【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の日本経済は、設備投資が持ち直しの動きをみせており、堅調な企業収益などを背景に、同様の傾向が続くことが期待されます。一方で、世界的な金融引き締めや中国における景気減速の可能性など、海外景気下振れによる国内景気への影響リスクは依然として残っており、先行き不透明な状況が続いております。
こうした状況の下、企業価値向上に向けた取り組みとして、「ソリューションで勝つ」を基本方針にした活動を国内では展開しております。海外においては世界15ヵ国21社の関係会社と連携し販売拡大を図るとともに、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」達成に向け、「オールイワキで世界No.1を提供する」の方針のもと、各種施策の実行に取り組んでまいりました。
その結果、前第4四半期連結会計期間より新たに損益取り込みとなった中国子会社の影響もあり、市場別は、全ての市場が好調に推移しました。中でも医療機器市場は中国向けを中心に大幅伸長しており、売上高は3,849百万円(前年同期比45.7%増)となりました。その他にも、水処理市場の売上高は5,175百万円(前年同期比24.6%増)、半導体・液晶市場の売上高は4,335百万円(前年同期比22.0%増)と全体を牽引しております。
地域別では、アジア地域を除き、好調に推移しました。国内は、医療機器市場を中心に伸長した結果、売上高は10,373百万円(前年同期比12.0%増)となりました。海外では、米国は引き続き水処理市場が全体を牽引した結果、売上高は3,415百万円(前年同期比22.5%増)となりました。欧州は化学市場を中心に好調に推移し、売上高は2,794百万円(前年同期比29.2%増)となりました。アジア地域は、台湾の半導体・液晶市場、表面処理装置市場での売上不調などが続いており、売上高は1,523百万円(前年同期比1.9%減)となりました。中国は、中国子会社の業績寄与影響もありますが、半導体・液晶市場、医療機器市場を中心に大幅増収となった結果、売上高は3,365百万円(前年同期比164.5%増)となりました。
製品別では、全体的に好調に推移しております。主力製品であるマグネットポンプ、定量ポンプは共に二桁増で推移、医療機器市場をメインとする回転容積ポンプは売上高1,436百万円(前年同期比58.1%増)と大幅増収の結果となりました。
このような状況の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間の連結売上高は22,436百万円(前年同期比26.0%増)となりました。
前第4四半期連結会計期間より新たに損益取り込みとなった中国子会社の影響や新規連結以外の増収効果もあった結果、営業利益は2,805百万円(前年同期比136.6%増)となりました。中国子会社化に伴い営業外収益の持分法による投資利益が減少したことや、為替差益の減少などにより、経常利益は3,270百万円(前年同期比48.3%増)となりました。前第2四半期連結会計期間は特別利益の段階取得に係る差益の発生があったことから、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,188百万円(前年同期比26.7%減)となりました。
また、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は36,052百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,865百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,489百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が667百万円、商品及び製品が887百万円、電子記録債権が309百万円増加したことによるものであります。固定資産は13,188百万円となり、前連結会計年度末に比べ124百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が66百万円、のれんが63百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は49,241百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,989百万円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は15,107百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,390百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が585百万円、電子記録債務が461百万円、支払手形及び買掛金が305百万円増加したことによるものであります。固定負債は2,608百万円となり、前連結会計年度末に比べ56百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が77百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は17,715百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,333百万円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は31,525百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,656百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が1,441百万円、為替換算調整勘定が1,060百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は63.6%(前連結会計年度末は63.4%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は9,524百万円となり、前連結会計年度末に比べ832百万円の増加となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払等の減少要因がありましたが、税金等調整前四半期純利益の計上等の増加要因により2,536百万円の資金増加(前年同四半期は1,175百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出、定期預金の預入による支出等の減少要因により1,067百万円の資金減少(前年同四半期は865百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等の減少要因により923百万円の資金減少(前年同四半期は24百万円の資金増加)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている長期ビジョン「イワキグループ10年ビジョン」に基づく経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませんが、当社グループが注力すべき強化市場へ新たに半導体・液晶市場を加えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、451百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。