【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日から2023年3月31日)において、当社独自の創薬開発プラットフォームシステムであるPDPS(Peptide Discovery Platform System)を活用した創薬開発事業、及び当社の100%子会社であるPDRファーマ株式会社による放射性医薬品事業を実施しております。
1. 創薬開発事業当社では、創薬開発事業において①創薬共同研究開発、②PDPSの技術ライセンス、③戦略的提携による自社パイプラインの拡充という3つの事業戦略を進めており、2023年3月31日現在、127のプログラムが進行しております(2022年12月末比1プログラム増加)。下表では、各創薬アプローチごとのプログラム数を記載しております。
【創薬アプローチごとのプログラム数】
2022年12月末時点
2023年3月末時点
特殊ペプチド医薬品
73
70
低分子医薬品
ペプチド-薬物複合体(PDC医薬品)
53
57
多機能ペプチド複合体(MPC医薬品)
計
126
127
下表では、各研究開発ステージにおけるプログラム数を2022年12月末時点のものと比較しております。
【研究開発ステージごとのプログラム数】
2022年12月末時点
2023年3月末時点
ターゲット検証 – ヒット化合物
15
13
ヒット化合物 – リード化合物(Hit-to-Lead)
73
74
リード化合物 – GLP安全性試験 (Lead-to-GLP-Tox)
25
26
GLP安全性試験 – IND申請(GLP-Tox-to-IND)
9
10
臨床試験 第1相(フェーズ1)
4
4
臨床試験 第2相(フェーズ2)
0
0
臨床試験 第3相(フェーズ3)
0
0
計
126
127
(注)上記のプログラム数は、PDPSの非独占的技術ライセンス先でのプログラム及び放射性医薬品事業のプログラムを含んでおりません。
下表では、主要なプログラムの開発状況を記載しております。
臨床開発ステージのプログラムについて:1.PD-L1阻害剤プログラム:適応症:がん; モダリティ:ペプチド医薬品;BMS社との提携
特殊環状ペプチドによるPD-L1 (programmed death ligand-1)阻害剤の第1相試験が現在実施されております(ISRCTN17572332、2022年4月より開始、Quotient Sciences社が実施 (コード:QSC203717))。本試験は、136名の健常人を対象に、安全性・忍容性・薬物動態を確認することを目的として英国で実施されております。英国の制度により、本試験の情報が本製品の商業化に大きな影響を有すること、および第1相試験の情報を公表することの利点が限定的であることから、本試験の詳細情報については全ての試験結果が発表される時点以降に公表される見通しです。
2.PD-L1バイオイメージング剤プログラム:適応症:がんイメージング;モダリティ:RI-PDC(診断薬);BMS社との提携(BMS-986229)
18F-BMS-986229について、上部消化管がんの診断および経過観察におけるPETイメージング剤としての有用性を確認するための臨床試験が現在実施されております(ClinicalTrials.gov Identifier:NCT04161781、2019年11月より開始、米国Memorial Sloan Kettering Cancer Centerで実施中)。18F-BMS-986229は、がん細胞に発現するPD-L1タンパク質の局在をより鮮明にイメージングできる可能性があり、従来のPET診断(FDG-PET)に比べ、医師がPD-L1阻害剤を用いたがん治療の方針を定める上でより有用な情報を提供できるものと考えております。
3.CD38-ARM™プログラム:適応症:多発性骨髄腫;モダリティ:MPC医薬品;Biohaven社との提携(BHV-1100)
BHV-1100 (CD38-ARMTM)は、第1相a/第1相b試験(オープンラベル、単一施設)が現在実施されております(ClinicalTrials.gov Identifier:NCT04634435、2021年10月より開始、米国Dana-Farber Cancer Centerで実施中)。BHV-1100は多発性骨髄腫細胞に発現するCD38タンパク質をターゲットとしており、自己サイトカイン誘導記憶様(CIML)ナチュラルキラー(NK)細胞、BHV-1100、イムノグロブリンを投与後、低用量のIL-2を投与するという治療で、初回または2回目の再発があり測定可能残存病変が陽性である多発性骨髄腫の患者さんを対象に実施されております。Biohaven社は、2023年3月時点のプレゼンテーション資料において、最初の投与を受けた患者さんが1年以上生存していること、また2名の患者さんがランダム化比較試験に参加していることを報告しています。
4.S2タンパク質阻害剤プログラム:適応症:新型コロナウイルス感染症;モダリティ:ペプチド医薬品;ペプチエイド株式会社(以下 ペプチエイド)で実施中(PA-001)
PA-001は、2022年8月に報告書が公表された通り、臨床研究法に基づく特定臨床研究により日本人健康成人男性30名に対する探索的な用量漸増単回投与試験が実施されました(dRCTs031210601)。その結果、PA-001投与による有害事象等は確認されず、良好な安全性プロファイルが確認されました。また、PA-001の用量依存的な血中濃度プロファイルの相関を確認する結果が得られました。ペプチエイドでは、この結果に基づき継続的に開発を進める方針であり、S2タンパク質阻害剤であるPA-001の作用機序の独自性を活かし、ハイリスク患者群の重症化抑制を目的とした既存のウイルス複製阻害剤との併用による臨床試験の実施を検討しております。
1つ目の事業戦略であるPDPSを活用した国内外の製薬企業との創薬共同研究開発については、第1四半期において、2023年1月に、参天製薬株式会社(「Santen」)との包括的創薬共同研究開発プログラムにおいて見出されたMPC医薬品がリード・クライテリアを達成いたしました。2018年9月にSantenとの間で開始した包括的創薬共同研究開発プログラムにおいて、当社は当社独自の創薬開発プラットフォームシステムであるPDPSを活用し、参天製薬が開発を目指す複数の眼科疾患を対象とした創薬ターゲットに対して特殊環状ペプチドを創製し、2019年12月に最初のプログラム、2020年5月に二つ目のプログラムにおけるヒットペプチドを見出しました。その後、これらのプログラムから派生したMPC医薬品として開発を進め、今般リードペプチドとして認定されました。これに伴い、当社はマイルストーンフィーを受領いたしました。両社は今度さらに非臨床試験を実施し、臨床開発については参天製薬が主体となって実施する計画となっております。今後当社は、非臨床および臨床試験の進捗に応じた開発マイルストーンフィーや、製品化後の売上金額に応じたロイヤルティーを受領する権利を有します。2023年3月に小野薬品工業株式会社(「小野薬品」)との新たな創薬共同研究契約を締結いたしました。本契約は、当社が当社独自の創薬開発プラットフォーム技術である PDPSを用いて、小野薬品が開発を目指す複数の創薬ターゲット(ターゲットは未公開)に対する特殊環状ペプチドを創製及び化合物の最適化を実施した後に、小野薬品が前臨床試験および臨床開発を実施する内容となっております。本契約の締結に伴い、当社は小野薬品から契約一時金および研究開発支援金を受領いたします。また当社は、非臨床および臨床試験の進捗に応じたマイルストーンフィーを受け取る可能性があり、上市後は製品売上高に応じた売上ロイヤルティーおよび製品売上高に応じたマイルストーンフィーを受領する権利を有します。本契約は、両社が2021年3月に締結したPDPSの自動化プラットフォーム運用に関する非独占的技術ライセンス契約に続き、数年にわたり築いてきた両社の関係をさらに強化するものです。また、当第1四半期においても、創薬共同研究開発を進めている複数のパートナー企業から研究開発支援金を継続的に受領しております。今後、現在進行しているプログラムについて、プログラムの進行に応じた開発マイルストーンフィー、販売マイルストーンフィー及び販売製品の売上高に応じたロイヤルティーの受領の可能性がございます。今後、新たなマイルストーンフィーを受領した際には、パートナー企業の許諾を得た上で進捗の報告をできるものと考えております。また、当社は創薬共同研究開発に関心のある複数の企業との間で新たな契約締結に向けた交渉を継続的に進めております。
2つ目の事業戦略であるPDPSの技術ライセンスについては、2023年3月31日現在、11社;Bristol-Myers Squibb社(2013年)、Novartis社(2015年)、Eli Lilly社(2016年)、Genentech社(2016年)、塩野義製薬株式会社(2017年)、Merck社(2018年)、ミラバイオロジクス株式会社(2018年)、大鵬薬品工業株式会社(2020年)、Janssen社(2020年)、小野薬品(2021年)、富士レビオ株式会社(2022年)との間で非独占的技術ライセンス契約を締結しております。同事業においては、各ライセンス先企業から技術ライセンス料とともに開発プログラムの進捗ごとのマイルストーンフィーが当社に支払われます。なお、マイルストーンを達成するまでの間は、ライセンス先企業での研究内容や進捗について当社に知らされることはございません。また、当社はPDPSの技術ライセンス契約に関心をもつ複数の企業との交渉を継続的に進めております。
3つ目の事業戦略は、世界中の高い技術力を有する創薬企業・バイオベンチャー企業及びアカデミア等の研究機関と戦略的提携を組むことで、自社の医薬品候補化合物(パイプライン)の推進・拡充を図ることが狙いです。同事業においては、これらのプログラムを少なくともリード化合物/臨床候補化合物の選定完了まで、場合によっては第1相臨床試験あるいは第2相臨床試験完了まで自社開発又は戦略的パートナーとの共同開発を進めることにより、通常の開発候補品よりも収益性の高い条件で大手製薬企業にライセンスアウト(導出)することを目標にしております。当社では、PDPS技術を用いて同定したヒット化合物を起点に、①特殊ペプチド医薬品、②低分子医薬品、③ペプチド-薬物複合体(PDC医薬品)、④多機能ペプチド複合体(MPC医薬品)の4つのカテゴリーの医薬品開発を進めていくために必要な能力の拡充を進めております。同事業では、戦略的パートナーの独自の技術・ノウハウと当社の技術を組み合わせることでより高い価値のプログラムが生み出されることに加え、開発費用を両社で負担することにより、開発に成功した場合には、多くの場合従来の創薬共同研究開発プログラムと比べてより高い比率で当社に収益が分配されます。また、自社創薬についても、複数の創薬プログラムが進行しており、今後、臨床開発に向けた新たな進捗の報告ができるものと考えております。当社は現在9社(JCRファーマ株式会社、モジュラス株式会社、Sosei Heptares、Biohaven社、ポーラ化成工業株式会社、三菱商事株式会社(ペプチグロース株式会社)、RayzeBio社、ペプチエイド株式会社、Amolyt Pharma社)との戦略的提携を実施しております。また、川崎医科大学とは難治性希少疾患に対するペプチド創薬に関する共同研究を実施し、ビル&メリンダ・ゲイツ財団からは結核に対する新規治療薬開発に関する研究支援金を受領しております。JCRファーマ株式会社(以下 JCRファーマ)とは、2016年2月に開始した共同研究において、血液脳関門(BBB)を通過し脳組織及び筋肉組織へ医薬品候補化合物を届けることを可能とするトランスフェリン受容体(TfR)結合ペプチド(キャリアペプチド)の創製に成功しています。多くの薬物はBBBを容易に通過することができず、脳内への取り込み効率の低さが中枢神経疾患の医薬品開発において大きな課題となっております。今回創製したキャリアペプチドは、抗体を中心とするタンパク質、ペプチド、核酸、低分子化合物等、様々な種類の治療薬と結合し、PDC医薬品とすることで脳内への取り込み効率を向上させる効果を有しております。また、本キャリアペプチドは共通するメカニズムを介して筋組織への効率的な治療薬の輸送も実現いたします。神経筋疾患の医薬品開発においては、全身に存在する筋肉内標的組織に治療薬を届けることが大きな課題となっており、本キャリアペプチドはこうした課題を解決する手段としても応用可能です。JCRファーマと当社は第三者へのライセンス活動に注力しており、契約締結からキャリアペプチドの供給まで当社が主導しております。2020年12月22日には、両社から最初の導出となる、武田薬品工業株式会社(以下 武田薬品)との間での神経筋疾患領域における包括的な共同研究及び独占的ライセンス契約の締結を発表いたしました。2021年7月27日には、武田薬品との共同研究及び独占的ライセンスの枠組みを中枢神経系(CNS)疾患にも拡大させました。両社は、キャリアペプチドと武田薬品が選択した医薬品候補化合物を組み合わせ、神経筋疾患領域、CNS領域で多くの医薬品を生み出していきたいと考えております。また、当社は、TfRキャリアペプチドに関して、様々な企業とのさらなる共同研究やライセンス契約について引き続き協議しております。本キャリアペプチドのライセンス活動によって得られる収益は、当社とJCRファーマとの間で分配されます。モジュラス株式会社(以下 モジュラス)とは、これまで開発が難しかったキナーゼターゲットに対し、PDPSを用いて同定したヒットペプチド化合物を基に低分子医薬品候補化合物の開発を進めております。モジュラスは最先端の計算科学を駆使した高速かつ効率的な低分子医薬品候補化合物のデザインに関する技術を有する創薬企業です。両社は開発コストを分担し、得られた成果も両社で共有いたします。両社はアレルギー疾患に関与するとされているチロシンキナーゼの一種であるKITに対して高い選択的結合能を有する低分子リード化合物を同定し、リード化合物の有効性を検証するためのin vivo POC試験を完了いたしました。両社は、引き続き非臨床試験を実施し、モジュラスが導出活動を実施しております。モジュラスに対する当社の出資比率は5%未満となっております。Sosei Heptaresとは、疼痛、がん、炎症性疾患等への関与が既に検証されているGタンパク質共役受容体(GPCR)として知られるプロテアーゼ活性化受容体2(PAR2)をターゲットとして新規治療薬の研究開発・商業化を目的とした戦略的共同研究を行っております。この共同研究では、両社のもつ業界屈指のプラットフォーム技術を融合いたします。両社で選択したGPCRターゲットに対して、Sosei HeptaresのStaRプラットフォームを用いて安定化し、当社のPDPSを用いてヒット化合物を得ることで、新たな治療薬の開発を進めてまいります。本契約のもと両社はコストを分担し、得られたすべての成果を共有いたします。2021年5月12日に発表いたしました通り、両社は既にPAR2に対して高い親和性と選択性を有するペプチド・アンタゴニストを同定しておりましたが、その後の最適化により経口投与でも消化器内での安定性が見込まれるリード候補化合物の特定に成功いたしました。現在、非臨床試験を実施しており、炎症性腸疾患(IBD)をはじめとする消化器領域における炎症性・疼痛性の疾患に対する新たな経口ペプチド医薬品としての開発を目指します。両社は、引き続き非臨床試験を実施するとともに、様々なパートナリングや導出の可能性を協議しております。Biohaven社とは、ヘテロ2量体ペプチド複合体である二重特異性化合物であるBHV-1100(CD38-ARMTM)の開発を進めており、多発性骨髄腫を適応症としております。BHV-1100はCD38に結合するペプチドと免疫グロブリンに結合するペプチドの複合体であり、体内の免疫細胞を骨髄腫細胞に誘導することで体内の免疫反応を活性化し、骨髄腫細胞を攻撃する作用機序を特徴としております。「BHV-1100 + 自家NK細胞」は2020年9月8日に米国FDAよりオーファンドラッグ(希少疾患用医薬品)指定を受けております。現在、BHV-1100とCIML-NK細胞を投与する第1a/1b相臨床試験(オープンラベル、単一施設(Dana-Farber Cancer Institute)、ClinicalTrials.gov Identifier:NCT04634435)を実施しております。この臨床試験では、造血幹細胞移植前に測定可能残存病変が陽性である多発性骨髄腫の被検者において、CIML-NK細胞、BHV-1100、低用量のIL-2を投与し、安全性、忍容性、探索的有効性に関する評価を実施しております。主要評価項目は、投与100日後の用量制限毒性および投与90日~100日後における薬剤に関連する副作用の発現率と重症度と規定されております。ポーラ化成工業株式会社(以下 ポーラ化成工業)とは、ペプチドを用いた化粧品、医薬部外品、及び医薬品の研究開発を行っております。当社のPDPS技術を活用することで、ポーラ化成工業における医薬部外品や化粧品の素材開発に拡大するとともに、ポーラ化成工業との協業により、皮膚に効果のある医薬品シーズの創出等に取り組んでまいります。両社は、in vitro及びex vivoモデルにおける有効性や化粧品用途での活用可能性確認されている、複数の有望なリード化合物について取得が完了しております。川崎医科大学とは、難治性希少疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を含む様々な筋ジストロフィーに対する革新的マイオスタチン阻害剤の共同研究開発を行っております。GDF8(growth differentiation factor8、増殖分化因子8)とも言われているマイオスタチンは、筋細胞で産生・放出されるタンパク質で、筋細胞に働きかけ筋細胞の増殖を抑制します。健常時において横紋筋(横隔膜や四肢筋を含む)の肥大を抑制する因子(サイトカイン)として血液中及び筋組織内に多く分布しており、近年の研究ではマイオスタチン欠損、あるいはマイオスタチン阻害剤を投与した動物において有意に筋肉量・筋力の増強が見られたという結果が得られています。このようにマイオスタチンはDMDおよび他の筋肉量の低下をもたらす疾患において筋肉の分解を抑制し、筋肉増強や筋力の改善をもたらすターゲットとして期待されています。当社の臨床開発化合物はマイオスタチンのシグナル伝達を強力に抑制し、動物モデルにおいて筋肉組織への移行性が高いことが既に確認されております。現状当社は、今後の臨床開発プランについて検討するとともに、様々なパートナリングや導出の可能性を検討しております。ビル&メリンダ・ゲイツ財団(以下 ゲイツ財団)とは、世界の最貧国において大きな問題となっている3つの感染症である結核、非結核性抗酸菌症及びマラリアを治療するための新規特殊環状ペプチドを見出すことを目的としたプログラムにつき、ゲイツ財団からの研究支援金を受けて研究開発を進めております。細菌感染は全世界の死因の中で上位に位置しており、結核は世界人口の約3分の1が潜伏感染しているといわれ毎年1,040万人の新規感染症例と180万人の死亡例が報告されております。2017年11月に研究支援金を受領し、結核に対する複数の有望なヒット候補化合物が特定されました。2019年11月に、当社はゲイツ財団から結核に対する新規治療薬開発に関して第2回目の研究支援金を受領し、結核治療薬として最も有望なヒット化合物を、将来的な臨床開発を視野に入れて最適化を行い、リード化合物の同定を行いました。2022年、これらのリード化合物に経口投与でのバイオアベイラビリティを向上させる最適化を実施し、動物モデルでの薬効検証を継続しております今回の支援金により開発される治療薬は、ゲイツ財団との合意に基づき、低中所得国(LMIC)においては安価で提供されることになっております。一方、先進国においては、当社が自社での商業化及びライセンス活動の権利を有しており、導出/提携に関する協議を進めております。三菱商事株式会社(以下 三菱商事)とは、細胞治療・再生医療等製品や成長市場である培養肉等の製造等に使用される、細胞培養向け培地の重要成分である、成長因子を代替するペプチド(以下 代替ペプチド)の開発・製造・販売を行う合弁会社・ペプチグロース株式会社(以下 ぺプチグロース)を設立いたしました。ペプチグロースは、両社が持つノウハウを活用し、医薬品産業における細胞治療・再生医療等の発展に向け、取り組んでおります。成長因子は、ヒトを含む動物の体内に広く存在し、細胞の成長・増殖や、またiPS細胞・ES細胞等の幹細胞を神経細胞や血液細胞等へと分化誘導させる際に重要な役割を担うタンパク質です。現在は、動物血清からの抽出物、あるいは組み換え技術によって製造されたものが主に使用されていますが、不純物混入による安全性上のリスク、製造ロット間の品質のばらつき、高額な製造コスト等が、医薬品産業が直面する課題となっております。当社がPDPSを用いて、成長因子と同等の機能を有する代替ペプチドを同定し、動物血清・組み換え技術を用いない、化学合成による新規製造手法を開発いたします。ペプチグロースが商業ベースでの製造工程・体制を確立することで、品質面においては高純度で製造ロット間のバラつきも無くし、またコスト面の合理化も実現してまいります。また、三菱商事グループが有する幅広いネットワーク・顧客基盤を活用することで、グローバル市場における代替ペプチドの販売及び市場拡大を図ってまいります。2021年に、HGF代替ペプチド(PG-001)とTGFβ1阻害ペプチド(PG-002)の販売を、2022年よりBDNF代替ペプチド(PG-003)、BMP4,7阻害ペプチド(PG-004)、BMP7選択的阻害ペプチド(PG-005)、BMP4選択的阻害ペプチド(PG-006)の販売を開始いたしました。今後も順次新たな製品の開発・上市を計画しております。当社は、独占的にこれら代替ペプチドの医薬品としての開発・販売権を有し、複数のパートナー候補先と医薬品開発の協議を実施しております。2022年5月、PG-001の医薬品としての開発に関して、Genentech社と創薬共同研究開発契約を締結いたしました。ペプチグロースへの出資比率は、ペプチドリーム39.5%、三菱商事60.5%となっております。RayzeBio社とは、2020年8月4日に、ペプチド-放射性核種複合体(以下 ペプチド放射性医薬品)の創製に関する戦略的共同研究開発契約を締結いたしました。本契約に基づき当社は、両社で選定した複数のターゲット分子に対し、PDPS及び当社の研究開発機能を用いて、PDC医薬品として使用する新たなペプチドの同定及び最適化を行います。RayzeBio社は、それらペプチドを用いたペプチド放射性医薬品の開発を進めます。当社は非臨床段階までの研究開発を主導し、RayzeBio社はその後のトランスレーショナルリサーチ、臨床開発を主導いたします。当社は契約一時金として2020年8月に、またマイルストーンフィーとして2020年11月、2021年6月、2022年9月にRayzeBio社の一部株式を受領いたしました。当社は将来さらにマイルストーンフィーや日本国外の売上高に対するロイヤルティーを受領する可能性がございます。2022年8月9日には、共同開発プログラムを新たに追加することを目的とした戦略的提携期間の延長、及び両社が共同開発するペプチド放射性医薬品プログラムについて当社が日本での開発・商業化を行うことができるオプション権をRayzeBio社から当社に付与することを合意いたしました。2022年12月に当社とRayzeBio社の戦略的提携プログラムから一つ目となるペプチド-放射性核種複合体(RI-PDC)の開発候補化合物を、2023年3月に肝臓がんで発現されるグリピカン3をターゲットとする二つ目の開発化合物を選定いたしました。二つ目の開発化合物は初期的な前臨床試験データが2023年4月に開催されたEASL Liver Cancer Summitで公表されました。RayzeBio社に対する当社の出資比率は5%となっております。ペプチエイドは、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を目的として、2020年11月12日に富士通株式会社(以下 富士通)、株式会社みずほフィナンシャルグループの連結子会社であるみずほキャピタル株式会社(以下 みずほキャピタル)、株式会社竹中工務店(以下 竹中工務店)、及びキシダ化学株式会社(以下 キシダ化学)との間で設立した合弁会社です。当社は、PDPSを用いて、コロナウイルスがヒト細胞に侵入する際に必須となるスパイクタンパク質を創薬ターゲットとした、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の同定を実施し、PA-001を見出しました。ペプチエイドは、2021年3月23日に、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の特定を完了し、開発候補品PA-001の非臨床試験を開始したことを発表いたしました。国立感染症研究所等と共同で化合物の評価を進めてまいりましたが、PA-001は従来型のSARS-CoV-2だけでなく現在同定されているすべての変異株(アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株、オミクロン株)に対しても同様に高い抗ウイルス活性を有することを確認しております。また、現在緊急使用許可承認を得ている新型コロナウイルス感染症治療薬との併用において、in vitro試験での高い相加効果を確認しております。各種一般毒性、安全性薬理、遺伝毒性試験等から構成されるPA-001の非臨床試験が予定通りのスケジュールで完了し、PA-001の高い安全性が確認されました。2022年2月より、臨床研究法に基づく早期探索的臨床研究(以下、「臨床研究」)を実施いたしました。臨床研究では、健常人に対するPA-001の用量漸増単回投与を静脈内注射により実施し、有害事象の有無・注射部位反応・バイタルサイン等の評価を行いました。2022年8月10日に公表した通り、PA-001の投与による有害事象等は確認されず、良好な安全性プロファイルが確認されました。また、PA-001の用量依存的な血中濃度プロファイルの相関を確認する結果が得られました。現在、ペプチエイドは、米国等での臨床試験の実施を含め、新型コロナウイルス感染症の拡大状況の変化を見据えた今後の方向性を検討しております。また、PA-001に関心をもつ製薬企業との間でパートナリングや導出の可能性を並行して協議しております。ペプチエイドに対する当社の出資比率は39.4%となっております。Amolyt Pharma社(以下 Amolyt社)とは、2020年12月8日に、内分泌系の希少疾患であり重篤な合併症を伴う先端巨大症や神経内分泌腫瘍を適応症とする新たな治療薬の開発を目的とした、成長ホルモン受容体拮抗薬(GHRA)候補ペプチド化合物の最適化に関する戦略的共同研究開発及びライセンスオプション契約を締結いたしました。2021年9月9日に、Amolyt社がGHRA候補ペプチド化合物に関するライセンスオプションを行使し、当社は、Amolyt社に対して全世界を対象とする開発・商業化の権利をライセンスいたしました。当社は今後、GHRA候補ペプチド化合物に関し、Amolyt社から開発及び商業化の進捗に応じたマイルストーンフィー、及び製品化後は売上金額に応じたロイヤルティーを受領する可能性があります。最適化に成功した先端巨大症に対する治療薬候補化合物(AZP-3813)は、既存薬であるソマトスタチンアナログによる治療で十分な効果が得られない患者さんに対して、同剤との併用を想定した臨床開発が実施される予定です。AZP-3813は、成長ホルモン受容体拮抗薬であるPfizer社のペグビソマントと比較して血中IGF-1濃度のコントロールに優れているという動物モデルでの結果が得られており、2022年5月の欧州内分泌学会(ECE)と2022年6月の米国内分泌学会(ENDO)においてその結果を発表いたしました。Amolyt社は、IND準備試験を開始しており、2023年上期中の臨床入りを目標にしています。また、2021年9月にAmolyt社は、80百万ドルのシリーズB資金調達、2023年1月に138百万ドルのシリーズC資金調達を実施し、調達資金の一部をAZP-3813の開発に充てることを発表しております。当社は、多くの自社プログラムにも継続的に取り組んでおります。一つ目の重点領域は、がん治療を目的に放射性核種と結合させたRI-PDCを開発するにあたり、様々ながん特異的ターゲットに結合するペプチド候補化合物を同定し最適化する取り組みです。昨年PDRファーマ株式会社の事業を取得したことにより、有望な候補化合物についてin vivoバイオイメージング研究を迅速に実施することが可能となりました。当社は、2023年中に1つ以上の開発候補化合物を同定することを目標にプログラムの優先順位付けを行っております。今後は、これらのRI-PDCプログラムの日本における権利を保持しつつ、プログラムに関心を有する製薬企業に対して日本以外の権利を導出する形で自社プログラムの開発を加速していく方針です。また、これらのがんをターゲットとするペプチドを、様々な既存パートナーや新たなパートナーとの共同研究開発により、他のペイロードとの組み合わせにおいて活用する取り組みも積極的に進めております。二つ目の重点領域は、多機能ペプチド複合体(MPC医薬品)における創薬開発です。当社では、MPC医薬品が二重特異性抗体をはじめとする他の多機能分子よりも優れたモダリティとなる可能性があると考えております。がん特異的ターゲットに結合するペプチドとの組み合わせが可能な、T細胞・NK細胞に結合する新規ペプチドの同定に注力しており、これまでにないT細胞・NK細胞Engagerを創製することで新たな治療の選択肢が増えることを期待しております。また当社では、T細胞やNK細胞Engagerに加えて、IL-17をはじめとする様々な炎症誘発性サイトカインに対して選択的に作用するペプチド候補化合物を有しております。複数の炎症誘発性経路を同時に阻害することがより良い治療戦略となる可能性を示す臨床エビデンスが増加しつつあることから、様々なペプチド候補化合物を組み合わせたMPC医薬品開発の可能性についても積極的に検討しております。さらに、重点領域以外でも複数の自社プログラムを実施しております。H5N1株を含むインフルエンザ1型株に対して幅広い有効性を示すHAタンパク阻害プログラムでは、タミフル等の既存のインフルエンザ治療薬との併用による相加的な有効性が動物モデルで示されており、新型コロナウイルス感染症パンデミック終息後はインフルエンザの症例数が世界的に再増加するリスクも指摘されていることからも、様々な提携/導出の可能性を継続的に検討しております。当社は、塩野義製薬株式会社、積水化学工業株式会社と合弁で特殊ペプチド原薬の製造プロセスに関する研究開発、製造及び販売を行うCDMO(Contract Development and Manufacturing Organization:医薬品開発製造受託機関)であるペプチスター株式会社(以下 ペプチスター)を2017年9月に設立いたしました。ペプチスターは国内の様々な会社が有する技術を融合し、高品質、高純度でしかも製造コストを大幅に低減する最先端技術を開発、提供することを目指しております。同社の製造工場は、大阪府摂津市に設立されております。ペプチスターに対する当社の出資比率は15%未満となっております。
2. 放射性医薬品事業当社は、2022年3月28日に100%子会社化したPDRファーマ株式会社(以下 PDRファーマ)を通じて、放射性医薬品(治療薬および診断薬)等の研究・開発・製造・販売を行っております。現在、PDRファーマでは放射性診断薬として、22品目のSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)製剤と、2品目のPET(Positron Emission Tomography)製剤、及び8品目(3製品カテゴリー)の放射性治療薬を販売しております。また、放射性診断薬の画像読影の支援を目的とした画像解析ソフトウェアの開発・提供も行っております。
PDRファーマが販売する主な放射性医薬品は下表のとおりです。
・診断用放射性医薬品(SPECT)
販売名
薬効分類名
ニューロライト®注射液 第一
局所脳血流診断薬
カーディオライト®注射液 第一
心臓疾患診断薬・心機能診断薬・副甲状腺疾患診断薬
塩化タリウム-Tl201注射液
心臓疾患診断薬・腫瘍診断薬・副甲状腺疾患診断薬
ミオMIBG®-I123注射液
心交感神経診断薬・神経芽腫診断薬・褐色細胞腫診断薬
テクネ®MDP注射液
骨疾患診断薬・脳腫瘍及び脳血管障害診断薬
ウルトラテクネカウ®
脳・甲状腺・唾液腺及び異所性胃粘膜疾患診断薬・局所肺換気機能診断薬
オクトレオスキャン®静注用セット
神経内分泌腫瘍診断薬
・診断用放射性医薬品(PET)
販売名
薬効分類名
アミヴィット®静注
アミロイドイメージング剤
フルデオキシグルコース(18F)静注「FRI」
悪性腫瘍診断薬・虚血性心疾患診断薬・てんかん診断薬
・治療用放射性医薬品
販売名
薬効分類名
ライアットMIBG-I131静注
褐色細胞腫・パラガングリオーマ治療薬
ヨウ化ナトリウムカプセル
甲状腺疾患治療薬・甲状腺疾患診断薬
ゼヴァリン®イットリウム(90Y)静注用セット
CD20陽性非ホジキンリンパ腫・マントル細胞リンパ腫治療薬
PDRファーマでは、現在下表の4つの臨床開発プログラムを実施しております。
PDRファーマはLilly社と共同で、脳内の異常蓄積タウタンパク質による神経原線維変化(NFTs)を可視化するPET診断薬であるflortaucipir(18F)(米国での商品名:TauvidⓇ)の日本における共同開発を実施しております。既に承認されているアミヴィッド®静注に加えFlortaucipir(18F)が承認されることでアルツハイマー型認知症領域におけるPET診断薬の活用範囲がより一層拡大していくことを期待しております。2023年3月、PDRファーマは、「テクネ®フチン酸キット」について、「子宮頸がん、子宮体がん、外陰がん及び頭頸部がん(甲状腺がんを除く)におけるセンチネルリンパ節の同定及びリンパシンチグラフィ」を適応として、効能又は効果の一部変更承認を取得いたしました。
当社は、これまで放射性診断薬/放射性治療薬に用いるRI-PDCに関して、自社プログラムならびにBristol-Myers Squibb社(放射性診断薬)やBayer社(放射性診断薬)、Novartis社(放射性診断薬/放射性治療薬)、RayzeBio社(放射性診断薬/放射性治療薬)との間で多くの研究開発プログラムを進めてきており、RI-PDC創薬における主要プレーヤーの1社としての地位を確立してまいりました。当社グループでは、当社及びPDRファーマの技術、ノウハウ及びネットワークを融合することにより、新たな放射性医薬品の創出、海外からの有望な放射性医薬品の導入などを進めることで放射性医薬品事業の拡大を図ってまいります。
当社グループは、2021年9月17日に、独立行政法人都市再生機構が実施した川崎市殿町国際戦略拠点(キングスカイフロント)の川崎市川崎区殿町三丁目地区(2-11・2-12画地)の土地譲渡人の公募入札に参加し、落札いたしました。キングスカイフロントは、世界的な成長が見込まれるライフサイエンス分野を中心に、世界最高水準の研究開発から新産業を創出するオープンイノベーション拠点として「国家戦略特区」及び「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」として指定を受けております。今回落札された土地には、当社の本社・研究所の増設を念頭に建設準備を進めておりましたが、その後、2022年3月に放射性医薬品事業を取得したことに伴い、放射性医薬品事業の機能強化のために活用するニーズが出てきたことから、現在、設計の一部見直しを進めております。今後の建設計画につきましては、詳細が決定次第すみやかな公表を予定しております。なお、すでに土地については手元資金により購入しており、今後の建設費用については手元資金ならびに金融機関からの借入による充当を予定しております。
当社グループは、サステナビリティへの取り組みに関して、当社の基本方針、重点取組み、主要ポリシー/データを自社WEBサイト上での専用ページやサステナビリティレポート等にて積極的に情報開示を行っております。またグループとしてのサステナビリティへの取り組みをより推進するため、2022年7月より、PDRファーマでのサステナビリティへの取り組みを検討・推進する「サステナビリティ推進委員会」をPDRファーマ内に新設いたしました。当社グループは、地球環境への配慮、社会・従業員に関する取組み、企業統治(ガバナンス)に関して業界トップクラスの水準を目指して取り組んでまいります。当社の事業活動におけるGHG排出量(Scope1及びScope2)は主に電力消費に由来しており、これまで再生可能エネルギーへのシフトを積極的に推進する電力会社から電力供給を受けておりました。この取り組みをさらに推進するため、当社本社・研究所で消費する電力を実質CO2(二酸化炭素)フリーとなる電力として2022年1月より導入いたしました。これにより、自社事業活動における「カーボンニュートラル」実現の中期目標を4年前倒しで達成いたしました。当社は、研究開発型のイノベーション企業として、多様性が競争優位性やイノベーションを生み出し、我々のミッション実現につながることを確信しています。特に、従業員一人一人の有する専門性やサイエンティフィックな感性の多様性を重視しており、研究開発及び経営の中核を担う管理職・上級専門職層において、年齢や性別・文化背景に捉われないサイエンスベースの議論や意思決定ができる体制の確保が重要と考えております。その前提となる、中核人材(※1)の多様性を構成する要素として、「博士号 (Ph.D.)取得者比率(2022年12月末:51.2%、2030年目標:50%以上)」、「女性マネージャー比率(同:18.6%、同:30%以上)」、「外国人又は海外勤務経験者(※2)比率(同:32.6%、同:30%以上)」、「20~30代比率(同:16.3%、同:30%以上)」の4つの定量指標を設定し、これらの現状及び2030年までの目標数値を定めております。※1:管理職・上級専門職(役員を除く)※2:海外での研究・就労経験を有する者(半年未満、または留学を除く)当社は、サステナビリティに関する継続的な取組みにより各評価機関から高い評価を受けております。2022年1月には、グローバルな ESG評価機関である Sustainalytics社から、ESGの取り組みに関して業界最高水準にある(評価対象となっているバイオテック企業439社中、世界第二位)との高い評価を受け、「TOP-RATED ESG PERFORMER 2022」を受賞いたしました。2022年4月には、グローバルインデックスプロバイダーである FTSE Russellにより構築されたFTSE Blossom Japan Sector Relative Indexの構成銘柄として選定されました。なお、FTSE Blossom Japan Sector Relative Indexは、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) の国内株式を対象とするESG総合指数としても新たに採用されたことが 2022年3月30日付で発表されております。また、環境情報開示に取り組むCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の「気候変動プログラム」に2021年から参加し、CDP気候変動レポート2022において最上位レベルのリーダーシップレベルである「A-(A マイナス)」評価を取得いたしました。
当社グループの従業員は2023年3月31日現在で670名(ペプチドリーム株式会社:190名、PDRファーマ株式会社:480名、派遣を含む。女性社員比率は約25.9%)となっております。当社グループは取締役及び監査役12名を含めると総勢682名の体制となりました。以上の結果、当第1四半期連結累計期間における創薬開発事業の経営成績については、売上収益978,441千円(前年同四半期比558,915千円増加)、セグメント損失380,570千円(前年同四半期比786,091千円減少)、放射性医薬品事業の経営成績については、売上収益3,985,028千円、セグメント利益136,483千円となり、当社グループ全体としては売上収益は4,963,470千円(前年同四半期比4,543,944千円増加)、Core営業損失167,302千円(前年同四半期比631,236千円減少)、営業損失266,586千円(前年同四半期比900,075千円減少)、税引前四半期損失399,914千円(前年同四半期比723,851千円減少)、親会社の所有者に帰属する四半期損失248,801千円(前年同四半期比580,494千円減少)となりました。当社グループは、IFRS業績に加えて、会社の経常的な収益性を示す指標として非経常的な項目をNon-Core調整として除外したCoreベースの業績を開示しています。当該Coreベースの業績は、IFRS業績から当社グループが定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。 Core営業利益は営業利益から企業買収に係る会計処理の影響及び買収関連費用、有形固定資産、無形資産及びのれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益、非経常的かつ多額の損益、個別製品又は開発品導入による無形資産の償却費を控除して算出しております。なお、Core営業利益から営業利益への調整は以下のとおりです。(単位:千円)
2022年12月期第1四半期
2023年12月期第1四半期
前年同期比
%
Core営業損失(△)
△798,538
△167,302
631,236
-
企業買収に係る会計処理の影響及び買収関連費用
368,122
87,752
△280,370
△76.2
有形固定資産、無形資産及びのれんに係る減損損失
-
-
-
-
損害賠償や和解等に伴う損益
-
-
-
-
非経常的かつ多額の損益
-
-
-
-
個別製品又は開発品導入による無形資産の償却費
-
11,531
11,531
-
営業損失(△)
△1,166,661
△266,586
900,075
-
(2)財政状態の分析当第1四半期連結会計期間の総資産は59,776,628千円となり、前連結会計年度末と比べて4,088,571千円減少しました。その主な要因は、現金及び現金同等物が6,378,758千円増加したものの、営業債権及びその他の債権が10,438,145千円減少したこと等によるものです。負債は27,964,616千円となり、前連結会計年度末と比べて3,859,118千円減少しました。その主な要因は、未払法人所得税等が2,325,030千円減少したこと等によるものです。資本は31,812,012千円となり、前連結会計年度末と比べて229,453千円減少しました。その主な要因は、四半期損失により利益剰余金が248,801千円減少したこと等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6,378,758千円増加し、11,626,423千円となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税の支払による支出2,314,451千円等があったものの、営業債権及びその他の債権の減少額10,438,145千円の計上等により、7,737,043千円の収入(前年同四半期は8,387千円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出366,620千円等により、380,637千円の支出(前年同四半期比23,363,052千円の支出減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少額500,000千円及び長期借入金の返済による支出560,000千円等により、1,140,441千円の支出(前年同四半期は22,187,112千円の収入)となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、708,103千円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
