【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績の状況当社は、「スマホオンラインゲーム世界一」をミッションに掲げ、スマートフォンをはじめとした基本無料の「オンラインゲーム事業」を主たる業務としております。国内のスマートフォン向けオンラインゲーム市場は、2020年度は1兆3,164億円となり、2022年度には1兆3,990億円になると予測(※)されており、緩やかな成長を続けております。その一方、アニメやゲームなどの知名度の高いIP(Intellectual Propertyの略)を題材としたタイトルや、品質の高い海外企業のゲームが国内でサービスを開始するケースも多く、競争は激化しております。また、国内外の品質の高いゲームが市場に投入されることで、ユーザーの求めるゲーム品質の水準が高まっていることから、ゲームの開発期間は長期化し、開発費用も高騰しております。
このような状況の中、当社はオンラインゲーム事業のさらなる成長およびシェアの拡大を目指し、サービス中タイトルの拡充と開発中タイトルの準備を進めてまいりました。サービス中タイトルにつきましては、株式会社スクウェア・エニックスとの共同開発タイトル『ドラゴンクエストタクト』は、2周年イベントやコラボイベント、リアルタイム対戦の実施を通じてアクティブユーザー数が大幅に改善し、収益に貢献いたしました。『剣と魔法のログレス いにしえの女神』や『CARAVAN STORIES』をはじめとする他タイトルについては、長期運営によるKPIの低下は見られるものの、アニメIPとのコラボの実施等により、アクティブユーザー数及び課金ユーザー数の維持に努めました。開発中タイトルにつきましては、2022年9月6日に事前登録を開始したLiTMUS株式会社との共同開発タイトル『脱獄ごっこPRO』や 2022年9月28日に開発を発表した『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』をはじめとしたタイトルや、その他発表済の各パイプラインの準備と品質の向上に努めました。
売上高は、『ドラゴンクエストタクト』の予想を上回る貢献等により前年同期比で増収となったものの、『ドラゴンクエストタクト』2周年イベントの広告宣伝費や開発中タイトルの進捗によって人件費および外注費を中心に費用が増加したため、営業利益は前年同期に比べて減益となりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は9,725百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益は416百万円(前年同期比66.8%減)、経常利益は426百万円(前年同期比64.7%減)となり、四半期純利益は401百万円(前年同期比61.3%減)となりました。
(※)出典『ファミ通ゲーム白書2021』株式会社角川アスキー総合研究所
(2) 財政状態の分析資産につきましては、前事業年度末に比べ326百万円増加し、7,530百万円となりました。これは主として、売掛金の減少153百万円があったものの、現金及び預金の増加241百万円、流動資産のその他に含まれる前払費用の増加69百万円によるものであります。負債につきましては、前事業年度末に比べ25百万円増加し、995百万円となりました。これは主として、未払法人税等の減少67百万円があったものの、買掛金の増加112百万円によるものであります。純資産につきましては、前事業年度末に比べ300百万円増加し、6,535百万円となりました。これは主として、剰余金の配当139百万円があったものの、四半期純利益の計上による利益剰余金の増加401百万円によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期累計期間における当社の研究開発活動の金額は、1,001百万円であります。なお、当第3四半期累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更はありません。
(5)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の資金需要のうち主なものは、新規タイトルの開発や運営にかかる人件費や外注費、サービス提供・拡充のための広告費であります。当社は、事業運営上、必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、これらの資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当することを基本とし、状況に応じて、金融機関からの借入れや各種資本政策等による資金調達で対応することとしております。
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