【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループは当第1四半期連結会計期間から、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前第3四半期連結累計期間及び前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
当第3四半期連結累計期間(2022年1月1日から2022年9月30日)において、当社独自の創薬開発プラットフォームシステムであるPDPS(Peptide Discovery Platform System)を活用した創薬開発事業、及び当社の100%子会社であるPDRファーマ株式会社による放射性医薬品事業を実施しております。
1. 創薬開発事業当社では、創薬開発事業において①創薬共同研究開発、②PDPSの技術ライセンス、③戦略的提携による自社パイプラインの拡充という3つの事業戦略を進めており、2022年9月30日現在、126のプログラムが進行しております(2022年6月末比2プログラム増加)。下表では、各創薬アプローチごとのプログラム数を記載しております。
【創薬アプローチごとのプログラム数】
2022年9月末時点
特殊ペプチド医薬品
73
低分子医薬品
ペプチド-薬物複合体(PDC医薬品)
53
多機能ペプチド複合体(MPC医薬品)
計
126
下表では、各研究開発ステージにおけるプログラム数を2022年6月末時点のものと比較しております。
【研究開発ステージごとのプログラム数】
2022年6月末時点
2022年9月末時点
ターゲット検証 – ヒット化合物
29
16
ヒット化合物 – リード化合物(Hit-to-Lead)
62
72
リード化合物 – GLP安全性試験 (Lead-to-GLP-Tox)
21
26
GLP安全性試験 – IND申請(GLP-Tox-to-IND)
8
8
臨床試験 第1相(フェーズ1)
4
4
臨床試験 第2相(フェーズ2)
0
0
臨床試験 第3相(フェーズ3)
0
0
計
124
126
(注)上記のプログラム数は、PDPSの非独占的技術ライセンス先でのプログラム及び放射性医薬品事業のプログラムを含んでおりません。
下表では、主要なプログラムの開発状況を記載しております。
1つ目の事業戦略であるPDPSを活用した国内外の製薬企業との創薬共同研究開発については、第3四半期において新たな情報開示事項はございません。一方、第3四半期において、ヒット化合物-リード化合物ステージ、及びリード化合物-GLP安全性試験ステージにステージアップしたプログラムが多くあり、研究開発が順調に進捗しております。第3四半期においても、創薬共同研究開発を進めている複数のパートナー企業から研究開発支援金を継続的に受領しております。今後、現在進行しているプログラムについて、プログラムの進行に応じた開発マイルストーンフィー、販売マイルストーンフィー及び販売製品の売上高に応じたロイヤルティーの受領の可能性がございます。今後、新たなマイルストーンフィーを受領した際には、パートナー企業の許諾を得た上で進捗の報告をできるものと考えております。また、当社は創薬共同研究開発に関心のある複数の企業との間で新たな契約締結に向けた交渉を継続的に進めております。
2つ目の事業戦略であるPDPSの技術ライセンスについては、2022年9月29日に、当社はH.U.グループホールディングス株式会社の連結子会社である富士レビオ・ホールディングス株式会社(以下 富士レビオ)との間で、PDPSの自動化プラットフォームを用いた運用に関して、臨床検査薬開発用途における非独占的ライセンス許諾契約を締結いたしました。体外での使用が前提となる臨床検査薬開発に特化したPDPSの技術ライセンスは今回が初めてとなります。臨床検査薬は、抗原抗体反応等を活用し、検体中の微量な疾患マーカーや細菌・ウイルス等の検出が可能であることから各種診断に活用されています。臨床検査薬で使用される抗体をペプチドに代替することで、多様なターゲットの検出が可能になり様々な新規バイオマーカーの開発・実用化が期待できるとともに、より安定した品質かつ常温でのサプライチェーン構築が可能になる等、様々な利点をもつ次世代製品を開発できる可能性があります。富士レビオは、臨床検査薬企業として初めてPDPSを活用し、主にがんを対象とした革新的なバイオマーカーの実用化に取り組み、同社が持つ免疫検査システムにおける新たな検査項目の開発を行います。また、自社プラットフォーム向けのみならず、CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)事業を通じて大手グローバル臨床検査薬メーカー等のパートナー企業へ供給する製品のラインアップ拡大も目指します。本契約の締結に伴い、当社は技術ライセンス料(契約一時金)を受領し、PDPSを用いることで創製された臨床検査薬について上市後の売上高に応じたロイヤルティーを受領する可能性があります。なお、これら技術ライセンス料等は当社の売上収益として計上されますが、その金額については、富士レビオとの契約に基づき非開示とさせていただきます。また、これまでの技術ライセンス契約と同様に、PDC(Peptide Drug Conjugate)は本技術ライセンス契約に含まれておりません。2022年9月30日現在、11社;Bristol-Myers Squibb社(2013年)、Novartis社(2015年)、Eli Lilly社(2016年)、Genentech社(2016年)、塩野義製薬株式会社(2017年)、Merck社(2018年)、ミラバイオロジクス株式会社(2018年)、大鵬薬品工業株式会社(2020年)、Janssen社(2020年)、小野薬品工業株式会社(2021年)、富士レビオ(2022年)との間で非独占的技術ライセンス契約を締結しております。同事業においては、各ライセンス先企業から技術ライセンス料とともに開発プログラムの進捗ごとのマイルストーンフィーが当社に支払われます。なお、マイルストーンを達成するまでの間は、ライセンス先企業での研究内容や進捗について当社に知らされることはございません。また、当社はPDPSの技術ライセンス契約に関心をもつ複数の企業との交渉を継続的に進めております。
3つ目の事業戦略は、世界中の高い技術力を有する創薬企業・バイオベンチャー企業及びアカデミア等の研究機関と戦略的提携を組むことで、自社の医薬品候補化合物(パイプライン)の推進・拡充を図ることが狙いです。同事業においては、これらのプログラムを少なくともリード化合物/臨床候補化合物の選定完了まで、場合によっては第1相臨床試験あるいは第2相臨床試験完了まで自社開発又は戦略的パートナーとの共同開発を進めることにより、通常の開発候補品よりも収益性の高い条件で大手製薬企業にライセンスアウト(導出)することを目標にしております。当社では、PDPS技術を用いて同定したヒット化合物を起点に、①特殊ペプチド医薬品、②低分子医薬品、③ペプチド-薬物複合体(PDC医薬品)、④多機能ペプチド複合体(MPC医薬品)の4つのカテゴリーの医薬品開発を進めていくために必要な能力の拡充を進めております。同事業では、戦略的パートナーの独自の技術・ノウハウと当社の技術を組み合わせることでより高い価値のプログラムが生み出されることに加え、開発費用を両社で負担することにより、開発に成功した場合には、従来の創薬共同研究開発プログラムと比べてより高い比率で当社に収益が分配されます。また、自社創薬についても、複数の創薬プログラムが進行しており、今後、臨床開発に向けた新たな進捗の報告ができるものと考えております。当社は10社(JCRファーマ株式会社、モジュラス株式会社、Sosei Heptares、Biohaven Pharmaceuticals社、ポーラ化成工業株式会社、JSR株式会社、三菱商事株式会社(ペプチグロース株式会社)、RayzeBio社、ペプチエイド株式会社、Amolyt Pharma社)との戦略的提携を実施しております。また、川崎医科大学とは難治性希少疾患に対するペプチド創薬に関する共同研究を実施し、ビル&メリンダ・ゲイツ財団からは結核に対する新規治療薬開発に関する研究支援金を受領しております。JCRファーマ株式会社(以下 JCRファーマ)とは、2016年2月に開始した共同研究において、血液脳関門(BBB)を通過し脳組織及び筋肉組織へ医薬品候補化合物を届けることを可能とするトランスフェリン受容体(TfR)結合ペプチド(キャリアペプチド)の創製に成功しています。多くの薬物はBBBを容易に通過することができず、脳内への取り込み効率の低さが中枢神経疾患の医薬品開発において大きな課題となっております。今回創製したキャリアペプチドは、抗体を中心とするタンパク質、ペプチド、核酸、低分子化合物等、様々な種類の治療薬と結合し、PDCとすることで脳内への取り込み効率を向上させる効果を有しております。また、本キャリアペプチドは共通するメカニズムを介して筋組織への効率的な治療薬の輸送も実現いたします。神経筋疾患の医薬品開発においては、全身に存在する筋肉内標的組織に治療薬を届けることが大きな課題となっており、本キャリアペプチドはこうした課題を解決する手段としても応用可能です。JCRファーマと当社は第三者へのライセンス活動に注力しており、契約締結からキャリアペプチドの供給まで当社が主導しております。2020年12月22日には、両社から最初の導出となる、武田薬品工業株式会社(以下 武田薬品)との間での神経筋疾患領域における包括的な共同研究及び独占的ライセンス契約の締結を発表いたしました。2021年7月27日には、武田薬品との共同研究及び独占的ライセンスの枠組みを中枢神経系(CNS)疾患にも拡大させました。両社は、キャリアペプチドと武田薬品が選択した医薬品候補化合物を組み合わせ、神経筋疾患領域、CNS領域で多くの医薬品を生み出していきたいと考えております。また、当社は、様々な企業とのさらなる共同研究やライセンス契約について引き続き協議しております。本キャリアペプチドのライセンス活動によって得られる収益は、当社とJCRファーマとの間で分配されます。モジュラス株式会社(以下 モジュラス)とは、これまで開発が難しかった創薬ターゲットに対し、PDPSを用いて同定したヒットペプチド化合物を基に低分子医薬品候補化合物の開発を進めております。モジュラスは最先端の計算科学を駆使した高速かつ効率的な低分子医薬品候補化合物のデザインに関する技術を有する創薬企業です。両社は開発コストを分担し、得られた成果も両社で共有いたします。当社は複数のキナーゼに対して、変異の影響を受けにくいATP-非競合型インヒビター(アロステリックインヒビター)の候補となるヒットペプチドをすでに同定しております。ヒットペプチドと標的キナーゼとの複合体の結晶構造もすでに複数得られており、計算科学を用いて低分子医薬品候補化合物をデザインする取組みを進めております。この手法を用いて、両社はアレルギー疾患に関与するとされているチロシンキナーゼの一種であるKITに対して高い選択的結合能を有する低分子リード化合物を同定し、リード化合物の有効性を検証するためのin vivo POC試験を完了いたしました。両社は、引き続き非臨床試験を共同で実施し、2022年中に開発候補化合物の選定を目指すとともに、様々なパートナリングや導出の可能性を積極的に協議しております。モジュラスへの当社の出資比率は5%未満となっております。Sosei Heptaresとは、疼痛、がん、炎症性疾患等への関与が既に検証されているGタンパク質共役受容体(GPCR)として知られるプロテアーゼ活性化受容体2(PAR2)をターゲットとして新規治療薬の研究開発・商業化を目的とした戦略的共同研究を行っております。この共同研究では、両社のもつ業界屈指のプラットフォーム技術を融合いたします。両社で選択したGPCRターゲットに対して、Sosei HeptaresのStaRプラットフォームを用いて安定化し、当社のPDPSを用いてヒット化合物を得ることで、新たな治療薬の開発を進めてまいります。本契約のもと両社はコストを分担し、得られたすべての成果を共有いたします。2021年5月12日に発表いたしました通り、両社は既にPAR2に対して高い親和性と選択性を有するペプチド・アンタゴニストを同定しておりましたが、その後の最適化により経口投与でも消化器内での安定性が見込まれるリード候補化合物の特定に成功いたしました。これらの候補化合物に基づき、炎症性腸疾患(IBD)をはじめとする消化器領域における炎症性・疼痛性の疾患に対する新たな経口ペプチド医薬品としての開発を目指します。両社は、最速での前臨床試験の開始を目指すとともに、様々なパートナリングや導出の可能性を積極的に協議しております。Biohaven Pharmaceuticals社(以下Biohaven社)とは、複数の適応症でがん免疫治療薬の共同研究開発を行っております。当社から2021年1月4日に発表いたしました通り、Biohaven社が当社の戦略的共同研究開発先であったKleo Pharmaceuticals社(以下Kleo社)と合併契約を締結したことで、当社がKleo社と進めていた、Kleo社が有するAntibody Recruiting Molecules(ARMsTM)やSynthetic Antibody Mimics(SyAMs)等の新たながん免疫療法のプラットフォーム技術を用いたPDC医薬品候補化合物の創製に関するすべての研究開発プログラムはBiohaven社によって承継されました。Biohaven社とは2つの臨床候補化合物(「BHV-1100 (KP1237、CD38-ARM) + 自家NK細胞」と「BHV-1100 (CD38-ARM)」)の開発を進めており、いずれも骨髄腫細胞表面に発現しているCD38をターゲットとし、PDPSを用いて特定された特殊環状ペプチドにARMsTMを結合したPDC医薬品候補化合物(CD38-ARMs)で、多発性骨髄腫を適応症としております。ARMsは、体内に内在する抗体と結合し、その抗体が腫瘍細胞への高い殺傷能力を有する免疫細胞を誘導することで骨髄腫細胞を攻撃する作用メカニズムをその特徴としております。CD38は多発性骨髄腫のターゲットとして実証されていることに加えて、慢性リンパ性白血病やその他のがん細胞表面にも多く発現していることが知られております。「BHV-1100 (ARM) + 自家NK細胞」は短期間作用型の治療薬として、「BHV-1100 (ARM)」は長期間作用型としてダラツムマブ治療後の再発/難治性症例を含むより広い多発性骨髄腫患者向けに使用される治療薬として開発を進めております。「BHV-1100 (ARM) + 自家NK細胞」は2020年9月8日に米国FDAよりオーファンドラッグ(希少疾患用医薬品)指定を受けております。「BHV-1100 (ARM)」は、抗CD38抗体であるJanssen社のダラツムマブと同等か又はそれ以上の活性を示す一方、CD38を発現している免疫エフェクター細胞を減少させないという動物実験の結果が得られており、多発性骨髄腫のファーストライン治療薬として使用されているダラツムマブに対して大きな利点を有すると考えています。2021年10月27日に、「BHV-1100 (ARM)」と自己サイトカイン誘導記憶用(CIML)NK細胞を投与する第1a/1b相臨床試験(ClinicalTrials.gov Identifier:NCT04634435)を開始いたしました。この臨床試験では、造血幹細胞移植前に測定可能残存病変(MRD)が陽性である多発性骨髄腫の被検者において、安全性、忍容性、探索的有効性に関する評価を実施しております。ポーラ化成工業株式会社(以下 ポーラ化成工業)とは、ペプチドを用いた化粧品、医薬部外品、及び医薬品の研究開発を行っております。当社のPDPS技術を活用することで、ポーラ化成工業における医薬部外品や化粧品の素材開発に拡大するとともに、ポーラ化成工業との協業により、皮膚に効果のある医薬品シーズの創出等に取り組んでまいります。両社は、in vitro及びex vivoモデルにおいて有効性が確認されている、複数の有望なリード化合物について取得を完了しております。川崎医科大学とは、難治性希少疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を含む様々な筋ジストロフィーに対する革新的マイオスタチン阻害剤の共同研究開発を行っております。DMDは、進行性の筋力低下を特徴とする遺伝性疾患である筋ジストロフィーの内、最も多くみられる型の疾患です。ジストロフィン遺伝子変異により、筋肉細胞の維持に重要なジストロフィンが欠損又は異常をきたし、主に幼少期から成長とともに急速な筋力低下、特に骨格筋や横隔膜の筋線維の変性・壊死と不完全再生から線維化・脂肪化が生じ、歩行困難等の運動障害が生じるとともに進行に伴い心筋や呼吸筋に影響がおよび、急性呼吸不全を引き起こします。このような患者さんのQOLが著しく低下する致死性の難治性希少疾患です。これまで複数の作用機序に対する抗体薬や核酸薬(遺伝子治療薬、エキソンスキッピング薬、ストップコドンリードスルー薬、遺伝子修復薬等)の研究開発が行われてきましたが、幅広い患者さんに提供可能でかつ高い有効性をもつ治療薬が存在せず、第一選択薬となる新たな治療薬の開発が期待されています。GDF8(growth differentiation factor8、増殖分化因子8)とも言われているマイオスタチンは、筋細胞で産生・放出されるタンパク質で、筋細胞に働きかけ筋細胞の増殖を抑制します。健常時において横紋筋(横隔膜や四肢筋を含む)の肥大を抑制する因子(サイトカイン)として血液中及び筋組織内に多く分布しており、近年の研究ではマイオスタチン欠損、あるいはマイオスタチン阻害剤を投与した動物において有意に筋肉量・筋力の増強が見られたという結果が得られています。このようにマイオスタチンはDMDおよび他の筋肉量の低下をもたらす疾患において筋肉の分解を抑制し、筋肉増強や筋力の改善をもたらすターゲットとして期待されます。当社は、現在の開発化合物はジストロフィン遺伝子変異部位に限定されない、幅広いDMD患者を対象にすることができ、その結果患者さんの生活の質を著しく向上させることができるのではないかと考えております。これまでマイオスタチン阻害剤の研究開発は抗体医薬品によるアプローチが多く、これらは動物実験では有望な結果を示していますが、様々な理由から未だにヒトでの有効性を示せていないという状況です。一方、マイオスタチン阻害剤の開発においては、血液中での安定性のみならず、筋組織への高い移行性が重要な鍵となることから、当社では中分子であるペプチドならではの特徴を活かした化合物の最適化を重ねてまいりました。今後、ペプチスター株式会社において原薬製造を進めるとともに、必要とされる長期の安全性試験を含む非臨床試験を完了し、最速で2023年の臨床入りを予定しています。DMDは難病指定されている希少疾患であることから、優先審査等各種制度の活用による開発期間の短縮化を図ってまいります。また、複数のパートナー候補先との間で共同開発及び導出に向けた協議を進めております。ビル&メリンダ・ゲイツ財団(以下 ゲイツ財団)とは、世界の最貧国において大きな問題となっている3つの感染症である結核、非結核性抗酸菌症及びマラリアを治療するための新規特殊環状ペプチドを見出すことを目的としたプログラムにつき、ゲイツ財団からの研究支援金を受けて研究開発を進めております。2017年11月に研究支援金を受領し、結核及びマラリアに対する複数の有望なヒット候補化合物が特定されました。2019年11月に、当社はゲイツ財団から結核に対する新規治療薬開発に関して第2回目の研究支援金を受領し、結核治療薬として最も有望なヒット化合物を、将来的な臨床開発を視野に入れて最適化を行い、リード化合物の同定を行いました。さらに、これらのリード化合物に経口投与でのバイオアベイラビリティを向上させる最適化を実施いたしました。今後、これらの化合物について動物モデルでの薬効検証を予定しております。細菌感染は全世界の死因の中で上位に位置しており、結核は世界人口の約3分の1が潜伏感染しているといわれ毎年1,040万人の新規感染症例と180万人の死亡例が報告されております。今回の支援金により開発される治療薬は、ゲイツ財団との合意に基づき、低中所得国(LMIC)においては安価で提供されることになっております。一方、先進国においては、当社が自社での商業化及びライセンス活動の権利を有しております。JSR株式会社(以下 JSR)とは、抗体医薬品等のバイオ医薬品の精製過程で用いられるアフィニティクロマトグラフィーに適用可能な特殊環状ペプチドの共同研究を開始しております。医療現場で広く使われている抗体医薬品等のバイオ医薬品の製造は大きく、1)CHO細胞等を培養し目的とするタンパク質を作る工程と、2)その産生細胞を除去し、多くの不純物から目的タンパク質を精製する工程に分類されます。この精製工程に用いられるクロマトグラフィーは、プロテインA等のタンパク質リガンドを用いたアフィニティクロマトグラフィーをはじめ、イオン交換クロマトグラフィー等、目的に応じて様々なクロマトグラフィーが使用されますが、特殊環状ペプチドを用いた新たなクロマトグラフィー担体の開発・商業化は、バイオ医薬品の精製プロセスの簡便化・低コスト化に貢献します。特殊環状ペプチドは化学合成が可能なため、従来のタンパク質リガンドと比べて均一な品質のリガンドをより安定的に大量製造できる利点があり、また物理的に小さい特殊環状ペプチドをリガンドとすることで精製効率そのものを向上させること、さらにこれまでアフィニティクロマトグラフィーでは精製が難しかったバイオ医薬品の精製も実現可能となります。三菱商事株式会社(以下 三菱商事)とは、細胞治療・再生医療等製品の製造等に使用される、細胞培養向け培地の重要成分である、成長因子を代替するペプチド(以下 代替ペプチド)の開発・製造・販売を行う合弁会社・ペプチグロース株式会社(以下 ぺプチグロース)を設立いたしました。ペプチグロースは、両社が持つノウハウを利活用し、医薬品産業における細胞治療・再生医療等の発展に向け、取り組んでまいります。成長因子は、ヒトを含む動物の体内に広く存在し、細胞の成長・増殖や、またiPS細胞・ES細胞等の幹細胞を神経細胞や血液細胞等へと分化誘導させる際に重要な役割を担うタンパク質です。現在は、動物血清からの抽出物、あるいは組み換え技術によって製造されたものが主に使用されていますが、不純物混入による安全性上のリスク、製造ロット間の品質のばらつき、高額な製造コスト等が、医薬品産業が直面する課題となっております。ペプチグロースは、当社のPDPSを用いて、成長因子と同等の機能を有する代替ペプチドを同定し、動物血清・組み換え技術を用いない、化学合成による新規製造手法を開発いたします。また、商業ベースでの製造工程・体制を確立することで、品質面においては高純度で製造ロット間のバラつきも無くし、またコスト面の合理化も実現してまいります。現時点で数十種類を超える成長因子が知られており、完全ゼノフリー培地の実現を可能とする為には複数の成長因子を化学合成品によって代替していく必要があります。複数品目の成長因子について化学合成品(代替ペプチド)を包括的に開発する今回の取組みは、史上初であり、細胞治療・再生医療の普及拡大に必要不可欠なものと考えております。ペプチグロースは三菱商事グループが有する幅広いネットワーク・顧客基盤を活用することで、グローバル市場における代替ペプチドの販売及び市場拡大を図り、医薬品産業が抱える課題解決や細胞治療・再生医療の普及促進に貢献してまいります。2021年に、HGF代替ペプチド(PG-001)とTGFβ1阻害ペプチド(PG-002)の販売を、2022年4月よりBDNF代替ペプチド(PG-003)の販売を、2022年7月よりBMP4,7阻害ペプチド(PG-004)の販売を開始いたしました。今後も順次新たな製品の開発・上市を計画しております。当社は、独占的にこれら代替ペプチドの医薬品としての開発・販売権を有し、複数のパートナー候補先と医薬品開発の協議を実施しております。これまでに、PG-001の医薬品としての開発に関しては、Genentech社と創薬共同研究開発契約を締結いたしました。ペプチグロースへの出資比率は、ペプチドリーム39.5%、三菱商事60.5%となっております。RayzeBio社とは、2020年8月4日に、ペプチド-放射性核種複合体(以下 ペプチド放射性医薬品)の創製に関する戦略的共同研究開発契約を締結いたしました。本契約に基づき当社は、両社で選定した複数のターゲット分子に対し、PDPS及び当社の研究開発機能を用いて、PDCとして使用する新たなペプチドの同定及び最適化を行います。RayzeBio社は、それらペプチドを用いたペプチド放射性医薬品の開発を進めます。当社は非臨床段階までの研究開発を主導し、RayzeBio社はその後のトランスレーショナルリサーチ、臨床開発を主導いたします。当社は契約一時金として2020年8月に、またマイルストーンフィーとして2020年11月、2021年6月にRayzeBio社の一部株式を受領いたしました。当社は将来さらにマイルストーンフィーや日本国外の売上高に対するロイヤルティーを受領する可能性がございます。2022年8月9日には、共同開発プログラムを新たに追加することを目的とした戦略的提携期間の延長、及び両社が共同開発するペプチド放射性医薬品プログラムについて当社が日本での開発・商業化を行うことができるオプション権をRayzeBio社から当社に付与することを合意いたしました。また、2022年9月には、RayzeBio社よりマイルストーンフィーとして同社の一部株式を受領いたしました。RayzeBio社への当社の出資比率は5%となっております。ペプチエイド株式会社(以下 ペプチエイド)は、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を目的として、2020年11月12日に富士通株式会社(以下 富士通)、株式会社みずほフィナンシャルグループの連結子会社であるみずほキャピタル株式会社(以下 みずほキャピタル)、株式会社竹中工務店(以下 竹中工務店)、及びキシダ化学株式会社(以下 キシダ化学)との間で設立した合弁会社です。当社は、PDPSを用いて、コロナウイルスがヒト細胞に侵入する際に必須となるスパイクタンパク質を創薬ターゲットとした、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の同定を実施し、PA-001を見出しました。ペプチエイドは、2021年3月23日に、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の特定を完了し、開発候補品PA-001の非臨床試験を開始したことを発表いたしました。国立感染症研究所等と共同で化合物の評価を進めてまいりましたが、PA-001は従来型のSARS-CoV-2だけでなくアルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株、オミクロン株の各種変異株(生ウイルス)に対しても同様に高い抗ウイルス活性を有することを確認しております。また、現在緊急使用許可承認を得ている新型コロナウイルス感染症治療薬との併用において、in vitro試験での高い相乗効果を確認しております。各種一般毒性、安全性薬理、遺伝毒性試験等から構成されるPA-001の非臨床試験が予定通りのスケジュールで完了し、PA-001の高い安全性が確認されました。2022年2月より、臨床研究法に基づく早期探索的臨床研究(以下、「臨床研究」)を実施いたしました。臨床研究では、健常人に対するPA-001の用量漸増単回投与を静脈内注射により実施し、有害事象の有無・注射部位反応・バイタルサイン等の評価を行いました。2022年8月10日に公表した通り、PA-001の投与による有害事象等は確認されず、良好な安全性プロファイルが確認されました。また、PA-001の用量依存的な血中濃度プロファイルの相関を確認する結果が得られました。現在、ペプチエイドは米国を中心とした臨床試験の開始に向けた準備を進めており、本臨床研究によって取得された安全性データ等を活用し、第1相臨床試験で実施が求められる試験内容を一部省略できるものと想定しております。また、当社とペプチエイドは、PA-001に関心をもつ製薬企業との間でパートナリングや導出の可能性を並行して協議しております。ペプチエイドは、2021年9月に約8億円の増資を行い、当社の出資比率は39.4%となっております。Amolyt Pharma社(以下 Amolyt社)とは、2020年12月8日に、内分泌系の希少疾患であり重篤な合併症を伴う先端巨大症や神経内分泌腫瘍を適応症とする新たな治療薬の開発を目的とした、成長ホルモン受容体拮抗薬(GHRA)候補ペプチド化合物の最適化に関する戦略的共同研究開発及びライセンスオプション契約を締結いたしました。2021年9月9日に、Amolyt社がGHRA候補ペプチド化合物に関するライセンスオプションを行使し、当社は、Amolyt社に対して全世界を対象とする開発・商業化の権利をライセンスいたしました。当社は今後、GHRA候補ペプチド化合物に関し、Amolyt社から開発及び商業化の進捗に応じたマイルストーンフィー、及び製品化後は売上金額に応じたロイヤルティーを受領する可能性があります。最適化に成功した先端巨大症に対する治療薬候補化合物(AZP-3813)は、既存薬であるソマトスタチンアナログによる治療で十分な効果が得られない患者さんに対して、同剤との併用を想定した開発が実施されます。AZP-3813は同様に成長ホルモン受容体拮抗薬であるPfizer社のペグビソマントと比較して血中IGF-1濃度のコントロールに優れているという動物実験の結果が得られており、Amolyt社より2022年5月の欧州内分泌学会(ECE)と2022年6月の米国内分泌学会(ENDO)にてその結果を発表しております。Amolyt社は、IND準備試験を開始しており、2023年上期中の臨床入りを目標にしています。また、2021年9月16日に、Amolyt社は80百万ドルのシリーズB資金調達を実施し、調達資金の一部をAZP-3813の開発に充てることを発表しております。自社創薬品である、ヘマグルチニン(HA)を標的タンパク質とした抗インフルエンザ特殊環状ペプチド「PD-001」は、インフルエンザウイルスのエンベロープタンパク質であるHAのアミノ酸配列がよく保存されている領域に結合し、H5N1型を含む亜型に対して強力かつ幅広い有効性を示すこと、及びin vivo試験においてタミフル等の既存のインフルエンザ治療薬との併用において高い相乗効果を有することを確認しております。また、PD-001の前臨床試験において問題となる安全性プロファイルは確認されておりません。当社は、PD-001に関心をもつ製薬企業との間で、様々なパートナリングや導出の可能性を継続的に協議しております。当社は、これまで様々な炎症性疾患に関して、IL17を含む複数の炎症誘導性サイトカインに対して高い選択的結合能を有するリード化合物候補を取得してきました。当社は、複数の炎症誘導性サイトカインを標的とするMPC医薬品開発に向けて前臨床試験の準備を進めており、また、複数のリード化合物を併用した場合の効果についても検証を進めております。炎症を誘導することが分かっている複数の作用経路を同時に抑制するMPC医薬品が、炎症性疾患に対する有効な治療法として、二重特異性抗体よりも優れた新たなモダリティ治療薬となることを期待しております。当社は、がんや特定の組織/臓器を標的とした、数多くの当社独自のペプチド候補化合物と、放射性核種やsiRNA、低分子化合物等のペイロードを組み合わせたPDC医薬品の開発を積極的に行っております。当社は、PDRファーマ株式会社を取得したことにより、同社が有する生体内バイオイメージング能力も活用し、目的のペイロードが効率的に標的部位に送達したことを検証することで有望な医薬品候補化合物についてより効率的に評価することが可能になるものと考えております。当社はもっとも有望なプログラムを2022年中もしくは2023年の早期に最初の開発候補化合物として同定することを目標としております。また、ペプチド-放射性核種複合体において有効なペプチド化合物を取得できれば、放射性核種以外のペイロードと組み合わせたPDC医薬品についても、自社及び様々な既存/新規のパートナーとの共同開発により積極的に検討を行っていきたいと考えております。当社は、塩野義製薬株式会社、積水化学工業株式会社と合弁で特殊ペプチド原薬の製造プロセスに関する研究開発、製造及び販売を行うCDMO(Contract Development and Manufacturing Organization:医薬品開発製造受託機関)であるペプチスター株式会社(以下 ペプチスター)を2017年9月に設立いたしました。ペプチスターは国内の様々な会社が有する技術を融合し、高品質、高純度でしかも製造コストを大幅に低減する最先端技術を開発、提供することを目指しております。ペプチスターは当社の創薬共同研究開発企業だけでなく、戦略的提携により自社開発品の製造も請け負うことが予想されます。大阪府摂津市に建設を進めていた同社の工場は、当初の計画通り2019年10月から商業生産を開始しております。ペプチスターは2017年10月に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)と委託環境整備契約を締結した医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)における課題「特殊ペプチド原薬CMO創設」において計画通り供給体制の基盤構築を達成したことを2019年12月6日に発表しております。ペプチスターは2020年12月1日に、第三者割当増資を実施し、総額1,790百万円の資金調達を行いました。ペプチスターへの当社の出資比率は15%未満となっております。
2. 放射性医薬品事業当社は、2022年3月28日に100%子会社化したPDRファーマ株式会社(以下 PDRファーマ)を通じて、放射性医薬品等の研究・開発・製造・販売を行っております。現在、PDRファーマでは放射性診断薬として、22品目のSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)製剤と、2品目のPET(Positron Emission Tomography)製剤、及び8品目(3製品カテゴリー)の放射性治療薬を販売しております。また、放射性診断薬の画像読影の支援を目的とした画像解析ソフトウェアの開発・提供も行っています。
PDRファーマが販売する主な放射性医薬品は以下のとおりです。
・診断用放射性医薬品(SPECT)
販売名
薬効分類名
ニューロライト®注射液 第一
局所脳血流診断薬
カーディオライト®注射液 第一
心臓疾患診断薬・心機能診断薬・副甲状腺疾患診断薬
塩化タリウム-Tl201注射液
心臓疾患診断薬・腫瘍診断薬・副甲状腺疾患診断薬
ミオMIBG®-I123注射液
心交感神経診断薬・神経芽腫診断薬・褐色細胞腫診断薬
テクネ®MDP注射液
骨疾患診断薬・脳腫瘍及び脳血管障害診断薬
ウルトラテクネカウ®
脳・甲状腺・唾液腺及び異所性胃粘膜疾患診断薬・局所肺換気機能診断薬
オクトレオスキャン®静注用セット
神経内分泌腫瘍診断薬
・診断用放射性医薬品(PET)
販売名
薬効分類名
アミヴィット®静注
アミロイドイメージング剤
フルデオキシグルコース(18F)静注「FRI」
悪性腫瘍診断薬・虚血性心疾患診断薬・てんかん診断薬
・治療用放射性医薬品
販売名
薬効分類名
ライアットMIBG-I131静注
褐色細胞腫・パラガングリオーマ治療薬
ヨウ化ナトリウムカプセル
甲状腺疾患治療薬・甲状腺疾患診断薬
ゼヴァリン®イットリウム(90Y)静注用セット
CD20陽性非ホジキンリンパ腫・マントル細胞リンパ腫治療薬
当社はこれまで、放射性診断薬/放射性治療薬に用いるペプチド-放射性核種複合体に関して、Bristol-Myers Squibb社(放射性診断薬)やBayer社(放射性診断薬)、Novartis社(放射性診断薬/放射性治療薬)、RayzeBio社(放射性診断薬/放射性治療薬)との間で多くの研究開発プログラムを進めてきており、ペプチド-放射性核種複合体の創薬における主要プレーヤーの1社としての地位を確立してまいりました。さらに当社は、自社のPDCプログラムへの注力の一環として、ペプチド-放射性核種複合体の自社パイプライン拡充にも取り組んでおります。当社グループでは、当社及びPDRファーマの技術、ノウハウ及びネットワークを融合することにより、新たな放射性医薬品の創出、海外からの有望な放射性医薬品の導入などを進めることで放射性医薬品事業の拡大を図ってまいります。
当社グループは、2021年9月17日に、独立行政法人都市再生機構が実施した川崎市殿町国際戦略拠点(キングスカイフロント)の川崎市川崎区殿町三丁目地区(2-11・2-12画地)の土地譲渡人の公募入札に参加し、落札いたしました。キングスカイフロントは、世界的な成長が見込まれるライフサイエンス分野を中心に、世界最高水準の研究開発から新産業を創出するオープンイノベーション拠点として「国家戦略特区」及び「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」として指定を受けております。今回落札された土地には、当社の本社・研究所の増設を念頭に建設準備を進めておりましたが、その後、2022年3月に放射性医薬品事業を取得したことに伴い、放射性医薬品事業の機能強化のために活用するニーズが出てきたことから、現在、設計の一部見直しを進めております。今後の建設計画につきましては、詳細が決定次第すみやかな公表を予定しております。なお、すでに土地については手元資金により購入しており、今後の建設費用については手元資金ならびに金融機関からの借入による充当を予定しております。
当社グループは、サステナビリティへの取り組みに関して、当社の基本方針、重点取組み、主要ポリシー/データを自社WEBサイト上での専用ページやサステナビリティレポート等にて積極的に情報開示を行っております。またグループとしてのサステナビリティへの取り組みをより推進するため、2022年7月より、PDRファーマでのサステナビリティへの取り組みを検討・推進する「サステナビリティ推進委員会」をPDRファーマ内に新設いたしました。当社グループは、地球環境への配慮、社会・従業員に関する取組み、企業統治(ガバナンス)に関して業界トップクラスの水準を目指して取り組んでまいります。当社の事業活動におけるGHG排出量(Scope1及びScope2)は主に電力消費に由来しており、これまで再生可能エネルギーへのシフトを積極的に推進する電力会社から電力供給を受けておりました。この取り組みをさらに推進するため、当社本社・研究所で消費する電力を実質CO2(二酸化炭素)フリーとなる電力として2022年1月より導入いたしました。これにより、自社事業活動における「カーボンニュートラル」実現の中期目標を4年前倒しで達成いたしました。当社は、研究開発型のイノベーション企業として、多様性が競争優位性やイノベーションを生み出し、我々のミッション実現につながることを確信しています。特に、従業員一人一人の有する専門性やサイエンティフィックな感性の多様性を重視しており、研究開発及び経営の中核を担う管理職・上級専門職層において、年齢や性別・文化背景に捉われないサイエンスベースの議論や意思決定ができる体制の確保が重要と考えております。その前提となる、中核人材(※1)の多様性を構成する要素として、「博士号 (Ph.D.)取得者比率(2021年12月末:55.2%、2030年目標:50%以上)」、「女性マネージャー比率(同:18.4%、同:30%以上)」、「外国人又は海外勤務経験者(※2)比率(同:31.5%、同:30%以上)」、「20~30代比率(同:15.8%、同:30%以上)」の4つの定量指標を設定し、これらの現状及び2030年までの目標数値を定めております。※1:管理職・上級専門職(役員を除く)※2:海外での研究・就労経験を有する者(半年未満、または留学を除く)当社はサステナビリティに関する継続的な取組みにより、各評価機関から高い評価を受けております。環境情報開示に取り組むCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)では「気候変動プログラム」に2021年から参加し、スコアB(マネジメントレベル)評価を取得しております。2022年1月には、グローバルな ESG評価機関である Sustainalytics社から、ESGの取り組みに関して業界最高水準にある(評価対象となっているバイオテック企業439社中、世界第二位)との高い評価を受け、「TOP-RATED ESG PERFORMER 2022」を受賞いたしました。2022年4月には、グローバルインデックスプロバイダーである FTSE Russellにより構築されたFTSE Blossom Japan Sector Relative Indexの構成銘柄として選定されました。なお、FTSE Blossom Japan Sector Relative Indexは、公的年金を運用する年金積立金管 理運用独立行政法人 (GPIF) の国内株式を対象とするESG総合指数としても新たに採用されたことが 2022年3月30日付で発表されております。
当社グループの従業員は2022年9月30日現在で670名(ペプチドリーム株式会社:196名、PDRファーマ株式会社:474名、派遣を含む。女性社員比率は約26.3%)となっております。当社グループは取締役及び監査役12名を含めると総勢682名の体制となりました。以上の結果、当第3四半期連結累計期間における創薬開発事業の経営成績については、売上収益3,569,822千円(前年同期比4,249,519千円減少)、セグメント損失196,580千円(前年同四半期はセグメント利益4,034,163千円)、放射性医薬品事業の経営成績については、売上収益7,638,717千円、セグメント利益182,930千円となり、当社グループ全体としては売上収益は11,208,540千円(前年同四半期比3,389,198千円増加)、Core営業利益143,251千円(前年同四半期比3,890,911千円減少)、営業損失426,772千円(前年同四半期は営業利益4,034,163千円)、税引前四半期損失368,500千円(前年同四半期は税引前四半期利益3,841,258千円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失186,603千円(前年同四半期は親会社の所有者に帰属する四半期利益2,475,803千円)となりました。当社グループは、IFRS業績に加えて、会社の経常的な収益性を示す指標として非経常的な項目をNon-Core調整として除外したCoreベースの業績を開示しています。当該Coreベースの業績は、IFRS業績から当社グループが定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。 Core営業利益は営業利益から企業買収に係る会計処理の影響及び買収関連費用、有形固定資産、無形資産及びのれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益、非経常的かつ多額の損益、個別製品又は開発品導入による無形資産の償却費を控除して算出しております。なお、Core営業利益から営業利益への調整は以下のとおりです。(単位:千円)
2021年12月期第3四半期
2022年12月期第3四半期
前年同期比
%
Core営業利益(△損失)
4,034,163
143,251
△3,890,911
△96.4
企業買収に係る会計処理の影響及び買収関連費用
-
546,961
546,961
-
有形固定資産、無形資産及びのれんに係る減損損失
-
-
-
-
損害賠償や和解等に伴う損益
-
-
-
-
非経常的かつ多額の損益
-
-
-
-
個別製品又は開発品導入による無形資産の償却費
-
23,062
23,062
-
営業利益(△損失)
4,034,163
△426,772
△4,460,935
-
(2)財政状態の分析当第3四半期連結会計期間の総資産は51,257,614千円となり、前連結会計年度末と比べて24,223,018千円増加しました。その主な要因は、現金及び現金同等物が7,183,786千円減少したものの、有形固定資産が11,856,358千円増加、のれんが9,045,704千円増加したこと等によるものです。資産の増加には、PDRファーマ株式会社の新規連結による増加が含まれております。負債は26,785,037千円となり、前連結会計年度末と比べて25,100,691千円増加しました。その主な要因は、借入金が21,095,147千円増加したこと等によるものです。負債の増加には、PDRファーマ株式会社の新規連結による増加が含まれております。資本は24,472,577千円となり、前連結会計年度末と比べて877,672千円減少しました。その主な要因は、四半期損失により利益剰余金が186,603千円減少したこと等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7,183,786千円減少し、4,562,743千円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債務及びその他の債務の増減額598,370千円の計上等があったものの、税引前四半期損失368,500千円の計上等により、1,408,588千円の支出(前年同四半期は6,622,237千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社の取得による支出23,460,335千円等により、26,963,720千円の支出(前年同四半期比25,261,201千円の支出増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入22,400,000千円等により、20,925,538千円の収入(前年同四半期比20,880,955千円の収入増加)となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、1,888,515千円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
