【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの5類感染症への変更による行動制限解除により経済活動の正常化が大きく進んでおります。その一方で、ロシアによるウクライナ侵攻を起因とするエネルギー、原材料価格の高止まりや、為替の円安による物価上昇等と、最低賃金の初の1,000円台への改定に表象される所得向上が錯綜し、個人消費の動向が定まらない等、不透明な状況から脱しきれずにいる状態と認識しています。
国内のコンタクトレンズ市場におきましては、行動制限解除による外出機会の増加により需要が回復していま
す。然しながら、世界的に人手不足や過去の半導体不足に起因する設備更新の遅れ、国際物流網遅延の問題に端を
発し、海外メーカーを中心に、日本市場への商品供給不足が発生しております。今後も市場は、1日使い捨てタイ
プへのシフトが依然続いていることや「近視」の低年齢化が世界的な社会問題として注目される中で、オルソケラ
トロジーレンズの普及、ミドルエイジ以降の遠近両用及び乱視用コンタクトレンズ等の伸長により、緩やかながら
も拡大を続けていくと推測されます。
海外のコンタクトレンズ市場におきましては、国や地域により差異はあるものの、アフターコロナの需要拡大と
近視人口の増加を背景に回復傾向を示しており、今後も市場の着実な拡大が見込まれております。
このような状況の下、当社グループでは、3ヶ年中期経営計画(2021年4月~2024年3月)の最終年度である
2024年3月期も引き続き『「見える」に新たな価値を』を実現していくために、「市場競争力の強化・収益力の強
化」、「信頼されるモノづくり」、「SDGsの推進」、「安定した株主還元」を最重要施策として、日本国内での安
定した成長を軸に、海外各国での需要回復を積極的に取り込むことにより海外事業規模の拡大と収益基盤の強化を
進めております。その中で、現在当社の乱視用コンタクトレンズの一部度数におきましては需要の高まりを受けて
供給量を上回る注文を受けておりますが、安定した商品供給と新商品の開発・生産を含む生産力全体の体質強化に
注力中です。主力生産拠点である鴻巣研究所において生産設備の増設を含めた、生産増強を行う予定であり、2024
年3月期には老朽化した1号棟の生産設備の更新および3号棟のライン新規増設により月間最大計画枚数を現在の
5,300万枚から5,800万枚へ、2025年3月期には2号棟の延伸(別館新設)により月間最大計画枚数を5,800万枚か
ら6,400万枚へと引き上げることを計画しております。なお、以上を含む一連の設備投資は、2050年カーボンニュ
ートラルの実現を加速させるため、製品の生産設備や生産工程等の脱炭素化と付加価値向上を両立する設備の導入
に関する投資計画であるとしてエネルギー利用環境負荷低減事業適応計画(カーボンニュートラル投資促進税制)
の認定を取得しております。
商品戦略としては、主力商品である純国産の「ワンデーピュアシリーズ」に対する需要の高まりを背景に、乱
視、遠近両用コンタクトレンズといったスペシャリティレンズの需要を伸ばすと同時に、2023年3月期に市場に投
入したシリコーンハイドロゲルレンズの2商品「シード1daySilfa(シルファ)」、「シードAirGrade 1day UV W-
Moisture(エアグレード ワンデー UV ダブルモイスチャー)」並びにカラーコンタクトレンズ「Bellme(ベルミ
ー)」により更なる需要創出を目指して販売を行っております。
これらの事業活動の結果、当第1四半期連結累計期間において、主に国内のコンタクトレンズ需要が順調に拡大
を示したため、売上高は7,952百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
利益につきましても、売上高の増加による規模の経済が実現したことと、前年度からの価格の改定も奏功したことにより売上総利益が増加しました。また、海外子会社も業績改善する拠点が増えだしたことで、営業利益650百万円(前年同期比84.6%増)、経常利益709百万円(前年同期比73.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は426百万円(前年同期比130.7%増)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(コンタクトレンズ・ケア用品)
国内のコンタクトレンズにつきましては、引き続き純国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心とし、2つの異なるベクトルを持つシリコーンハイドロゲルレンズや特に市場の伸長が最も見込まれる遠近両用コンタクトレンズ等の高付加価値商品の拡販に注力してまいりました。「ワンデーピュアシリーズ」は需要増により前年同期比8.2%増加いたしました。就寝時に装用し日中裸眼で視力矯正効果が得られるオルソケラトロジーレンズにつきましては、前年同期比13.0%と大きく伸長いたしました。サークル・カラーコンタクトレンズにおきましても、1日使い捨てカラーコンタクトレンズ「Belleme(ベルミー)」の取扱店舗増加が影響し、全体として前年同期比2.3%増となりました。
ケア用品につきましては、オルソケラトロジーレンズ関連のケア用品は増加したものの、コンタクトレンズの使
い捨てタイプへのシフト等の影響により、前年同期比2.3%減となりました。
海外へのコンタクトレンズ輸出等につきましては、アジア・欧州共に回復傾向が見られ前年同期比8.7%増となりました。
その結果、セグメント全体の売上高は7,921百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益925百万円(前年同期比48.6%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、眼内レンズの売上が減少した結果、売上高は31百万円(前年同期比2.3%減)、営業損失は2百万円(前年同期営業損失5百万円)となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は、41,258百万円となり、前連結会計年度末から1,247百万円増加いたしました。主な要因としては、鴻巣研究所での新規設備の導入により有形固定資産が増加したことや売上増加に伴い現金及び預金が増加したことが挙げられます。
負債につきましては、28,988百万円となり、前連結会計年度末から1,122百万円増加しております。主な要因としては新規設備の導入によるリース債務の増加が挙げられます。
純資産につきましては、12,269百万円となり、前連結会計年度末から124百万円増加しております。主な要因としては、利益剰余金が増加したことが挙げられます。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、521百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
