【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことで社会経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復の動きが見られましたが、物価上昇や世界的な金融引き締め等による下振れリスクを注視する必要があり、依然として先行きは不透明な状況にあります。また、当社グループの主要顧客である鉄道事業者において、需要回復を背景に業績は増収増益を示し、回復基調で推移しました。そのような状況のもと当社グループは、2023年度を最終年度とする「中期経営計画」を掲げており、(1)ポストコロナに向け、安定成長軌道への回帰、(2)事業環境の変化を見据え、新たな企業価値・存在価値の創出、(3)2024年3月期ROE5%、の3つの基本目標の達成に向けて取り組んでおります。第1四半期連結累計期間の連結業績は、鉄道事業者の業績回復や一部手配製品等の供給不足の緩和傾向を受けて、売上高は6,403百万円(前年同四半期比9.6%増)、営業損失は64百万円(前年同四半期は81百万円の損失)、経常損失は21百万円(前年同四半期は24百万円の損失)となった一方、中国の連結子会社の取引における貸倒引当金を計上したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純損失は85百万円(前年同四半期は60百万円の損失)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(鉄道事業)鉄道車両製品を主な商材として、鉄道事業者及び鉄道関連メーカー等を対象に、鉄道車両用電気用品、同車体用品等を主に取り扱っております。主要顧客である鉄道事業者の業績が増収増益となったことに加え、手配製品の納期長期化や、納入予定時期の延期等により先送りとなっていた鉄道関連メーカー向けの案件が計上に至ったため、売上高は回復基調で推移しました。その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は5,682百万円(前年同四半期比12.2%増)、営業損失は32百万円(前年同四半期は45百万円の損失)となりました。
(一般事業)当社グループにおいては鉄道事業以外を一般事業としており、取引を行っている業界は、産業機器メーカーや電力用機器メーカー、自動車業界メーカー等と多岐にわたっており、主な商材はコネクタや電子部品であります。半導体不足による電力・強電分野や自動車業界メーカー等の減産や生産調整の影響から、コネクタや電子部品の需要が減少したため、売上高は低調に推移しました。その結果、売上高は720百万円(前年同四半期比7.0%減)、営業損失は32百万円(前年同四半期は36百万円の損失)となりました。
(資産)当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は20,207百万円で、前連結会計年度末に比べ1,614百万円減少しております。主な要因は、現金及び預金(6,479百万円から7,355百万円へ875百万円増)、未収入金(432百万円から522百万円へ89百万円増)が増加した一方、営業未収入金(1,470百万円から66百万円へ1,403百万円減)、受取手形及び売掛金(5,030百万円から4,132百万円へ897百万円減)、電子記録債権(2,007百万円から1,756百万円へ250百万円減)が減少したことによるものであります。
(負債)当第1四半期連結会計期間末における負債の残高は11,066百万円で、前連結会計年度末に比べ1,590百万円減少しております。主な要因は、電子記録債務(801百万円から873百万円へ72百万円増)が増加した一方、営業未払金(1,688百万円から442百万円へ1,246百万円減)、支払手形及び買掛金(8,586百万円から8,168百万円へ418百万円減)、賞与引当金(230百万円から119百万円へ111百万円減)が減少したことによるものであります。
(純資産)当第1四半期連結会計期間末における純資産の残高は9,140百万円で、前連結会計年度末に比べ24百万円減少しております。主な要因は、その他有価証券評価差額金(384百万円から496百万円へ112百万円増)が増加した一方、利益剰余金(7,701百万円から7,544百万円へ157百万円減)が減少したことによるものであります。
(2) 経営方針・経営戦略等当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動記載すべき事項はありません。