【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、7月中旬から8月にかけて新型コロナウイルス感染症の陽性者数の再拡大があったものの、3年ぶりに行動制限のないゴールデンウイークや夏季シーズンを迎え、人流は総じて回復基調となり、持ち直しの兆しも見られました。一方、新型コロナウイルス感染症に対する潜在的な不安に加え、原材料価格やエネルギー価格の高騰による物価上昇などにより、消費マインドの冷え込みが懸念されるなど、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、日本中の人々の幸福と日本経済復活に貢献すべく、2022年経営スローガン「全日本リバイバル宣言」を掲げ、「プレミアム・ギフトスイーツ」の更なる美味しさの追求と品質の向上に拘り、売場徹底拡大、販売力徹底強化、年間イベント対策による需要喚起、インバウンド復活に向けた準備などの重点施策を推進いたしました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は20,099百万円(前年同期比68.1%増)、営業利益は2,830百万円(前年同期は営業損失1,418百万円)、経常利益は3,055百万円(前年同期は経常損失480百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,994百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失282百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
① シュクレイ
シュクレイは、更なるブランド認知度の向上に向け、主力商品対策に注力するとともに、新商品及び限定商品の発売や季節イベント対策の強化、期間限定出店の推進などに取り組みました。出退店では、4月に阪神梅田本店に“チーズ with ハニー”をコンセプトにしたスイーツを展開する新ブランド「DROOLY(ドローリー)」を、9月にあべのハルカス近鉄本店に「ザ・マスターbyバターバトラー」を出店するなど、計4店の出店及び2店の退店を行いました。その結果、売上高は8,002百万円(前年同期比88.0%増)、営業利益は1,223百万円(前年同期は営業損失402百万円)となりました。
② ケイシイシイ
「ルタオ」ブランドを擁するケイシイシイは、道内店舗では、ルタオ周年祭の開催や店舗限定スイーツの発売などによる集客力の強化に努めました。道外店舗では首都圏で展開している「PISTA&TOKYO(ピスタアンドトーキョー)」、「Now on Cheese♪ (ナウオンチーズ)」、「岡田謹製あんバタ屋」において、主力商品対策の強化、限定商品の発売及び期間限定出店などに取り組みました。通信販売では、季節イベント対策の強化に注力し、また、自社ECでは、名前や住所を知らない相手にも気軽にギフトを送れる新サービス「ルタオeギフト」を導入し、お客様の利便性の向上を図りました。その結果、売上高は5,535百万円(前年同期比34.8%増)となり、営業利益は450百万円(前年同期は営業損失274百万円)となりました。
③ 寿製菓・但馬寿
寿製菓・但馬寿は、旅行土産需要の回復に備え、代理店及びグループ会社と連携強化を図り、新商品開発などに注力いたしました。また、山陰地区では、主力商品「因幡の白うさぎ」の対策強化、「お菓子の壽城」ではイベント開催などによる集客力の強化に努めました。新規事業では、沖縄・国際通りにパインスイーツ専門店「newQ(ニューキュー)」を出店するなど新たな販路開拓に取組みました。その結果、売上高は4,390百万円(前年同期比82.3%増)、営業利益は628百万円(前年同期は営業損失316百万円)となりました。
④ 販売子会社
販売子会社は、交通拠点チャネルを重点に、主力商品対策の強化などに注力いたしました。エリア別では、関西地区で新商品「大阪はちみつクワトロフォルマッジ」及び本家佳長「八坂圓堂監修京野菜てんぷらせんべい」の発売による売場獲得に注力し、岡山地区では新商品「天使の恋 白桃のチーズケーキ」を、東海地区では新商品「小倉トーストチーズケーキ」など自家需要対策として、冷凍ケーキの拡販にも取り組みました。その結果、売上高は2,289百万円(前年同期比101.1%増)、営業利益は132百万円(前年同期は営業損失191百万円)となりました。
⑤ 九十九島グループ
九十九島グループは、長崎及び福岡地区において主力商品「九十九島せんぺい」の対策強化、40周年を迎えた赤い風船「はなかご」のリニューアルによる販売強化などに注力いたしました。また、フレンチトースト専門店「アイボリッシュ」では、「フレンチトーストフィナンシェ」などのギフト商品による期間限定出店を推進いたしました。その結果、売上高は1,847百万円(前年同期比77.0%増)、営業損失は1百万円(前年同期は営業損失392百万円)となりました。
⑥ その他
その他は、損害保険代理業、健康食品事業、海外(台湾)における菓子事業が含まれております。売上高は325百万円(前年同期比48.7%増)となり、営業利益は35百万円(前年同期比850.0%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、28,511百万円となり前連結会計年度末と比べ1,041百万円増加いたしました。
主な要因は、現金及び預金の増加(831百万円)、商品及び製品の増加(399百万円)、流動資産におけるその他の増加(159百万円)、受取手形及び売掛金の減少(154百万円)、機械装置及び運搬具(純額)の減少(140百万円)などによるものです。
負債は、7,073百万円となり前連結会計年度末と比べ40百万円減少いたしました。
主な要因は、未払金の減少(271百万円)、長期借入金の減少(119百万円)、未払法人税等の増加(137百万円)などによるものです。
純資産は、21,437百万円となり前連結会計年度末と比べ1,081百万円増加いたしました。
主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益計上による増加(1,994百万円)、配当金の支払いによる減少(933百万円)などによるものです。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.1ポイント増加し75.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ831百万円増加し、10,743百万円(前期末比8.4%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2,180百万円(前年同期比128.7%増)となりました。
主な要因は、税金等調整前四半期純利益3,051百万円、非資金項目であります減価償却費551百万円の増加要因があった一方、法人税等の支払額が△904百万円、棚卸資産の増減額が△489百万円となったことなどによる減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、302百万円(前年同期比20.2%増)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出が262百万円となったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,055百万円(前年同期比0.0%増)となりました。
主な要因は、配当金の支払額933百万円、長期借入金の返済による支出119百万円などの減少要因によります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、27,677千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
(8)生産、受注及び販売の状況
当第2四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染による行動制限措置が緩和及び撤廃され、人流が回復基調で推移したことにより、生産実績及び販売実績が著しく増加いたしました。セグメント別の生産実績はシュクレイが6,548百万円(前年同期比121.8%増)、ケイシイシイが4,388百万円(前年同期比31.5%増)、寿製菓・但馬寿が4,923百万円(前年同期比87.6%増)、九十九島グループが2,038百万円(前年同期比87.5%増)であります。
なお、販売実績については「(1)経営成績の状況」をご参照ください。