【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に関連した行動制限がなくなり、社会・経済活動が活発になりつつありますが、感染者数は依然として多く、収束時期が見通せないことから、先行き不透明な状況が続いております。
当社が属する飲食業・小売業及び食品製造業におきましては、原材料及び光熱費高騰の影響が非常に大きく、また、慢性的な労働力不足もあり、大変厳しい経営環境で推移しております。
このような状況のもと当社は、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を当社の全店舗で実施し、お客様と従業員の健康面の安全確保を最優先とした店舗運営を継続するとともに、テイクアウトやドライブスルー、デリバリーサービスなどの顧客と従業員との接触を最小限にするなど、コロナ禍における厳しい経営環境を乗り切るための対応策を模索・実行してまいりました。当第2四半期会計期間末における当社の展開業態は12業態、稼働店舗は54店舗(前年同四半期末、15業態65店舗)となりました。当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高1,987,903千円(前年同四半期比6.6%増)、営業損失32,743千円(前年同四半期、営業損失118,425千円)、経常損失20,956千円(前年同四半期、経常損失65,566千円)、四半期純損失37,842千円(前年同四半期、四半期純損失78,021千円)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
a.飲食部門
当第2四半期累計期間における飲食部門におきましては、新型コロナウイルス感染症に対する取組みを徹底しつつ、フランチャイジー事業はフランチャイズ本部主導の新商品の投入や販売促進活動を、オリジナルブランド事業は季節限定商品の開発及び販売を継続し、スマートフォンのアプリやLINE等で特定商品を訴求することで客単価増やリピート顧客の獲得、売上回復に努めてまいりました。
飲食部門の当第2四半期会計期間末の店舗数は、前年同四半期に比べ11店舗減の51店舗となりました。当第2四半期累計期間の売上高1,790,310千円(前年同四半期に比べ2.5%増)、セグメント損失33,848千円(前年同四半期、セグメント損失101,327千円)となりました。
b.物販部門
当第2四半期累計期間における物販部門におきましては、飲食部門と同様にフランチャイズ本部主導によるスマートフォンのアプリやLINE等を使用した販売促進活動に加えて、来店顧客向けの店内イベントの開催や、季節商品訴求のための売場づくりを行って、商品提案を定期的に実施してまいりました。
物販部門の当第2四半期会計期間末の店舗数は、前年同四半期に比べ1店舗減の2店舗となりました。当第2四半期累計期間の売上高は98,969千円(前年同四半期に比べ15.5%減)、セグメント損失5,363千円(前年同四半期、セグメント損失17,097千円)となりました。
c.食品製造部門
2021年10月より、トワ・ヴェールの指定管理者業務として、チーズ、ハム、ベーコン、アイスクリームの製造、加工及び販売を開始いたしました。
食品製造部門の当第2四半期累計期間の売上高は98,623千円(前年同四半期-%)、セグメント利益6,468千円(前年同四半期比-%)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は996,601千円となり、前事業年度末に比べ129,759千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が165,291千円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,769,089千円となり、前事業年度末に比べ297,935千円減少いたしました。これは主に有形固定資産が281,097千円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は、2,765,690千円となり、前事業年度末に比べ168,175千円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は776,004千円となり、前事業年度末に比べ146,112千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定長期借入金が141,519千円増加したこと等によるものであります。固定負債は1,971,447千円となり、前事業年度末に比べ329,970千円減少いたしました。これは主に長期借入金が315,019千円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、2,747,451千円となり、前事業年度末に比べ183,858千円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は18,238千円となり、前事業年度末に比べ15,682千円増加いたしました。これは主に四半期純損失37,842千円であるものの、新株の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ26,693千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は0.7%(前事業年度末は0.1%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期に比べ284,772千円増加し、675,436千円となっております。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金はは23,951千円(前年同四半期は149,929千円の使用)となりました。
これは主に、税引前四半期純損失28,502千円(前年同四半期は税引前四半期純損失67,995千円)、店舗閉鎖損失54,597千円(前年同四半期は5,909千円)等があるものの、固定資産除売却益59,969千円(前年同四半期は固定資産除売却損1,412千円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は262,787千円(前年同四半期は12,046千円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の売却による収入343,140千円(前年同四半期は2,500千円の使用)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は121,447千円(前年同四半期は2,982千円)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出173,500千円によるものであります。
(3) 会計上の見積及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としましては、市場動向、原材料価格動向、人材の確保等があります。
市場動向については、当社が属する飲食業界、小売業界においては、多くの同業他社との競争が今後も続くことが予想されることから、当社を取り巻く経営環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。当社が市場動向リスクに対し、迅速かつ適切な経営判断をすることにより、事業規模の縮小傾向に歯止めをかけ、経営基盤安定及び強化を図るとともに、業務執行体制の簡素化・高度化を目指しております。
原材料価格の動向については、当第2四半期会計期間末現在、当社の売上高の90.1%を占める飲食事業に関わることから、経営成績に与える影響が非常に大きく、原材料価格の上昇を最小限に抑える必要があります。このため、業態横断的に使用する食材については、年間契約等により安定した価格で仕入できるように取り組んでおります。
人材の確保については、当社だけではなく、あらゆる方面で直面している問題でもあります。人材の確保だけではなく、育成・強化していく必要があります。人材の定着が店舗収益の安定に繋がることから、多様な働き方を検討・提案していくことが必要不可欠であると認識しております。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金需要
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、原材料等仕入、人件費、地代家賃等の一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、新規出店及び改装等に係る設備投資のほか、既存店舗の修繕費等の維持管理費等があります。
② 財政政策
当社の事業活動の維持に必要な資金は、内部資金及び第三者割当増資により資金調達をしております。
当社の有利子負債は当第2四半期会計期間末現在、2,283,271千円と負債純資産の82.6%を占め、手元流動性に比して高水準であるため、取引金融機関から返済条件の緩和を継続して受けている状況にあります。そのため、設備投資費用の全額を内部資金で賄うため、設備投資には慎重を期しております。また、当第2四半期会計期間末現在における現金及び現金同等物の残高は675,436千円となっております。
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