【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の両立により、社会活動の正常化が進み、緩やかながらも確かな回復の兆しが見られました。一方で、ロシアのウクライナ侵攻による世界経済の混乱に起因するエネルギー価格の急騰と日本の成長力の減退や経済政策のスタンスの相違に起因する急速かつ極端な円安の進行も加わり、国内景気は再び低迷に陥るリスクを孕んでおります。
国内のコンタクトレンズ市場におきましては、社会活動の正常化に伴い、2019年の水準まで回復しており、1日使い捨てタイプへのシフトが依然続いていることや、オルソケラトロジーレンズの普及が進み、遠近両用や乱視用コンタクトレンズ等の伸長により、市場は成長基調にあると推測されます。
海外におきましては、「ウィズコロナ」の考えに根差した行動制限の緩和策が取られ、経済・社会活動は国や地域によるばらつきを伴いながらも回復しつつあります。中国市場においては、3月中旬から6月中旬に発生した上海市の都市封鎖により物流機能は損なわれ、コンタクトレンズの小売り活動にも大きな支障が出ました。5月中旬には都市封鎖解除の方針が示され、経済活性化への期待が高まりましたが、「ゼロコロナ」政策に伴う厳しい移動制限は継続しており、個人消費の低迷によるコンタクトレンズの消費に対するマイナス影響が懸念されています。その他のアジア地域と欧州においては、エネルギー価格の高騰と供給不安が共通の問題ではありますが、個別の国ごとの市場動向は差異が見られます。
このような状況の下、2022年10月に創立65周年を迎えた当社グループは、新3ヶ年中期経営計画の2年目となる2023年3月期につきましても、引き続き『市場競争力の強化・収益力の強化』、『信頼されるモノづくり』、『SDGsの推進』、『安定した株主還元』を最重要施策として、日本国内での安定した成長を軸に、海外各国での需要回復を図ることにより海外事業規模の拡大と収益基盤の強化を図ってまいりました。
商品戦略としては、主力である国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心として、当社初となる1日使い捨て国産シリコーンハイドロゲルレンズ「シード1daySilfa(シルファ)」を2022年7月以降に九州・四国・中国エリア(沖縄除く)にて販売を開始いたしました。同製品については今後販売エリアを順次拡大予定です。さらに、異なる特性を持った2種類のシリコーンハイドロゲルレンズをラインアップに加えてワンデー市場のシェアを高める狙いから、2022年8月23日にはOEM供給の「シードAirGrade 1day UV W-Moisture(エアグレード ワンデー UV ダブルモイスチャー)」を発売いたしました。
また、原材料、エネルギー価格の急騰、急速な円安の進行等、企業努力では吸収が困難な環境の変化が生じたことから、左記にかかるコスト増について、2022年4月から7月にかけて使い捨てコンタクトレンズ商品の大部分での卸売販売価格を引き上げることで吸収を図りました。
これらの事業活動の結果、当第2四半期連結累計期間において、主に国内のコンタクトレンズ需要が順調に回復基調を示したため、売上高は14,884百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
利益につきましては、販売費及び一般管理費の削減に努めてきた一方、急速かつ極端な円安による商品輸入原価の上昇や、ウクライナへの軍事侵攻に起因したエネルギー価格や原材料価格の高騰により、営業利益477百万円(前年同期比36.5%減)、経常利益544百万円(前年同期比23.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は133百万円(前年同期比52.1%減)となりました。海外子会社は第1・第2四半期において同感染症の影響により、それぞれの個別損益が厳しい事も、連結には大きな負担となりました。
2022年8月には統合報告書-SEED Report 2022-を当社Webサイトにて公開いたしました。当社は昨年度より、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまに対し、当社グループの現状や価値創造に向けた取り組み、今後の成長戦略等、財務・非財務両面から総合的に理解を深めていただくことを目的とし、統合報告書を発行しております。当報告書は、2021年11月に発表した中期3ヶ年経営計画について、より具体的な戦略を示す他、当社の価値創造プロセスを始め、「社員の多様性を尊重し働きやすい環境作り」「環境リスク低減への取り組み」等、ESGの観点からの様々な取り組みについて紹介しております。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しております。そのため、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(コンタクトレンズ・ケア用品)
国内のコンタクトレンズにつきましては、SNSを通じた広告宣伝を行う等、消費者への直接の需要喚起を行いました。引き続き主力である国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心とし、2つの異なるベクトルを持つシリコーンハイドロゲルレンズを市場に提案することで、シリコーンレンズカテゴリーでの商品競争力を高めてまいりました。また、特に市場の伸長が見込まれる遠近両用コンタクトレンズ・オルソケラトロジーレンズ等の高付加価値商品の拡販に注力してまいりました。また、2022年7月10日に10周年を迎える1日使い捨てサークルコンタクトレンズ「シード Eye coffret 1day UV M」のイメージキャラクターに、女優の福原遥さんを起用し、2022年4月に発売いたしました1日使い捨てカラーコンタクトレンズ「Belleme(ベルミー)」とともに、サークル・カラーコンタクトレンズの需要創造を図ってまいりました。その結果、「ワンデーピュアシリーズ」は需要増により前年同期比14.7%増加しました。オルソケラトロジーレンズにつきましても、市場が着実な成長を示し、前年同期比17.8%増と大きく伸長いたしました。サークル・カラーコンタクトレンズカテゴリーでも対前年同期比2.2%の成長に転じております。
ケア用品につきましては、オルソケラトロジーレンズ関連のケア用品は増加したものの、使い捨てタイプへのシフト等の影響により、前年同期を下回る結果となりました。
海外へのコンタクトレンズ輸出等につきましては、海外事業を牽引している中国市場が「ゼロコロナ」政策の影響により事業展開への支障が生じ、対前年度マイナスと至りました。当社の重要施策である「海外戦略~進出地域の拡大」の一環として、未進出国へ積極的にアプローチしており、2022年8月からはモロッコ王国への出荷を開始いたしました。
その結果、セグメント全体の売上高は14,821百万円(前年同期比 6.7%増)、営業利益1,047百万円(前年同期比 20.4%減)となりました。
(その他)
その他につきましては、眼鏡卸売事業から撤退した結果、売上高は63百万円(前年同期比 53.1%減)、営業損失は1百万円(前年同期営業損失58百万円)となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は、41,446百万円となり、前連結会計年度末から339百万円減少いたしました。主な要因としては、中国法人の売掛金が減少したことが挙げられます。
負債につきましては、28,678百万円となり、前連結会計年度末から575百万円減少しております。主な要因としてはリース債務等の返済が進行したことが挙げられます。
純資産につきましては、12,767百万円となり、前連結会計年度末から235百万円増加しております。主な要因としては、円安の進行により繰延ヘッジ損益、為替換算調整勘定が増加したことが挙げられます。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,925百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、1,307百万円(前年同期2,432百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上446百万円や減価償却費の計上1,273百万円によります。一方、資金減少の要因は新商品の在庫準備による棚卸資産の増加848百万円及び法人税等の支払い249百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、638百万円(前年同期703百万円の支出)となりました。これは主に、「シード1daySilfa(シルファ)」の増産を目的とした鴻巣研究所の設備導入等に伴う有形固定資産の取得による支出650百万円が要因となっています。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、642百万円(前年同期1,125百万円の支出)となりました。資金減少の主な要因は長期借入金の返済1,156百万円やリース債務の返済499百万円です。一方、資金増加の主な要因は短期借入金の純増加額1,212百万円です。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、895百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
