【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、各国の金融引き締めによる景気への影響懸念、エネルギー価格や物価の高騰など、依然として先行き不透明な状況が続いております。一方で、一部地域では弱さがみられるものの、日本国内における設備投資の持ち直しをはじめ、景気回復の動きも期待されます。
こうした状況の下、企業価値向上に向けた取り組みとして、「ソリューションで勝つ」を基本方針にした活動を国内では展開、海外においては世界15ヵ国21社の関係会社と連携し販売拡大を図るとともに、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」達成に向け、「オールイワキで世界No.1を提供する」の方針のもと、各種施策の実行に取り組んでまいりました。
その結果、市場別では、水処理市場は米国向けを中心に好調を維持しており、売上高は2,607百万円(前年同期比37.3%増)となりました。また、前第4四半期連結会計期間より新たに連結対象となった中国子会社の業績寄与の影響もあり、半導体・液晶市場の売上高は2,245百万円(前年同期比24.0%増)、医療機器市場の売上高は1,868百万円(前年同期比49.7%増)と全体を牽引しております。
地域別では、国内は全ての市場が増収となった結果、売上高は5,033百万円(前年同期比14.3%増)となりました。海外では、米国は引き続き水処理市場が全体を牽引した結果、売上高は1,729百万円(前年同期比38.0%増)となりました。欧州は化学市場を中心に好調に推移、売上高は1,348百万円(前年同期比35.8%増)となりました。アジア地域は、台湾の半導体・液晶市場、表面処理装置市場での売上不調などが影響し、売上高は826百万円(前年同期比10.1%減)となりました。中国は中国子会社の業績寄与の影響もあり、売上高は1,699百万円(前年同期比220.3%増)となりました。
製品別では、主力製品であるマグネットポンプ、定量ポンプをはじめ、全ての製品群が好調に推移しております。
このような状況の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間の連結売上高は11,107百万円(前年同期比32.4%増)となりました。
前第4四半期連結会計期間より新たに連結対象となった中国子会社の業績寄与や新規連結以外の増収効果もあった結果、営業利益は1,451百万円(前年同期比94.9%増)となりました。中国子会社化に伴い営業外収益の持分法による投資利益が減少したことや、営業外費用の支払利息の増加などにより、経常利益は1,782百万円(前年同期比53.9%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,222百万円(前年同期比25.5%増)となりました。
また、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は34,199百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,011百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,161百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が696百万円増加したことによるものであります。固定資産は12,904百万円となり、前連結会計年度末に比べ217百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が71百万円、投資有価証券が134百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は47,104百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,793百万円増加いたしました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は14,939百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,222百万円増加いたしました。これは主に賞与引当金が647百万円減少した一方で、電子記録債務が404百万円、支給金額が確定した賞与引当金をその他に振り替えたことなどにより、その他の流動負債が1,182百万円増加したことによるものであります。固定負債は2,544百万円となり、前連結会計年度末に比べ63百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が77百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は17,484百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,159百万円増加いたしました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は29,619百万円となり、前連結会計年度末に比べ634百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が475百万円、為替換算調整勘定が147百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は62.5%(前連結会計年度末は63.6%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている長期ビジョン「イワキグループ10年ビジョン」に基づく経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませんが、当社グループが注力すべき強化市場へ新たに半導体・液晶市場を加えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、196百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。