【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナ禍の影響を脱し、インバウンド需要や個人消費の拡大が牽引し緩やかながらも回復を続けております。その一方で、エネルギー・原材料価格の高止まりや、金利上昇局面であるものの各国との金利差から円安の是正は見られず、輸入コストの増加を背景とした物価上昇が長期化しております。円安の影響で一部輸出企業では業績の上振れが見込まれておりますが、原油価格の一段の上昇や更なる円安進行も想定される状況で、物価上昇と所得の改善が錯綜し、先行きは来春以降の個人可処分所得の改善が実現するかに景気改善の持続性が依拠すると思われます。終結が見えないロシアのウクライナ侵攻と、中東の軍事衝突も経済の不確実性を増しております。
国内のコンタクトレンズ市場におきましては、商品の供給不安が依然としてあるものの、行動制限解除による消
費活動の活発化により、需要が持続的に増加しております。加えて、1日使い捨てタイプへのシフトが依然続いて
いることや、近視の低年齢化が世界的な社会問題として注目される中で、オルソケラトロジーレンズの普及、遠近
両用及び乱視用コンタクトレンズ等の伸長により、金額ベースでの市場規模が拡大を続けていく流れは継続してい
くと推測されます。
当社が展開をしております、アジアから欧州に至る海外のコンタクトレンズ市場におきましては、国や地域による景気の影響を受けながらも、アフターコロナによる需要拡大と近視人口の増加を要因として伸長しておりますが、中国では景気減速と消費低迷が顕著であります。
このような状況下で、当社グループでは、3ヶ年中期経営計画(2021年4月~2024年3月)の最終年度である
2024年3月期も引き続き『「見える」に新たな価値を』を実現していくために、「市場競争力の強化・収益力の強
化」、「信頼されるモノづくり」、「SDGsの推進」、「安定した株主還元」を最重要施策として、日本国内での安
定した成長を軸に、海外各国での需要回復を積極的に取り込むことにより海外事業規模の拡大と収益基盤の強化を
進めております。現在、コロナ後の需要回復と他社の供給不足によるプラスの影響もあり、売上自体は順調に推移
する一方、当社におきましても、フル生産を継続しておりますが、出荷量が供給量を上回る状況が継続しており、
主力商品である「ワンデーピュアシリーズ」の国内外向け一部商品において在庫の逼迫による納期の遅延が発生し
ております。そのような中、今後の成長戦略を実現するためには、当社は安定した商品供給と市場競争力を高める
新商品の量産体制を整備し、生産力全体の強化が不可欠であると考えております。鴻巣研究所において、2024年3
月期には経年した1号棟の生産設備の更新及び3号棟のライン新規増設により月間最大計画枚数を現在の5,300万
枚から5,800万枚へ、2025年3月期には2号棟別館新設により月間最大計画枚数を5,800万枚から6,500万枚へと引
き上げる計画を進めております。生産体制強化の結果、単月ベースで生産実績は既往ピークを更新しており、計画
が進捗する第3四半期以降は更に生産能力の拡大が見込まれます。
商品戦略としましては、主力商品である国産の「ワンデーピュアシリーズ」に対する需要の高まりを背景に、乱
視、遠近両用コンタクトレンズといったスペシャリティレンズの需要を伸ばすと同時に、2023年3月期に市場に投
入したシリコーンハイドロゲルレンズの2商品「シード1daySilfa(シルファ)」、「シードAirGrade 1day UV W-
Moisture(エアグレード ワンデー UV ダブルモイスチャー)」並びにカラーコンタクトレンズ「Belleme(ベルミ
ー)」、オルソケラトロジーレンズ「ブレスオーコレクト®」の普及拡大により更なる需要創出を目指して販売を
行っております。
これらの事業活動の結果、当第2四半期連結累計期間において、主に国内のコンタクトレンズ需要が順調に拡大
を示したため、売上高は15,947百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
利益につきましては、売上高増加及び生産数量の増加に伴う原価率低減や2023年3月期第2四半期以降からの価
格改定効果により、売上総利益が増加し、販売費及び一般管理費も適切にコントロールした結果、営業利益1,307
百万円(前年同期比173.9%増)、経常利益1,367百万円(前年同期比151.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純
利益は826百万円(前年同期比519.2%増)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(コンタクトレンズ・ケア用品)
国内のコンタクトレンズにつきましては、引き続き主力商品である国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心とし、2つの異なるベクトルを持つシリコーンハイドロゲルレンズや特に市場での伸長が最も見込まれる遠近両用コンタクトレンズ等の高付加価値商品の拡販に注力してまいりました。「ワンデーピュアシリーズ」は需要増により前年同期比10.5%増加いたしました。就寝時に装用し日中裸眼で視力矯正効果が得られるオルソケラトロジーレンズにつきましては、前年同期比14.9%増と大きく伸長いたしました。サークル・カラーコンタクトレンズにおきましては、販売チャネルの多様化や競合商品の増加の影響もあり、前年同期比0.5%減と概ね横ばいでの推移となりました。
ケア用品につきましては、オルソケラトロジーレンズ関連のケア用品が増加した影響により、前年同期比4.5%増となりました。
海外へのコンタクトレンズ輸出等につきましては、国や地域により差はあるものの、欧州向けや東南アジア向けが堅調に推移しました。また、合弁企業で申請をしておりました、オルソケラトロジーレンズの認可が取得出来たため、中国でのオルソケラトロジーレンズ製造に対する材料供給も開始されました。これらの増加が、中国向けの製品輸出の停滞をカバーし、前年同期比15.5%増となりました。
その結果、セグメント全体の売上高は15,884百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益1,886百万円(前年同期比80.2%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、眼内レンズの売上が減少した結果、売上高は62百万円(前年同期比0.6%減)、営業損失は4百万円(前年同期営業損失1百万円)となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は、42,915百万円となり、前連結会計年度末から2,903百万円増加いたしました。主な要因としては、鴻巣研究所での新規設備の導入、3号棟底地購入、新社屋関係の投資により有形固定資産が増加したことや売上増加に伴い現金及び預金が増加したことが挙げられます。
負債につきましては、30,150百万円となり、前連結会計年度末から2,285百万円増加しております。主な要因としては新規設備導入によるリース債務の増加が挙げられます。
純資産につきましては、12,764百万円となり、前連結会計年度末から618百万円増加しております。主な要因としては、利益剰余金が増加したことが挙げられます。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、5,674百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、3,078百万円(前年同期1,307百万円の増加)となりました。税金等調整前四半期純利益の計上1,344百万円や減価償却費の計上1,263百万円、棚卸資産の減少306百万円により資金が増加しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、1,741百万円(前年同期638百万円の減少)となりました。これは主に、鴻巣研究所の新規設備導入や新本社の建設に関する有形固定資産の取得1,678百万円が要因となっています。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、615百万円(前年同期642百万円の減少)となりました。資金減少の主な要因は長期借入金の返済1,017百万円やリース債務の返済490百万円です。一方、資金増加の主な要因は短期借入金の純増加額333百万円です。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,025百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
