資産は24,082百万円となり、前連結会計年度末に比べ507百万円減少いたしました。
②経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み個人消費や設備投資を中心に緩やかな回復基調で推移したものの、ウクライナ情勢の長期化や円安の進行等を背景とした資源価格や物価の高止まりに加え、欧米での金融引き締めによる景気後退懸念や米中貿易摩擦の影響など、先行きについては依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社グループにおける当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、システム・サービス事業が堅調に推移したものの、テストソリューション事業が低迷したことなどから、売上高8,689百万円(前年同期比3.8%減)、営業利益101百万円(同70.5%減)、経常利益325百万円(同41.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益189百万円(同28.6%減)となりました。
報告セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
〔テストソリューション事業〕
テストソリューション事業は、半導体メモリー市場等の顧客を中心に当社グループのエンジニアリング力を活かし、高付加価値製品の提供に注力するとともに、顧客ニーズに対応した製品の開発やメモリー以外の周辺ソリューションの拡大に積極的に取り組んでまいりました。自社製テストシステムは、新製品の販売が好調に推移したものの、半導体市況低迷に伴う顧客の投資抑制によりメモリー向けテスター需要が落ち込み、大幅な減収となりました。台湾のSTAr Technologies, Inc.は、市況低迷によりプローブカードの需要が回復に至らず販売が伸び悩んだものの、信頼性試験装置の販売が堅調に推移し増収となりました。
その結果、当事業の売上高は2,435百万円(前年同期比24.1%減)、セグメント損失は240百万円(前年同期はセグメント利益150百万円)となりました。
〔半導体設計関連事業〕
半導体設計関連事業は、新規顧客の開拓や既存顧客との関係強化を図るなど積極的な営業活動を行い、売上拡大及び収益の安定化に努めてまいりました。EDA他については、主力商品である半導体設計用(EDA)ソフトウェアの新規顧客向け販売や既存顧客からの受注が概ね堅調に推移したものの、一部商品の取り扱い終了に伴い減収となりました。三栄ハイテックス株式会社のLSI設計受託ビジネスは、海外事業が増収となったことに加え、国内における主力顧客の需要も堅調に推移したことにより増収増益となりました。一方、株式会社モーデックのシミュレーションモデル製品販売や設計支援サービスは半導体や自動車関連向けの受注が伸び悩み前年同期実績には及びませんでした。
その結果、当事業の売上高は3,193百万円(前年同期比4.5%減)、セグメント利益は168百万円(同2.6%増)となりました。
〔システム・サービス事業〕
システム・サービス事業は、当社グループのエンジニアリング力を活かし、特徴ある製品の開発やサービスの提供に注力してまいりました。当事業においては、半導体不足の影響が一部において継続しておりますが、先行手配や新規調達先開拓、代替部品への変更などにより納期対応に努める一方、展示会への出展により新規顧客の獲得を図るなど積極的な営業活動を行ってまいりました。自社製CPUボードやBOX型コンピューターなどの組込み製品は、社会インフラや産業機械向けなどを中心とした需要が引き続き高いことに加え、防衛やセキュリティ関連向けも伸長し増収となりました。アイティアクセス株式会社は、決済端末の需要が増加したことに伴いクラウド決済サービスも堅調に推移し増収増益となりました。ガイオ・テクノロジー株式会社は、自動車関連の需要が徐々に回復の兆しを見せるなか、車載向け組込みソフト検証ツール販売及びエンジニアリングサービスはいずれも前年同期実績を上回りました。株式会社レグラスのAIカメラシステムは、量産販売が堅調だったことに加え、受託開発も概ね順調に進捗したことなどにより増収となりました。
その結果、当事業の売上高は3,060百万円(前年同期比23.2%増)、セグメント利益は295百万円(同54.4%増)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、521百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。